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ニャンだふるワン  作者: 自由人書
221/545

ニャ~・・・221

「ランドンさんの意地悪ですか?」


「何の事かな?」


「うえ~ん、うえ~ん、レイちゃんを虐めるよ・・・・・・ランドンさんが」


穴が小さいから出れないよ、僕も大きくなったんだな。


ランドンさんの開けてくれた穴は小さすぎるんだよ、魔法で大きくなった僕には。


「僕は虐めてないよ。え?!・・・・・・レイちゃんが大きいけど、どうしてだ? この穴を開けてからまだ5日なのに」


「グスン、グスン、レイちゃんを虐める悪い奴め、お菓子を奢りなさい」


「レイちゃん、成長したのか? いや、夕食を食べていると時はいつも通り小さかった」


「ニャ~≪いつも通りだけでいいのにな、小さいは付けなくていいよ≫」


倉庫と階段を繋ぐ穴の石は倉庫に押し出された、大きいままではお風呂に向かえない。開いているドアから行けば良いんだけど、ミヤちゃん達が楽しそうなので付き合おう。


「レイだって成長するんです、それなのに小さい穴のままでは移動も出来ないよ。凄く可愛そうなレイ、ランドンさんを恨まないでね、大人としてお菓子を奢って下さい」


「奢るよ、奢るからレイちゃんが大きくなったのは何でか教えてよ。あんなに小さかったのに何でだ、変だよ、どうして?」


「約束だよ」


「守って下さいね」


もうお風呂に入りたいな、楽しかったのはランドンさんが驚いてところまでだな、お金があっても奢って欲しいんだな2人は。


「教えてよ、面白そうだね」




「いや、猫が魔法を使うのか、ああ、レイちゃんは本当に凄いよ」


「そうニャンか、普通ニャンよ、一緒に泳ぐニャン?」


「無理かな、浴槽が狭いからね」


そうだな、大きくなった僕にも浴槽がいつもより狭く見える。


僕は生き物は魔法が使えるのが普通だと思う様になってきた、だって、あのモモでもクリスタルを光らせる事が出来た。


各種族が魔法の知識を付けたらとんでもない事になりそうだ。


普通の動物が使わない、使えないのは、僕の様に魔法の練習をしないか、魔法の事を知らないかだろう。


知ってしまった僕は猫の魔法使いになってしまった。


「アウー、アー、バブブ」


「レイちゃんニャン、ちゃんと泳げているニャンよ。それも凄く速いなニャン」


「そうなのか。レイちゃんはそんな事を言っているのか?」


「そうだと思って言っているニャン、話し掛けるニャン、それが大事ニャン」


「話し掛けるか、泳ぐのが上手くなったなレイちゃん」


今気が付いたけど、赤ちゃんのレイちゃんと僕のレイちゃんが、会話の中で区別するのが難しい、どちらの事を言っているのか、僕が話している時はいいけど、他の人だとどちらのレイちゃんに言っているのかごっちゃになっている。


ああ、簡単な解決策があるよ、これは僕のせいで起きた事なんだな。


「ランドンさんニャン、赤ちゃんニャン、レイ君と呼ぶニャン、レイちゃんは僕ニャン、いいかニャン?」


「・・・・・・レイちゃんではなく、レイ君か、その方が呼びやすい。それに、男の子だから君で良さそうだ。後でミラにも伝えとこう」


呼び方はこれで解決。


いや~、体が大きいと猫かきよりも手足を動かした方が速く泳げる、身長が長くなってクネクネしていると進んでいる感じがする。体が大きいといろいろと便利だな。





「可愛いわよ、レイ。リボンが良く似合っている」


「そうニャンか、分からないニャン」


ミヤちゃんが楽しそうだ、風呂から上がった僕は魔法で元の大きさになって部屋に戻って来た。


ベッドにゴロンと横になっていたミヤちゃんに、魔法で大きくなるように言われた。


撫でまわされ、抱き付かれ、今はリボンでグルグル巻きにされている、ミヤちゃん達の様な長い髪ではないので、リボンが結べるところは体か首になる。


「レイ、学校は面白いわよ。昔の自分を見ているようよ。勉強をしてた、剣の練習も魔法の練習もしいたわよね。教室で冒険の話をきいたの、凄いのよ、西の大森林の凶暴な魔物の話が多いの、危険だから西門からは出るなと教えていたわね」


「凶暴な魔物が多いニャンね、ギルドに来る冒険者ニャン、怪我人が多いニャン」


「ギルドの冒険者は怪我が多いのか、大変なのね。私達も大変ね」


「行くニャンか?」


「行くでしょう、冒険者なんだから、でも、もう少し準備が必要ね」


準備か、他の冒険者と違うんだよね・・・・・・我が冒険者のパティーは、準備が終わるのは心が満たされた時みたいな感じなんだよね、2人が。


この街にいれば家族のダグラスさん達の家で寛げる、この街を出ればもう家族に出会う事は無い、泊めて貰う事もないだろう。


本当の冒険はここからかも知れないな、西の大森林には凶暴な魔物が多くいるそうだ、大森林から少し南西にはホワイトタイガーの生息する大草原がある。


僕の記憶では南西に街が在るけど、南から西に向かう街道を通らないと着けない。南西にそのまま進むと大森林と大草原が在る、西門から進むととても凶暴な魔物がいるイメージで、南門だと長く続く街道のイメージ。ミヤちゃん達の選ぶのは西門からのルートだな。


「寝るニャン、お休みニャン」


「ええ、もう寝るの、もっと遊ぼう。そうだ、久しぶりにゴロゴロはどう?」


ゴロゴロか、ミヤちゃんと2人でするのも変だな、それに大きくなったから、ゴロゴロするには空いている床が少ないな。


「ああ、レイちゃんが大きくなっている、可愛いね。いい事思い付いたよ、さあ、マッサージをするのだレイちゃん、大きくなったら手も大きい、トントンするのだ」


「メグ、天才ね。レイ、メグの次にマッサージをしてね」


「えへへへ、天才は寝ています。トントンをするのだレイちゃん」


眠いのにな、お風呂の後に少し遊んで幸せな気分で楽しい夢を見るつもりなのに。


でも、メグちゃんの案はいい事かも、大きくなって勝手が違う、マッサージの施術の練習にもなるな。大きくなった手で・・・・・・少しだけど、確実に前よりも力が出る。


「やるニャン、トントントンニャン、トントントンニャン」


おお、お尻の上に座ったんだけど、少し上の方に僕の体が、体の中心は同じだけど少し後ろに座らないといつもの様にできなんだな。


「やる気ね、凄く楽しみ。揉み揉みは出来るかしら?」


「それは無理ニャン、絶対に無理ニャン」


「残念」


揉み揉みマッサージはメグちゃんとやって貰おう、運動の後のストレッチは僕には出来ないのだな。


おお、良い感じだ。前よりも体の移動をしなくていいから、マッサージを受けている人よりも先に寝ないで最後まで出来るかも・・・・・・ん? それだと僕の幸せな睡眠が少なくなるな。


まあいいか、今はこの体の動きに慣れる事の方が大事だ。


「お客のメグちゃんニャン、トントンはどんな感じニャンか?」


「うん、良い感じだよ。手足のトントンを希望します」


「はいニャン」


それは背中でふみふみをしろと言っているんだな。


「トントントン、あトントントン、あれトントントン、あれれトントントン」


どうだ、リズムよくトントンしたぞ。気持ち良さそうなだらしない横顔が、もっとやれと言っていな、無言のお願いを聞いてあげよう。


「トントントン、あトントントン、あれトントントン、あれれトントントン」


「メグ、もういいかな?」


「まだです、明日の為に疲れを取るのです」


「早くして欲しいのよね」


「待つニャン、凄いマッサージを考えたニャン」


「そうなの、のんびりでいいわよ」


先ずはメグちゃんで試してみよう。


「ニャンパラリン、連続猫パンチ、連続猫パンチ、連続猫パンチ」


「くすぐったいよレイちゃん、この~、お返しだ」


回転後の連続猫パンチでは擦っているようで面白いと思ったんだけど、撫でているだけだったのか・・・・・・通りで、僕の連続猫パンチを受けてもダメージが無いのか、速いのが特徴だけど、もっと攻撃力があると思っていたよ。


この件は後で考えよう、今はマッサージだ。ミヤちゃんに言ってしまったので何か考えよう、今のだと気が付かれる前に、先ずはメグちゃんのマッサージを頑張ろう。


「ニャ~≪力が入れやすいな、手と体が大きいと、こんなに違うのか。小さい僕は大変な思いをしていたんだな、マッサージをするのに≫」


そうだ、もっと魔法の効果が出る様に練習をしよう。重ね掛けのつもりでもう一度魔法を掛けたけど、1回掛けた魔法と変わらなかったんだ。練習しかない、もっと効果をあげるには。


「手足が動いてません、頑張るのだレイちゃん」


「はいニャン、トントンニャン、トントンニャン」





「レイ君は良いわよね、レイちゃんと遊べて、お母さんは仕事です」


「アブー」


「この洋服下さい」


ミラさんがお客さんのところに向かった。本当に残念そうな表情だった。


「キャキャ、アブブ、バブ」


「ニャ~《お母さんは洋服をお客さんに販売してるんだよ》」


店内は混んでいるな、商品の洋服を選んでいる人が多い。手に取り体に合わせて友人に見て貰う、似合っているか聞いている人が、違う色がいいと言ってる。


選んだ後はお会計だけど、選ぶのに時間が掛かっているのが、いい感じいにエレナさん達の仕事をやりやすくしてる。


ダグラスさんとランドンさんの2人は、何処かにおでかけだ。


もう夏なんだな、店内にある洋服は夏物だ。男性用も女性用も生地が薄くなって、明るい色の洋服がが多い。


中学の時の友達に黒が大好きで、黒色の洋服しか着ないので、夏には暑くないかと聞いたら、暑さよりも黒色の洋服を着る方が大事だと言っていた。何が大事なのかは聞かなかった、どうせ、黒が好きだからと答えるだろう。


夏の洋服に黒色の洋服は・・・・・・無いみたいだな。


レイ君はいい子で、今のところ夜泣きをしてない。僕と遊んでいる時間が長いからかも。


「ブブ、アウ、キャハハ」


「ニャ~《撫でると気持ちいよね、ほらほら、気持ちいいだろ》」


魔法で大きくなった僕は、練習を兼ねてダグラスさん達にもマッサージをしてあげた。寝るのが遅くなるけど、昼間のんびりしえいるので、夜も元気に起きていられる。


こうやって見るとハリーさんの洋服店もダグラスさんの洋服店も雰囲気が似てる・・・・・・おもちゃの家と化粧台が有れば我が家にいるのと変わらないかも。


「ニャ~《どうだ、くすぐったいかい、笑顔が可愛いね》」


「バブ、バブ」


あれ、玄関の方から誰か来た、話し声からダグラスさん達だ。


「静かに運んで、お店の中に聞こえる」


ランドンさんが誰かに指示を出してお店に繋がるドアを締めた。外に木箱を持ち出しているのかな、ドアが閉まる時に木箱を持っているのが見えた。


「ありがとうございます」


ミヤちゃん達は遊びに行ったのかな、2人の声が家の中で聞こえない。


そうだ、手紙を出した時に・・・・・・ランドンさんとミラさんが結婚した事、赤ちゃんが生まれた事を手紙に書いて出してないや。確か、ランドンさん達の事を知らせるのにギルドに行ったのにな。


グランカさんにもう一度頼むのもな悪いよな、どうしたら良いのかな。


おお、抱き付いて来た、赤ちゃんは可愛いな、目元がランドンさん似で顔の形がミラさんだ、髪の毛は2人を合わせた茶金色だ。こうして見るとダグラスさんにも似ている。


「ママはママ、ミラはミラ、ミラはママ、ママはミラ。君の名前はレイ君、将来は洋服らさんの店主さん、パパをしかりつけると仕事は上手くいく、パパは優しいけど少し間抜け・・・・・・聞こえてニャンか?」


「聞こえてたよ、いい事を教えてよ」


お店の入口から入って来たんだな、呟くように話して仕事を始めたランドンさん。荷物を・・・・・・もしかして、仕入れに行くのかも。


ハリーさんも木箱を運んだ次の日には仕入れに行っていた、運んでいたのは空箱か。


「パパはイケメン、優しくて力持ち、どうですか、パパは好きですか? ママの方が好き、皆そう言うんです。でもパパは毎日お風呂に入れてくれます、僕が毎日入るからです、感謝しているんですね。いい子ですね、さあ、ママと言ってみましょう」


「ママ、アウー。キャハハ~」


「もしかしてレイ君は天才ですかね、魔法の呪文を唱えてみますか? 火は危ないので水がいいですね。先ずは、僕が体に手を掛けるので、手を放したら『オー』と話すんです、オーは『オギャー』の『オー』だよ。準備はいいですか?」


「オギャー」


準備は出来たようだ、猫魔法先生は天才に魔法を教える時がきた。


「さあ、オーです」


「・・・・・・オーギャア」


あ、天才だ、こんなにまじかで見れるなんて、少し多すぎだよ。


「ミラさん、おしめの替えをお願いします」


「少し待ってね。お釣りです、ありがとうございました」


「どうも」


天才はおしめを濡らしたようだ、しかし、ママと言えたんだし、オーも言えたんだよな。


「レイ君、ママ、ママ」


「ママ、ママ」


「もしかしてレイ君が話しているの、ママは私の事? 嬉しい、さあ、おしめを替えましょうね。こんなに早く話すようになるのね、ママの次は何を話してくれるのかしら」


任務は完了した、誰にも頼まれてないけど完了した。


少し早いけどお昼にしよう、少し熱くなってきたけど、海はないからな、海水浴で体力作りは出来ないな。


「ニャ~≪お昼だ、喉が渇いたな≫」


「レイちゃん、次はパパだよね。レイ君が話すのは」


ドスを効かせた声で後ろからランドンさんが僕に懇願して来た、どうなんだ、パパは言い易いのか、少し努力をしてみるかな。


「ニャンニャン」


お昼だ、食べたら外に散歩だ、何処に行こうかな。

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