番外 これまでの設定集
これまでの設定や用語です。
簡易的な説明ですので、あまりあてにはしない方がいいかもしれません。
設定集
・黒雲美羽
本作主人公その1。街の高校に通う二年生。女性。放課後は喫茶店・桃花でバイトをしている。
友人に愛沢奏と白咲蛍がいる。自分の周囲の人を大切にしている。
優柔不断気味な蛍に代わって物事を決めることが多い。
一年と数ヶ月前にとある事故で顕現が開花し、戸惑っていたところを桃花店長、否笠に保護される。
その後、本人の意思で桃花の裏の仕事である、咎人の粛正を請け負う。
顕現・暴虐の御手 具現型。
触れた物を破壊する。物理的な破壊に留まらず、音も光も現象だって破壊する。
その殺傷力はコンピューターのデリート機能に例えられる。破壊されたものは二度と復元不可能。
大した想いもなく顕現が開花したため、自らの顕現がどうしてこの形になったのか疑問に感じている。
・白咲蛍
主人公その2。美羽と同じく街の高校に通い、桃花で表裏の仕事に従事している。
白髪が気になっていて、見つけては引き抜いている。
にこにこ笑顔を浮かべ、自分より周囲の人間のことを考える。
よかれと思って口を開き手を出して、事態を悪化させる悪癖がある。
優柔不断な性格で、美羽や奏の決定に従っていることが多い。
また献身的でもあり、特に美羽に対してそれが顕著。
自虐的で、自分のことを卑下する傾向がある。
顕現・想造 無形型。頭の中で想像したことが、この世に創造される。まるで神様のような力。
美羽と同じく、自らの顕現がどうしてこのような形になったのか疑問に感じている。
・海曜集
喫茶店桃花の店員。街の大学に通っている。
美羽たちの先輩であり、二人に親しく接している。
同じ店員であるアラディアに、しょっちゅう殺されかける(もとい実験動物にされる)。
コナニマという歌い手の歌を聴くのが日課になっている。
顕現・変換 無形型。触れた事象を、自らが望んだ事象に変える。
ただし、無から有を生み出すことはできない。
・否笠
美羽たちが働いている喫茶店桃花の店長。老紳士。
アルカイックスマイルを浮かべ、いつも物腰柔らかに周囲の者と接している。
年下の美羽や蛍、集に色々世話を焼きながら、彼らの様子を見守っている。
堅洲国や顕現に関することを、時間を見つけながら教えている。
決して善人というわけではなく、その笑顔の裏では色々と考えている。
顕現・???
・天都契
桃花の店員。
黒い髪をオールバックにした、目つきが鋭い男性。基本無口。
これまで笑ったところを誰も見たことがない。
美羽や蛍のことは表情に出さずとも心配しており、堅洲国から帰ってきた彼らに一言二言助言を与えている。
顕現・???
・アラディア
桃花の店員。しかし表の仕事には携わっていない。
なぜ桃花に属しているのか、その目的は何なのか。一切が謎に包まれている。
自らを魔術王と自負する魔術師。その腕前は凄まじく、顕現を使わずに魔術だけで咎人を圧倒する。
脳内は独自の世界観が形成されており、会話が成立しないこともしばしば。
美羽たちのことは実験動物と思っており、時々人体実験の生け贄としている(おもに集が)。
顕現・???
・愛沢奏
美羽や蛍の友人。二人の日常の象徴。高校二年になった時からの知り合い。バドミントン部所属。
晴天快活な性格。持ち前の明るさで二人をぐんぐん引っ張っていく。
食通でもあり、美味しいお店を見つけたら二人を誘う。
顕現や堅洲国のことは全く知らない一般人。
美羽や蛍にとって日常の象徴。
・高欄帳
美羽たちとは異なる平行世界の顕現者。
突如顕現が発動し、それが原因で多くの組織に追われることになる。
顕現・塞 展開型。相手を閉じ込める力。
閉じ込められた先は無音の街。帳が了承しない限り、閉じ込められた者はここから出ることはできない。
また、この顕現は相手が独りを望めば望むほどその強度と効果が高まる。
・堅洲国
根の堅洲国。底根の国とも呼ばれる。
美羽たちの存在する平行世界とは別の場所にある世界。
全部で九層に分かれており、それぞれの層に咎人たちが住んでいる。
下に行けば行くほど強力な咎人が存在し、一つ階層が違うだけで天と地の差が生じる。
殺し合いが日常風景。
・咎人
堅洲国に住まい、時空や次元を超えて、葦原中国に害をなす者たち。
魂喰いにより、他者を殺し続けている。その目的は様々。
神を頼むくらいなら、自らが神になって願いを叶える。そんな気質の者が多い。
・魂喰い
堅洲国に渦巻いている法則。
殺した相手の魂と霊格を、我が物とすることができる。
百人殺せば百人力、千人殺せば一騎当千を実現できる。
最も霊格を効率的に高められる方法。これゆえに、咎人たちは日夜殺し合いに励んでいる。
・葦原中国
美羽たちのいる世界。その正体はあらゆる宇宙論や概念を雑多に詰め込んだ超複合世界。
内包している各世界での設定も法則も違う。
ガイア理論のように、世界自体にも意思がある。
それは膨張、拡大。すなわち自らの増大を目指す。
それゆえ、時間を無限に区切った最小単位から、無限大に分岐を繰り返している。
自らの内で産みだした存在から、あらゆる概念と思想、功績を収集し、それを自らの拡大に利用している。
・高天原
神々が住む世界。超次元空間であり、葦原中国とは独立している。
ここから過去現在未来、あらゆる次元の平行世界を観測している。
葦原中国の存続のため、咎人と戦っている。
粛正機関とは商売仲間。
粛正機関に咎人の粛正依頼を出し、見事依頼を完了すれば対価を払う関係。
・天使の階級 あるいは格の話
堅洲国には九つの層があり、上層、中層、下層で分かれている。それぞれの層にいる咎人は天使の階級で呼ばれる。
上層。一~三層。葦原中国に最も近く、また咎人が最も侵攻している層。
一層=天使 二層=大天使 三層=権天使が住まう階層。
顕現に目覚めていないため、粛正は楽な部類。
あくまで可能性世界の存在であるため、その数は無限。
中層。四~六層。
四層=能天使 五層=力天使 六層=主天使が住まう階層
ここから全員が例外なく顕現者。全体的にレベルが上がっていく。
下層。七~九層。
七層=座天使 八層=智天使 九層=熾天使が住まう階層。
ひときわ強力な咎人が住む階層。
粛正機関では相手にならない咎人が多く、高天原の戦闘部隊がその粛正を担当している。
この天使の階級は顕現者全員に当てはまり、強さの指標となっている。
九つの階級は、”存在の格”としても扱われる。
格が上の者には、基本何をしても通じない。
絵の中でどれだけ大規模な破壊をもたらしても、見ている者には何も起こらないことと同義。
よほど大物喰いに特化した顕現でない限り、格上を倒すことは難しい。
・霊格
科学的に言えば質量やエネルギー量、または熱量。魔術的に言えば自らの存在規模、魂の大きさ、存在強度や存在密度。霊的質量とも呼ばれる。
霊格が大きい者の方が総合的に強い。
魂喰いは最も効率的に霊格を高めることが出来る方法。それゆえ堅洲国では殺し合いが日常風景となっている。
一つの星に匹敵する程の霊格を積み上げれば、生態系を築くことができる。
一つの宇宙に匹敵する程の霊格を積み上げれば、独自の法則を生み出すこともできる。
このように、霊格を高めることで様々な副次的な効果が付属するようになる。
・顕現
自らの魂の現れ。存在理由の展開。願いの塊。
誰しもが持つ想念。それが形をもって降臨する。自らが持つ世界への絶対的な権限。
これを用いることで、自分だけの能力を用いる事ができる。
顕現に目覚めた者を顕現者と呼ぶ。
顕現にはいくつかの型が存在する。
武器や物質の形をとる具現型。
形を持たず、目にみえない概念や事象を発生させる無形型。
世界を操る展開型
以上の三つが主流。
また、霊格の増大とともに顕現の強大さも増し、新たな顕現の形に派生することもある。
顕現は千差万別であり、完全に同一の顕現は存在しない。
顕現はよく植物に例えられる。
何もない大地が広がり、種がその中に潜む。
それに水を与えることで、種はやがて発芽し、そして開花する。
これを、大地=身体、もしくは個人の世界観 種=顕現の種 水=想念、感情 開花=顕現 と置き換える。
身体の中に宿る顕現の種子に、想念や感情を与えることで、顕現が発現する。
このように、顕現は種のように、個々の魂に内包されている。
産まれてすぐに発現する者もいれば、生涯発現できない者も存在する。
どのような顕現の形になるかは、個人の想念次第。もっといえばそのような想いを抱くきっかけ次第。
しかしどの場合においても、想念が無ければ顕現は発現しない。水を与えなければ花は咲かない。
ゆえに、大した想念も抱かずに顕現者となった美羽と蛍は、自らの異常性に困惑している。
・魔術
魔術、医術、航海術、自然学、数学、科学技術・・・・・・。
世界が拡大を続けていく中で確立された術と学問の全てを総称して魔術と呼ぶ。
科学も魔術も、名前が違うだけで本質は全く一緒。
本編では主に、手から炎を出したり、姿を消したり、そういった一般的に考えられている、超常現象を引き起こすものとして魔術が使われる。
簡易的に言えば、特定の行為を行うことで、ある効果を発生させるもの。
それは詠唱であったり、呼吸方法であったり、日々の習慣であったりする。
習得できる魔術に際限はなく、自分自身で新たに魔術を創造したり、全く別の術式を生み出すこともできる。
方向性が決まっている顕現と違い、その自由度、万能度は高い。
魔術の起源や種類、扱いや名称については、各世界で扱いが全く異なる。
・粛正機関
葦原中国において、咎人の粛正を行う組織。
美羽たちが所属する喫茶店・桃花もこの一つ。
咎人の粛正に関わることは、裏の仕事と言われている。
To Be Next Stage
次回、猛毒の青銅