魔法銃とカレー
あらすじを少し書き足しました。
ネタバレ要素はない方がいいかなとも思っていたのですが、
まったり学校編が長くなりすぎている感じなので……
「きみ、大丈夫かい?」
「はい、何とか無事です」
「それはよかった、彼女が魔物に襲われていると伝えてくれたんだ。ダンジョンらしき入り口もあったとね」
「そうですか、入り口はあちらのほうにありました。案内しますね」
「いや、危険だから君たちはここにいてくれ、護衛に2人ほど残ってもらうから待っていてほしい。後で話を聞かせてくれ」
「わかりました気を付けてください」
そういうと、自衛官達はライフル銃を構えながら奥へ進んでいった。
俺と秋野を挟んで2人の女性自衛官が護衛をしてくれている。
「その銃って使えるんですか?」
素朴な疑問だった。こっちでは近代兵器は使えないと聞いていたからだ。
「これですか? 一応打てるんですけどね、正直魔法使ったほうが早いです今はね。ただ、これは魔法銃でこれを銃として使うと効率がいいのと威力が一定になる効果があるので、集団戦では便利なこともあります。今回みたいに弱い魔物や魔獣あたりなら十分ですしね」
「そうなんですか」
「一応大陸に常駐してる自衛官は全員中級魔法以上を身に着けているので銃で威力不足なら魔法で殲滅するわよ、この銃には魔石もついているので杖としても使えるからね。安心していいわよ」
暫くすると、銃声と掛け声が聞こえてきた。
それから10分ほどで静かになった後、最初に声をかけてくれた自衛官が戻ってきた。
「コボルトの殲滅は終わったが、君達の言っていたようにダンジョンらしき入り口が発見された。いま土魔法を使える隊員が周辺に壁を作っているが、我々はこのまま周辺の警戒と封鎖に入る。君達はこのまま一度帰りなさい。明日自衛隊舎で話を聞かせてもらう。高木、安藤両名は彼らを学生寮まで送ったのち本部にこの事を連絡、各所への緊急連絡と応援要請を依頼してくれ」
「はっ!」
2人はさっと敬礼すると
「いきましょう」
そう言って俺達を護衛しながら寮まで送ってくれた。
寮の入口に着くと
「それでは我々はこの辺で、お二人には明日事情聴取をさせていただきますので朝10時に迎えに来ますね」
そう言って風魔法を使うと、まさに風のように走っていった。
「今日は疲れたな。とりあえず、部屋に戻ろうぜ」
「そうね」
「じゃ、また明日な」
「ええ、今日はありがとう」
「気にするな」
そう言って手を振りながら階段を上がっていく。秋野もこの寮にいるはずだが部屋は聞いていない。女の子のプライバシーには配慮が必要だろう? そういうわけで俺が先に上がった。
部屋に戻ると日下部と遥香が待っていた。そして、当然めちゃくちゃ怒られた上で説明させられたのは言うまでもない。
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翌日、自衛官の高木さんが迎えに来てくれた。高木さんの案内で小笠原の西側にある小笠原駐屯地に向かい昨日の出来事を説明した。説明後あのダンジョンの存在は冒険者ギルドに通知され調査される事になるそうだ。一般人に危害が及ばないように入り口は自衛隊が管理する事になるという事で俺達にはあまり口外しないようにと説明された。その後、せっかく来たのだからと高木さんの案内で自衛隊施設を見学させて貰う事になった。
「ここ小笠原駐屯地は大陸の自衛隊基地の中でも最大でいろいろな施設があるのだけれど、案内できる所は少ないのよね。まぁ、そろそろお昼だしまずは食堂から行きましょうか」
そう言ってまずは食堂に案内してくれた。
食堂はかなり広く長机と椅子が整然と並び、トレイを持って並ぶいかにもな食堂だった。
メニューは3種類。カレー、ラーメンセット、日替わりだけのようだ。
味噌汁、お茶、付け合わせは自由に取ってもいいらしい。
「おすすめはカレーかな。自衛隊と言えば昔からカレーなのよ」
とよく解らない理由で高木さんはカレーをおすすめしてくる。
ここで別の物を頼む理由もないので、3人でカレーを食べることになった。
「ここのカレーは呉基地から来たシェフが作ってくれていて絶品なんですよ」
と高木さんは説明してくれていたが、確かに絶品だった。
箸でつまむだけで崩れるほどに煮込まれた肉。鼻腔をくすぐるスパイシーな香り。ピリリと辛いが後に残らないすっきりとした辛さ。お勧めするだけの事はあった。
「確かにこれはめちゃくちゃうまいですね」
「おいしい」
俺達は夢中になって一気に食べてしまった。
「お二人は学生さんなのよね? ならやっぱり訓練所よりは魔法関連の施設のほうが興味あるかな?」
「そうですね、あの銃の射撃訓練とか見ても僕たちには使えませんしね」
「同感」
「じゃぁ、魔法訓練所から魔法研究所、最後に魔法実験所に案内しましょうか」
そう言って俺達は食器を片付けると食堂を出て魔法訓練所に向けて歩き出した。
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