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コ
生まれたばかりの命ほど、未来を信じられているものはない。
『こんにちは、あかちゃん。』
小さな手。
眠そうな瞳。
泣き声さえ愛おしい。
『ぼくがぱぱ。こっちがまま。』
その言葉には、これから何十年も続くはずの時間が詰まっていた。
泣けば抱き上げ。
笑えば一緒に笑う。
『ずっと大事にするよ。』
その約束に、嘘はなかった。
親は本気だった。
『ずっと一緒。』
『ずっと一緒。』
『ずっと一緒。』
何度も繰り返した。
けれど、「ずっと」という言葉ほど、人間が簡単に口にするものはない。
未来は願いでは決まらない。
約束でも守られない。
『そうだと思ってました。』
その一言だけが、静かに残った。
私は、その家族を見届けた。
誰も裏切ろうとはしていなかった。
それでも結末は変わらない。
人は「ずっと」を信じる。
私は、その「ずっと」が終わる瞬間だけを知っている。今さ。




