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異世界帰りの英雄は理不尽な現代でそこそこ無双する〜やりすぎはいかんよ、やりすぎは〜  作者: mitsuzo
第二章

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236「一方その頃(タケル&女帝マーレ)」



——池袋ダンジョン 入口


「はじめまして。新宿御苑ギルド情報室室長の加賀見 響子(かがみ きょうこ)と申します」

「どうも、オメガです」

「⋯⋯マーレだ」

「は、はい! ご挨拶ありがとうございます」


 加賀見が二人に挨拶するとオメガとマーレもまた返したのだが、オメガは別として人間ではないっぽいマーレがオメガと同じように挨拶を返したことについ驚いてしまう。


「どうした?」

「い、いえ⋯⋯マーレ様が丁寧な挨拶をされたのについ驚いてしまって。大変申し訳ございませんでした!」


 加賀見はマーレに失礼なリアクションを取ってしまったことに気づかれたことをすぐに謝罪した。


「構わん。こう見えて元は人間世界で探索者(シーカー)として生活していたんだ。最低限の礼儀は心得ているつもりだ」

「あ、ありがとうございます⋯⋯!」


 加賀見はマーレのスマートで紳士的な態度に素直に礼を示す。すると、


「えっとあのぅ⋯⋯いいかな?」

「あ、すみません、オメガ様っ!?」


 オメガを放っておいたままだったことに「またやってしまった!」とすぐに謝る加賀見。


「大丈夫です。それよりも加賀見さんはどうしてここに?」

「あ、はい。実は櫻子様にオメガ様に《《これを》》渡してくれ、と」


 そういって加賀見が出してきたのは、


「配信撮影用ドローン? それって⋯⋯」

「はい。櫻子様が配信をして欲しい、と」


 加賀見から櫻子が『池袋ダンジョンで命を賭けて戦っている探索者(シーカー)たち』や『喋る魔物やそれ以上の脅威』を世界に知らしめたいと思っているからと説明。

 ちなみに櫻子たちがドローンを持って行かなかったのは喋る魔物の脅威や現場に急行することを最優先にしていたこともあり単純に失念したとのことだった。


「そういやマーレって⋯⋯ドローン(これ)わかるのか?」

「舐めるな! 元々私は探索者(シーカー)としてこの世界で活動していたんだぞ? ドローンを使って配信もしていた」

「え? そうなの? あ、そうか! お前アメリカのセリナ・サンダースって奴に擬態していたんだっけ?」

「ああ、そうだ」

「あれ? じゃあ本物のセリナ・サンダースはどうなってんだ?」

「彼女は⋯⋯話が長くなるからここでは詳細は省くがとりあえず無事だ。ただ今はケガをしていて療養中ではあるがな」

「ケガ?」

「彼女と出会ったのはとあるダンジョンだったんだが⋯⋯⋯⋯ええい! 今はそんな話をする暇はないだろうが!!」

「あ、そうだったわ」

「あ、でも⋯⋯」


 タケルが脱線しそうになったのを修正するマーレであったが、そこに加賀見が入ってきて、


「セリナ・サンダースさんはマーレさんの言う通り病院で療養中です。あとそのケガの理由は米国ダンジョンで不意のトラップによるものでマーレ様や喋る魔物とは特に関係ないことはわかっています」


 マーレのフォローのような形で説明を入れた。


「か、加賀見さん⋯⋯」

「お、お前⋯⋯加賀見とか言ったか? その私を擁護するようなフォローを入れたのはどういうつもりだ?」


 タケルとマーレが加賀見の言及に驚く。

 実際、加賀見のやったことは現在進行形で侵攻している『喋る魔物』の関係者である女帝マーレを庇うような行為だったからだ。


 しかし、そんな質問をされた加賀見からは、


「え? あ、いえ、どういうつもりもなにも⋯⋯こうしてオメガ様と一緒に池袋ダンジョンに来ているということはマーレ様は喋る魔物の地上侵攻を止めようとしてくれている。ならばそんなときにオメガ様とマーレ様の間に妙な懸念があるのはいけないと思いまして⋯⋯。わ、私は新宿御苑ギルド情報室室長というあらゆる情報を持っております。なので力の無い私でも情報であれば役立てられると思い言及した次第でございます」


 と、まるで「え? そんなの当然ですよね?」とでも言わんばかりな態度で返事を返されたタケルとマーレは加賀見の言葉に思わず唖然となり固まる。

 が、それもほんの一瞬でマーレがある種『天然』の加賀見に対してニコッと満面の笑みを向ける。


「加賀見! お前面白い奴だな、気に入ったぞ!!」

「え? ひあぁぁぁぁぁぁっ!!!!」


 ぎゅうぅぅぅぅ!!!!


 加賀見に対してマーレはぎゅうぅっとしっかりと抱き締めた。


「なっ?! ななな⋯⋯! マ、マママ、マーレ様、ご無体な⋯⋯」

「はっはっは! 良い! その恥じらいもまた良いぞ!」

「ひ、ひぇぇ」


 そんなマーレと加賀見のイチャイチャを目を細めジッと見つめるタケル。

 そんなタケルの態度に気づいた加賀見がマーレに必死に声を掛ける。


「マ、マーレ様⋯⋯! そろそろ解放していただければと⋯⋯。今は急を要する事態でありますし、何よりオメガ様にご迷惑が⋯⋯」

「⋯⋯てぇてぇ」

「え?」

「てぇてぇ。ああ、てぇてぇ」

「⋯⋯」


 情報室の室長である加賀見——もちろんITの知識や技術においてもスペシャリストであり彼女はもちろんその道の『おたく』でもある。

 故にオメガのその言葉もちゃんと理解できた加賀美からスンと表情が消え、同時にオメガへのリスペクトを2段階ほど下方修正した。


 そんなこんなの一幕のあった二人だったが、加賀見からドローンカメラを受け取るとすぐに池袋ダンジョンの中へと入って行った。


新作はじめました!


『TS転生者の生存戦略〜Transsexual Reincarnation's Survival Strategy〜』

https://ncode.syosetu.com/n3337kz/


毎週土曜日10時頃投稿


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