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異世界帰りの英雄は理不尽な現代でそこそこ無双する〜やりすぎはいかんよ、やりすぎは〜  作者: mitsuzo
第二章

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246「本来の力(2)」



「実は、櫻子たん以外にも『()(はしら)』に対抗できそうな探索者(シーカー)は《《何人か》》いる」

「何っ!? 誰だそいつは!」

「それを今言ってもつまらんからあとで教えるよ。まーでもそいつらがちゃんと『副作用あり覚醒(トランス)ポーション』を《《飲んでいたら》》の話だけどな」

「おい。その覚醒(トランス)ポーションだがあれはもしかして我々の世界にあった『覚醒の実』のことか?」

「お? さすがマーレ。そうだ。あの『覚醒の実』を元に現代(ここ)の科学技術で新しく作り替えたものだ」

「《《作り替えた》》⋯⋯?」

「ああ。そもそも覚醒の実は相当なレアアイテムだからな。異世界(あっち)で個人的な趣味で珍しいアイテムを収集していた俺でさえ、覚醒の実は3つしか手に入れられなかった」

「3つ!? むしろよく《《それだけの数》》を手に入れたな!」

「まーな。で、そのうちの1つを使ってこの世界の知り合いの研究者に複製できないか相談したんだよ」

「ああ⋯⋯如月柑奈か」

「そうだ。あのマッドサイエンティストに複製を依頼したのさ。で、結果は《《一応成功》》した」


 タケルの言葉を聞いたマーレがフッと笑みを浮かべる。


「合点がいったよ。本来の覚醒の実には『女体化』や『獣人化』といった《《副作用》》などないからな」

「ああ。たださすがに彼女でも完全複製は無理だったみたいでな。その結果が本来の覚醒の実と比べて《《少し効果が落ちた》》ことと《《副作用》》が生まれたというわけさ」

「なるほど」

「ただそれでも現代(ここ)探索者(シーカー)にとっては破格な効果であることは間違いないし、『副作用なし身体能力上昇のみバージョン』ってのもできたしな」

「正直、効果が落ちたり副作用があるとはいえ、あれだけの複製品を作れた如月柑奈は普通にすごいと思う。お前が今回開催した東京ドーム大会の要項にあった『覚醒(トランス)ポーション』というのを見た時はまさかと思ったが⋯⋯やはり『覚醒の実』が元ネタだったか」

「そういうこと」

「ちなみに、個人的には100人に配れるほどの量産化に成功しているのが一番の驚きだ」

「右に同じだよ。如月さん、あの人マジぱねーよ」


 狂った天才⋯⋯『狂才・如月柑奈』のすごさを素直に評価する二人。


「あ、だがさっきの加賀見の話だと、ほとんどのS級探索者(シーカー)は飲んだみたいだがトップ10ランカーで覚醒(トランス)ポーションを飲んだ奴はまだいないみたいだと言ってたな」

「あーそれな。まーいいさ。もし俺たちが行ってもまだ飲んでいないようだったら《《ちゃんと》》飲ませればいい。それだけだ(キリッ)」


 そういって素敵な笑顔を見せるタケル。


「はぁ〜〜、相変わらず良い性格しているな、お前」

「ありがとう」

「褒めてないからな?」


 そんな皮肉が効かないタケルだとわかってあえてツッコむマーレ。

 それが二人の普段の会話。


「あ、でも《《一人だけ》》⋯⋯覚醒(トランス)ポーション飲まなくても現時点でサクラコルンに匹敵する力を《《隠している》》奴がいるぞ」

「何っ?! サクラコルンに匹敵する力だと?」

「ああ。あいつだよ⋯⋯⋯⋯『世界最強の男』アレクサンドル・アーサー」

「なっ! ま、まさか! あのアレクサンドル・アーサーがサクラコルンに匹敵する強さだと?!」

「ああ」

「そ、そんなわけはない! 実際私はこれまでセリナ・サンダースとしてアーサーと何度も模擬戦をやったことがあるが正直あの男をそこまでの脅威だと感じたことは一度もなかったぞ!?」


 タケルの言葉があまりに意外だったのかマーレが自身の経験を元に猛然と否定する。しかし、その後に続くタケルの言葉は意外だったようで、


「ん? ああ、そりゃそうだろうな。あいつも櫻子たんと同じで相当念入りに『本来の力』を隠しているみたいだし。ぶっちゃけさっきドームで俺と対戦したときでさえそうだったし。何なら『《《悔しがる演技》》』とか入れるほどの念の入りようだったし」

「は? 演技? タケルとの試合のあれが演技だとっ?!」


 アーサーのこれまでの姿は『本来の力』を隠していた『仮初の姿』だったと知って唖然とするマーレ。

 さらにタケルの言葉は続く。


「おそらくあいつは日常レベルでその『本来の力』を隠しながらずっと生きてきたと思うぞ? それこそ息を吸うようにな。まーその本来の力を隠しながらでも『世界最強の男』『探索者(シーカー)世界ランキング1位』を取るんだからあいつが隠している本来の力は伊達じゃないんだろうな」

「し、信じられん⋯⋯」


 そんなタケルの言葉に櫻子の件と同様ショックを受けるマーレ。


「まーそんなわけだから少なくとも櫻子たんとアーサーが本来の力を出せば『()(はしら)』が強いっていっても負けないと思うけどなぁ」

「ああ、たしかにそうだな。そうだが⋯⋯ヴァルテラの造った『()(はしら)』たちの強さをある程度は知っている私からしたら何とも言えん⋯⋯」

「マーレがそこまで言うほどそんなに『()(はしら)』の四人って強いのか?」

「⋯⋯櫻子とアーサーが力を隠していたのと同じように『()(はしら)』の本来の強さもわからないし、それにやはりあの『()(はしら)』の最強の男であるルシフェルだけは得体がしれんからな」

「⋯⋯()(はしら)のルシフェルか」


 そんなやり取りをする二人の模様は当然配信に流れており、その配信コメント欄では二人の話す内容に大混乱が巻き起こっており、それはコメント欄のコメントが弾幕の如き量とスピードで流れたことがそのことを如実に現していた。


 また同時に『Dストリーマー掲示板』では、多くの住人たちがタケルとマーレから出てきた情報にあーでもないこーでもないと多くの考察班が出現し、これまでにないスレ立てのスピードはまさに『お祭り状態』の様相を呈していた。


新作はじめました!


『TS転生者の生存戦略〜Transsexual Reincarnation's Survival Strategy〜』

https://ncode.syosetu.com/n3337kz/


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