前へ目次 次へ 13/18 犯罪者? 「………………これが終わったらさっさと王国を出るか」 (やはり王国は層が厚いな) ∇ 夜の戦場にふいに現れ、ただ一人で街壁の上へ立つ謎の女性。全身を黒い外套に包み、その素顔も素性も誰一人知らない。頭上に浮かぶ四つの王冠だけが、常識外れの存在であることを物語っている。彼女が敵か味方かすら判然とせず、姿を見た者は皆、胸の奥に言い知れぬ畏れを刻まれるという。現れた夜は必ず、大きく時代が揺らぐ。誰が呼んだか、人々は密かに“戴冠の魔女”と囁く。