ミキさんの告白2
その日は、友達といてもいつもみたいに盛り上がれなかった。
「匠とまぁちゃん」の朝の廊下の噂話を友達から聞きながら時折、二人を見ていた。
まぁちゃんに近寄る匠に笑顔を返し少し話して、友達の所に行くまぁちゃん。
明日やっぱり告白しようと決めた。
放課後。
告白の時は少しでも綺麗にしておきたい。そう思ってドラッグストアに寄った。
そうしたら化粧品の所で、まぁちゃんが化粧品を手にしていた。
長ネギや大根やごぼうが頭を出して、納豆や魚とかが透けて見えるスーパーの袋を持って…。
『化粧品売り場に出現!!真剣に化粧品を選ぶ、主婦の買い物のスーパーの袋を持った女子高生!!』
見たままを週刊誌の吊り革の見出しに風に頭の中で直してしまい、さっきまでの告白の意気込みを壊してしまった自分がとても嫌になった。
意気込みが壊れたら決意も揺れ始めた。
もう、帰ろ…。
そう思うまで噂のまぁちゃんを見つめすぎたのか、まぁちゃんと目が合ってビクリとされた。
「あなた匠と不釣り合いすぎ。身の程しらずね。」
そう言えば私は最近、酷い言葉をぶつけていた。なのにあの時に、すがる様に見つめられた。
言葉をぶつけた、今のまぁちゃんの手には化粧品。
今の姿と比べると、かなりデートではお洒落していた。
謝りたい気持ちも出てきたが、今は素直に謝る気持ちにはなれない。
気持ちの整理もついてなくて、それは出来ない。
しゃんと背筋を伸ばし顔を引き締めツカツカ近付いた、まぁちゃんの手にはアイシャドー。
「それ似合わない。変。」
傷付いた様なまぁちゃんの目元を見て手にあるアイシャドーを棚に返した。
「こっちの方がいい。」
その手に違う色のアイシャドーを渡した。
「じゃあね。」
ポカンとしたまぁちゃんを置いて帰った。
ただ、それだけ。
それだけの事…。
なのに、いくらか時間が経った頃、まぁちゃんにまで匠の女友達の認定をもらってしまった。
それから、もっと後に
「そういえば、あの時に酷い事言ってごめんね。あの頃、匠の事が好きだったのよね。」
やっと、そう謝罪と告白が出来て「匠とまぁちゃん」の噂の真相を五人から聞いたのでありました。




