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夫はケータイ電話片手に、外に出た。


この神社は山の上に建っているので、電波が通じにくいのだ。


神無月は妻に話しかける。


「良い旦那さんですね」


「ええ。わたしが病気がちなのを気にして、いろんな神社や病院に付き添ってくれるんです」


妻は明るい笑顔で語る。


「でも…時々不安にもなるんです」


しかし急に表情を曇らせ、出て行った夫の後姿を切なそうに見る。


「こんなに多くの神社や病院に行くなんて…。本当は重い病にかかっていて、もう自分は長くないんじゃないのかなって」


「そんなことはありませんよ。ちょっと病気がちなだけでしょう?」


神無月が励ますように言うと、妻は苦笑する。


「そうだと良いんですけど…」


「あの、失礼ですけど、結婚して何年目ですか?」


「三年目になります」


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