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小笠原と寮

自分でもなかなか見つけられないこの小説を意外と沢山の方に読んでいただき光栄です。

感謝を込めて本日2本目です。

 自衛隊に保護されて話を聞いたのだが、普段のあの道は比較的安全で今回のような事故もここ半年はなかったそうだ。今回は街道近くに現れたゴブリンの集団を冒険者のパーティーが討伐に向かっていたようだが下手打って街道側に逃げられたせいらしい。俺たちが襲われた後すぐに自衛隊が駆け付け冒険者たちと共にゴブリンは討伐され俺たち以外の人たちも救出されていたらしい。怪我人は出たが犠牲者はいなかったそうだ。荷物も回収されていたが、俺たち2人だけが見つかっておらず周辺地域を今日も捜索隊が探してくれていたらしい。本人確認の後、回収されていた荷物もきちんと返してもらいおにぎり以外は無事に帰ってきた。ニルヴァーナはどうしたかというと、ネックレスになって首にかかっていた。本人曰く。


 【私は主様を守るため離れるわけにはいきません。小型化すると能力が使えませんが仕方ありません】


 と、しぶしぶ小さくなっていた。


 「君たちはこれからどうするんだい? 小笠原西高の新入生みたいだが学園都市に行くなら送るよ?」

 「はい、ありがとうございます。送っていただけると助かります」


 俺たちが入学する予定なのは小笠原の西にある高校で小笠原西高等学院という。一般的には西高と言われているらしい。小笠原東部には学園都市と言われる地区があり、そこには他に北高、東高がある。各高校のちょうど中間に小笠原大学が作られ学生中心の町ができていた。学園都市北東部はエルフ王国との国境があるのだが、エルフ王国は森の向こう側であり、さらに魔法の結界で守られているらしくこちらから行くことはできない。が、エルフ達は問題なく行き来できるそうで東高にはエルフの留学生もいるらしかった。俺達の行く西高は小笠原の町に近く生活しやすいということで本土出身が多いらしい。じゃぁ北高は? と聞かれると北高は魔法工学科があり、魔法道具を作ったり研究したりといった感じらしい。高校自体は3つだがそれぞれが学生数3000人を超える大きな学校である。それでも年々入学希望者は増え続けておりどこも狭き門になっている。俺はともかく遥香はよく受かったものだと思う。


 自衛隊の車でしばらく行くと大きなレンガ造りの建物が見えてきた。あれが学生寮らしい。

学生寮の前で降ろしてもらった俺たちは、そのまま寮の中に入っていく。

 中はとても広く目の前には大きな階段があり左手に管理人室があった。

 

 「すみませーん」


 声をかけると管理人室のドアが開き中から恰幅のいいおばちゃんが出てきた。


 「なんだい? ここに何か用かい?」

 「はい、今度の新入生なのですが入寮手続きはできますか?」

 「ああ、大丈夫だよ、こっちに来な」


 そういって管理人室に連れ込まれ手続きをした。

 寮は基本的に2人一部屋の相部屋になるそうだが、さすがに男女は別。男子は向かって左、女子は右で分かれているそうだ。2階の中央踊り場と大広間がフリーで3階の中央に大食堂があるとの事。その他細かい説明を受け鍵が渡される。


 「それじゃ、これが鍵だから。無くすんじゃないよ?」

 「はい、了解です」


 ちなみに俺の部屋は230号室、遥香は530号室だった。


 「2人とも2階って事かな?」

 「そうみたいだな、ここの風呂は温泉らしいし早く風呂に入って今日は寝たい」

 「そうだね、必要なものも殆どは売店で買えるようだし明日は学校へ行ってみる?」

 「ああ、じゃぁまたな」

 「うん、明日ね!」


 2人部屋だが部屋には誰もいないようだった。荷物を適当なところに置きベッドに横になる。とたんに眠気が襲ってきて俺は意識を失った……


 ”コン、コン、コン”


 ドアのノックの音で目が覚める。


 「ああ、寝てたのか。誰だろう?」


 ドアを開けると遥香がいた。


 「もう晩御飯の時間だって。早くいかないと食べられなくなっちゃうよ?」

 「もうそんな時間なのか、思いっきり寝てたみたいだな」


 2人で食堂に向かう。食事は朝と夜は出るらしい。朝は午前6時から8時まで、夜は夕方6時から9時までに食堂に行けばただで食べれるという事だ。食堂にメニューはなくバイキング形式で好きなものを取っていけばいい様だった。見慣れたものから始めてみるものまで色々あった。2人で適当にとって席に着く。

 すると横から声をかけられた。


 「あ、遥香ちゃんここいい?」

 「いいよ」


 目の前に知らない女の子がやってきた。


 「あ、すみませんここよかったですか?」

 「ああ、別にいいけど」

 「彼女は私の同室で『加藤 真奈美』ちゃんよろしくね」

 「加藤 真奈美です。よろしくお願いします」

 「ああ、こちらこそよろしく」


 そして……2人のとめど無いガールズトークに付け入る隙はなかった。

楽しんでいただけているでしょうか?細々と続けておりますが、少しでも早く先を読みたいと思ったら下の☆マークをぽちっとお願いします。たとえ1でも構いませんそれが作者の励みになります。

ブックマークもよろしくお願いします。

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