変化と嫌な予感
里子が付き合い始めて一ヶ月がたった。
急に里子の元気がなくなってきた。
何気なく理由を聞いてみようとすると、クラスの人たちがこそこそしているのが気になった。
「どうしたの?」
クラスの一部の子に声をかけてみるとビクッと肩を震わせた。
「なんだ、秋帆ちゃんか。」
ホッと肩を撫で下ろすクラスメイト
一人が話し出した
「実はね、里子ちゃん付き合ってるじゃん?」
「うん」
里子がどうかしたのかな?と少し不思議に思いながら、嫌な予感を胸に話を聞いていた。
こんな時の嫌な予感はよく当たる。
「里子ちゃんが付き合ってるのって1個上の先輩なんだけどね?その……」
その子は口を紡いでしまった。
「その先輩がどうかしたの?」
そう聞くと、その子達は顔を少しだけ青くした。
「その先輩の事を好きな人がいて、それが麗奈なんだよね。」
「えっ?」
私は驚いてしまった。
麗奈ちゃんとは私のクラスの中心的な存在で欲しいものはどんなことをしてでも手に入れるといった誰も逆らえない子だった。
その子が里子の彼氏を好きだというは、やることは1つのみだ。
"いじめ"
幸い今麗奈ちゃんはクラスに居ないためこの話ができているが登校してきたらまたいじめは始まるだろう。
なぜ気づいてあげられなかったんだろう。
自分に腹が立った。
「おはよう、皆さん」
とびきりの笑顔であいさつをしてきた麗奈ちゃん。
これからの学校は里子にとって恐怖の時間になるだろうと私は思った。
それと同時に麗奈ちゃんと目があってしまった。
その瞬間、背中から流れように汗が吹き出た。
ヤバイ
そう思った瞬間でもあった。