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第169話:出番だ

氷のように冷たい夜の風が、打ち捨てられた街の外れにある、崩れかけた石壁の間をヒューヒューと吹き抜けていた。


石畳の上で、一人の若い男が荒い息をつきながら膝をついている。


消えゆく魔法の火花が微かに残る指先で、彼は石畳を必死に引っ掻いていた。


防衛のルーンを完成させようと、狂おしいほど必死に。


だが、時間はすでに尽きていた。


目立たない衣服に身を包んだ人影が、一歩前に進み出た。


閃き。


短く鋭い一閃が、魔術師の喉を容赦なく切り裂いた。


襲撃者は切り落とした首の髪を掴んで持ち上げ、ガラス玉のように虚ろな、恐怖に満ちたその目を覗き込んだ。


その唇には嘲笑が浮かんでいた。


だが、途方もない距離を超えて、彼の精神から目に見えない思念の橋が架けられた。


受信者の頭脳に響いたその声は、静かで、完全に無感情なものだった。


「次はお前の番だ、エドリアク」


全く同じ瞬間。


血に染まった石畳から数千キロ離れた、柔らかな金色の光に満ちた豪奢な寝室。


エドリアク王は絹のクッションの山に寝そべり、怠惰な時を過ごしていた。


彼の周りには高価なワインが湯水のように注がれ、半裸の愛妾たちが競うように彼の関心を引こうとしている。


彼女たちは王に甘い言葉を囁き、熟れた果実をその唇へと運んでいた。


王は自己満足に浸り、この上ない享楽を味わっていた。


突然、彼の目が虚ろになった。


エドリアクの顔は瞬時に青ざめ、その体は不自然な硬直に縛られた。


聞き覚えのある声が頭の中でこだまし、背筋に強烈な痙攣が走る。


一人の娘が唇を尖らせ、王の絹の袖を引いた。


「陛下、どこかへ行っていらしたのですか? 今夜は約束してくださったじゃないですか……」


「黙れ。口を閉じろ」


エドリアクは顔を向けることすらなく、鋭く彼女を遮った。


娘は怯えて後ずさった。


王の首筋の血管が、狂ったように脈打っているのに気づいたのだ。


部屋は、死に絶えたような静寂に包まれた。


精神の繋がりが完全に断ち切られると同時に、エドリアクは勢いよく立ち上がった。


愛妾たちを無遠慮に突き飛ばし、彼は重厚な扉に向かって早足で歩き出す。


そして、深く頭を下げる近衛兵たちの前で、扉を乱暴に開け放った。


「私の命令を聞け!」


衛兵たちの肌に粟立つような氷のように冷たい声で、王は命じた。


「すぐに移動の準備をしろ。我々は直ちにドルンハイムへ向かう」


一方、ドルンハイムの広場では、改良された溶解コンバーターが再び轟音を上げていた。


だが今回、パニックの兆しは一切ない。


労働者たちは整然と列を作り、溶けた金属を受け止める準備を整えていた。


ダーウィンが自ら排出シャッターを操作し、アイアンは手の中にある欠陥品の三つ目の熱コアを握りしめながら、計器の数値を注意深く監視している。


カチッ。


技術者は、傷ついた触媒をスロットへと押し込んだ。


『リュモン』は即座に、耐久力が致命的に低いという警告を発する。


このコアは、もろい時限爆弾だった。


そして奇跡は起きず、それはたった一回の完全なサイクルにしか耐えられなかった。


最後の液状合金が型へと流れ落ちた瞬間、機械の内部から乾いた、鈍い破裂音が響いた。


排気口から、灰色の粉塵の小さな雲が吹き出す。


三つ目のコアは、完全に灰と化して崩れ去ったのだ。


だが、焦らずにプレスされ、完璧なジオメトリを持っていた残る四つ目と五つ目のコアは、非の打ち所のない働きを見せた。


四つ目のコアは、最大出力で七回の連続サイクルに耐え抜いた。


五つ目のコアは、さらに八回の過酷な連続稼働を乗り越えた。


広場では、複合合金の巨大で重厚なブロックが次々と冷却されていく。


『オーシャン』の深海のような青色と、『プリズマ』の鏡面のような火花を放ちながら。


これで、タワーの基礎に必要な材料は完全に揃ったのだ。


私は、整然と並んだ完成品のブロックの列を見渡し、そして貨物用の荷車へと視線を移した。


私の目は、最後の木箱の底に釘付けになった。


空だ。


重苦しい予感が胃を締め付けた。


私は完成した金属ブロックを指折り数え、頭の中で素早く計算を行った。


その結果は、みぞおちに重い一撃を食らったかのようなものだった。


ああ、一階部分と基礎は確保できた。


だが、タワーを設計上の高さまで組み上げ、外部の脅威から守るための装甲で完全に覆うには、この量の合金では半分にも満たない。


少なくとも、倍の量が必要だった。


「ノア!」


柵に重く寄りかかり、疲れ果てている彼を見つけて私は声を荒らげた。


「休憩は終わりだ。黒い鉱石がもっといる」


ノアはゆっくりと首をこちらに向けた。


そして、苦々しげに、重々しく首を横に振る。


「あそこにはもう戻らない」


彼は静かに、だがきっぱりと断言した。


「俺の部下たちが疲れ切って倒れそうだからってだけじゃない。この三日間、俺たちは手の届く深さの採掘層はすべて掘り尽くした」


「そこにはもう、黒い鉱石は単純に残っていないんだ」


鉱石がない?


技術がようやくフルパワーで稼働し始めた、この決定的な瞬間に!?


「『ない』なんて言葉に興味はない」


私は吐き捨てた。


「古い坑道にないなら、新しい坑道を切り開け。もっと深く潜り、行き止まりの壁を爆破し、隣接するセクターの付随層を探せ。なんとしても見つけ出すんだ」


ノアは数秒間、黙って私を見つめた。


やがて彼は深いため息をつき、襟元を正すと、くぐもった声で部下たちに言い放った。


「悪魔の言葉が聞こえたか。立て。ツルハシと支柱を持て。もう一度地下へ降りるぞ」


ノアと最も頑強な鉱夫たちは、無言のまま暗い坑道の口へと向かっていった。


彼が部下を引き連れて暗闇の深淵へと消えていくと、大股でマレクが私に近づいてきた。


「よし、アイアン。一階部分と基礎は準備万端だ」


マレクは満面の笑みを浮かべ、後頭部を掻いた。


「そろそろ、タワーの周りの居住区に取り掛かる時間だな。あんたが俺たちのために設計してくれた、区画の図面やバラックの設計図を出してくれ。うちの野郎どもは、いつでも建て始める準備ができてるぜ」


私は車椅子のサイドポケットに手を伸ばし、固く巻かれた羊皮紙を取り出した。


革の紐をほどき、その巻物を彼に手渡す。


マレクはそれを受け取り、目の前で広げた……そして、動きを止めた。


彼は紙を裏返し、上下を逆さにし、光に透かして見てから、私をじっと見つめた。


「えっと……アイアン。あんた、慌てて図面を間違えなかったか? ここには何も描いてないぞ」


私は彼の戸惑いを見て、微かな笑みを抑えきれなかった。


「間違えてなんかいない。それがお前の新しい任務だ」


「自分たちの想像力を使って、ドルンハイムの家々を建てろ。安全性、区画の全体的な配置、そして壁の強度については、俺がすでに計算して基礎に組み込んである」


「だが、内装をどれだけ居心地よくするかは、お前たち次第だ。簡単に言えば、自分たちが住みたいように家を建てればいい」


彼は数秒間私の言葉を噛み締め、羊皮紙と私の顔を交互に見比べた。


やがて彼の顔に満面の笑みが広がり、目には挑戦的な光が宿った。


「ハッ! 創造の自由ってやつか?」


マレクは慎重に巻物を巻き直した。


「よし、話は決まりだ! 信じてくれよ。うちの野郎どもで、あんたが工房に引きこもって羨ましがるような家を建ててみせるからな!」


彼は身を翻し、白紙の図面を振り回しながら、焚き火の方へと小走りで駆け出していった。


私は彼を視線で見送りながら、ゆっくりと車椅子を医療用の診療所へと向かわせた。


(まさか『リュモン』がここまで馬鹿だとは思いもしなかったよ)


私は、インターフェースが不満げに振動するのを感じた。


(事実を言われて腹を立てるな)


私は心の中でやり返した。


少し前のこと……。


足が動き始めていることに気づき、工房に閉じこもった後。私は完璧な医療プロトコルを引き出そうと、狂ったような熱気で『リュモン』に質問攻めにした。


(リュモン、いつから足に物理的な負荷をかけ始めていい? 組織を傷つけずに、もう一度歩き方を学ぶにはどうすればいい? 萎縮した筋肉の回復を早めるにはどの軟膏を使えばいい? 食事は? 再生しつつある魔法回路はどう手入れすればいい?)


【エラー。エラー】


(おい、答えを出せ!)


【エラー】


私は苛立ちのあまり、作業台を拳で叩き割りそうになった。


(本気で言ってるのか?!)


私は自分の中のシステムに向かって怒鳴りつけた。


(『オーシャン』や『プリズマ』みたいな異質な結晶格子が原子レベルで融合する確率を計算するのは朝飯前だっていうのに!)


(ただのガラクタから油圧プレスを設計するのは数秒で終わるくせに! 膝に塗る軟膏一つも教えられないのか!?)


そこでようやく、私はこのキャンプにアルバートがいることを思い出したのだ。


診療所の扉を押す。


車椅子の車輪が、木の床でかすかに軋んだ。


中は乾燥したカモミール、アルコール、そして苦い薬用軟膏の匂いがした。


アルバート医師は机に向かい、薬草の束を選別していた。


疲れているようだったが、その表情は穏やかだった。


「随分と長い間、まともに話していなかったな、先生」


私は静かに声をかけ、近づいていった。


アルバートはわずかに肩を震わせ、顔を上げた。


私だと気づくと、彼は安堵の息をつき、薬草を脇に置いた。


「アイアン!」


医師は柔らかく微笑み、疲れたように鼻梁を揉んだ。


「ああ、全く。まるで永遠のような時間が過ぎた気がするよ。少なくとも君がまだ生きていたことが確認できて嬉しいね。どうしたんだい?」


私は身を乗り出し、慎重にズボンの裾をめくり上げ、青白く痩せ細った足をあらわにした。


「少し前に、右足の指を動かすことができた」


「簡単な計算をした結果、下肢の神経運動機能は74.7%回復し、損傷した魔法回路は51.8%正常化していることが分かった。再生は非常に順調に進んでいる」


私は両手を膝に置き、さらに身を乗り出した。


「だが、それでも診てくれ、アルバート。筋肉に触れて確かめてほしい」


「医者として教えてくれ。痛みや脱力感を乗り越えて、今すぐ少しずつ立ち上がる練習を始めるべきか?」


「足に体重をかけ、鍛えようとするべきか? それとも体はまだ弱すぎて、再生し始めたばかりの組織を壊さないよう、特別な軟膏やマッサージを使いながら慎重に待つべきなのか?」


「俺の次のステップは、何だ?」

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