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ア

挿絵(By みてみん)



こいつか。


人は愛を永遠だと勘違いする。だから壊れる。


彼女もそうだった。


会いたい、と何度も繰り返す声。

幸せだった、と何度も塗り直す記憶。


その『会いたい』は、やがて呪いになることも知らずに。


新しい下着を選び、鏡の前で化粧を覚え、誰か一人のためだけに自分を作り替えていく。その姿は健気というより、滑稽だった。


『あなたのため。』


その言葉ほど、人を簡単に壊すものはない。


苦しめられていると知りながら、なお許そうとする。

自分も傷ついていたから、と理由を探す。


裏切られた痛みを、別の誰かで埋めようとした。


それが、この物語の始まり。


彼女は最後まで、自分が誰の人生に迷い込んだのか気付かなかった。


哀れだった。


だから私は、静かに終わらせた。」

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