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風を掬う者(先行版)  作者: 愚者x2
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弐章/英雄/挿話弐拾漆/定まった標的

燿炎達、討伐軍は本隊を洲の国で展開し、

それとは別に少数精鋭の別働隊を組んで、

こちらの澪の谷を進み、露衣土城へと向かっていた。

澪の谷で大部隊を展開する事は出来ない。

露衣土軍の本隊も洲の国との国境を挟んで、湘の国で

部隊を展開し、討伐軍本隊と睨み合いを続けていた。

三日前の作戦会議で燿炎が本隊を洲の国で展開したまま、

少数の別働隊で露衣土城を攻め落とす作戦を提案した。

幹部達の多くは、そのような燿炎の提案に対し、

戸惑いを隠せなかった。

「少数部隊で露衣土城を攻め落とせるのだろうか」

「いや、その前に露衣土城に辿り着く事さえ難しいだろう」

このような否定的な意見が会議場を飛び交っていた。

そんな中で、凍浬が燿炎に声を掛ける。

「やっと本気になったんだな」

そして、燿炎は皆に語り掛ける。

「澪の谷を通って行けば、露衣土城に辿り着く事は、

そう難しい事ではない。が、少数部隊で

露衣土城を攻め落とす事は、そう容易くもない。

しかし、我々はそれをやり遂げねばならない」

そして、戸惑う幹部達に、これまで見せた事のない程の

強い決意を込めた表情を見せる。

それを見て、それまで戸惑っていた幹部達も、

氷の大陸出身で地理を熟知している燿炎の提案に納得し、

また、燿炎の強い決意の込められた表情に、

それまで抱いていた不安も払拭され、全会一致で

燿炎の提案した作戦を決行する事になったのである。

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