二千六百三十二夜、じいじの高校生生活 1245 三年生 200 三学期から 19
今日は、じいじの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「…………。」
そうだねえ、じゃあ、じいじが子供の頃のお話をしようかねえ。
まだ、高校生の頃のことだけれど……。
──ちなみに、日本の交通事故における死者数の最多記録は、昭和四十五年(一九七〇年)の一万六千七百六十五人ということらしい……。
また、交通事故の発生件数の最多記録は、平成十六年(二〇〇四年)の九十五万二千七百二十件となっているらしい……。(警察庁調べ)
しかし、さまざまな施策や対策が取られたということで、交通事故死者数は昭和四十五年をピークに大幅な減少傾向にあり、近年では統計開始以降で最も少ない水準を更新し続けているということらしい……。
「……じゃあ……とりあえず運転席に座ってみろ……。」
「……はい……。」
じいじは、自動車学校で教えられたことに従って、運転席に着いた後、シートの位置の調節から始まってルームミラーやサイドミラーの調整を順番に済ませていった……。
そして、シートベルトの長さの調整(この頃のシートベルトは、長さや締め付け強さなどの自動調節機構が付いてなかった……。なので、長めのベルトを装着してから、ベルトの端を引っ張って締め付けなければならなかった……。
それで、その余った端が邪魔になる場合には、ベルトの端を止めるためのプラスチックの留め具で止めておくようになっていた……。)を済ませて、車を走らせるための準備を整えた……。
「……準備ができました……。」
「……おう、俺の方もいつでもいいので、エンジンを掛けて走らせてみてくれ……。」
じいじは、背筋を伸ばして、緊張しながらもどこかでワクワクしていたところがあった……。
なにしろ、自動車学校で運転していた教習車は、その当時でも高級車だったト○タク○ウンだったのだ……。その中でもスタンダードの車種だったのだろうとは思うのだけれど……。それでも、普通の新卒者程度では手を出せるはずがないような高級車だった……。
自動車学校としては、万一車同士の衝突事故になったとしても、乗車している人の人身事故になり難くて、加えて周囲の車も衝突事故を警戒してくれるだろう……という計算があったのかもしれないのだけれどねえ……。
そんな自動車学校の高級車に比べれば、伯父さんの車の白いト○タカ○○ラはまだ身近に感じられるような車種ではあるしねえ……。
そんな身近な車を実際に運転すると、どんな感じを受けることになるのかを知るのも必要なことなのかも知れなかった……。
じいじは、いつもの自動車学校での教習車の運転のように、半クラッチを十分に使って、静かに発進をしようとした……。
「……おい、半クラッチを使い過ぎるとクラッチ板が早くすり減ってしまうので、なるべく使わないようにしろよ……。」
と、伯父さんから言われてしまった……。
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
良い夢に恵まれますように、おやすみなさい。また次の夜に……。




