世界樹
消えた《時間》から500年……。
全長5000メートルを超え、幹の太さ半径1000メートルにもなる世界樹は、今もずっと大地を掴みどっしりと立っている。
誰も知らない《時間》は、500年間ずっと研究され続けられている。しかし、誰一人としてこの研究を進められるものはいない。手がかりかひとつもないあの《時間》は、未知のままだ。
時を遡れる人たちが過去へ戻ろうとすると、帰ってこなくなってしまう。自然と話すことができる人が自然に聞いても、知らないと答える。
しかし、ある日ある男がこんなことを言った。
「あの《世界樹》と消えた《時間》は何らかの関わりがある。《世界樹》があると分かっているのは、僕らの認識で、あの《時間》の後だ。」と。
その日から研究チームが世界樹の調査を行い始めた。まずは、世界樹の細胞が明らかになった。しかし、世界樹の細胞はごく一般的な植物細胞だった。何もかも、ただの大きすぎる樹木なだけだ。
そのため、研究チームも解散し今もまだ研究は行われているものの進めることが出来ていない。
いつしかそのような世界樹を人々はこう呼んだ。
神の木
最近では、【世界樹の十字架】や【世界樹の木刀】だとか、世界樹から採れた木材を使って作られたものが売られている。しばらくしてその世界樹を使った商品を使ったお客さんはこんなことを言う。
「これを身につけておくと、何だか、嫌なことを忘れてしまう」と。
そんなことから、世界樹は《記憶の木》と言われるようになった。
ある日の事だ。
僕は、このようなオカルト的なことは信じないためこのような商品は買わないと思っていた。だがその日は急に買いたくなってしまった。と言うより、引き寄せられた感じで買ってしまった。
その商品は、商品としては不器用な作りで形はわりとしっかりしている十字架のペンダントだが、明らかに他の商品とは違って薄汚れていて艶もない。お店のおじさんが
「それには神様が宿っていてね、嫌なことを忘れてしまうんだよ。それ、うちの後ろの工房でワシが作ったんだよ。買うなら安くするよ。」と言って結局1000円で買った。家に帰ってもなぜ買ってしまったのか分からず、だけど持っておかなきゃダメな気がして、返品出来ずにいる。
買ってから1週間が過ぎ特に目立った効果などは無かった。流石にただの噂のようなものに過ぎないかと思ってしまう。
そんなある日僕は……僕らは世界樹の前に集まった。
桜が舞い落ちるその季節は、暖かくなってきたのに 夜は不思議と寒くなる。肌をチクチクと風が刺す。
「どうしてここへ?」
集まった中の11歳くらいの女の子がこの寒い風に流される美しく艶のある黒髪を抑えながら集まった者すべてに聞く。
しかし、皆同じ答えのようだ。
(なぜか、ここに来てしまっていた)
しかし、その場にいた人たち皆が共通しているものは、この世界樹の木材で作った何かを持っているということだ。果たして、この世界樹はどのような木なのか気になる。
「聞け……。」
「?!」
一同その声を聞いて世界樹を見る。
世界樹から聞こえたのは今にも死にそうな声をした男の声だった。その後も世界樹の方からは何かが聞こえるが、何を言っているのか分からず最後に「過去を変えてくれ。」という一言を残して、聞こえなくなってしまった。過去を変えるというのは一体なんのことだ……と思ったその時、僕の頭に流し込まれるようにして何かが入ってくる。それは、戦争のような光景だった。しかし、僕の脳に見えたのは無惨にも人々が何者かによって殺され続ける、残酷な光景だった。
その光景の中気づいたことがある。これは誰かの見た 光景であることに。
「一体、何なんだ…」
その映像は目に見えるわけではなく、脳内で見えているようだ。起きているのに夢を見ているような気分だ。それからひっきりなしに残酷な光景が流れていく。人々の殺されたくないという悲鳴が脳内響き渡り、この場に集まった者達の中には思わず泣いてしまうものもいた。映像は続き、恐らくこの光景を見た本人の声だろう。
「笹原か……悪いが俺とこいつを、結合してくれるか?」
その目線は少し上を向く。そこには大きな気があった。まるで世界樹だがこれはそんなに大きくない。だが一般的な木の中では大きい。
「君は、何をする気だい?」
笹原という男らしき者が聞いている。
「この世界を、この無惨な世界を終わらせるんだ。」
笹原という男は何も言わずに近寄り、この目線の本人と木を掴み、笹原という男の能力により木とこの目線の本人の体が一体化する。体の半分までが結合してきて、もう片目しか見えない辺りでこの目線の本人が「ありがとう」と言い僕の映像は黒くなった。
しかしその瞬間辺りが一気に明るくなるのと同時に何かが吸い上げられていく。
いまいち何が起こっているかが分からないが、推測できることがあるとすれば、今この世界樹の中にいるのがこの目線の本人でこの世界樹は、さっき見た大きな木だったという事だ。
しばらく光り輝く空間と、吸い上げられていく何かの映像が脳内再生され続け終わる。
「今のは?」
集まったものの中の男が問う。
しかし、その場の誰もが事情を読み込めておらず、何が起こっているのかわからないままパニックになっている。ひとりがあることに気づいて、そいつが持っていた世界樹の木材で作った物を怖がりそれを壊す。
世界樹というものは案外割れやすいのか、バキっと簡単に割れてしまった……だが、木材は不思議なことに元の形に戻っていく。割れて飛び散った破片も元々あった場所を知っているかのように戻って、あっという間に元のままの形に戻っていく。
「何なんですか!」
1人の女性が声をあげる。
そしてその友人だろう女性が落ち着かせる。
「何なんだよっ、これ……俺らに何をしろってんだよっ!」
元に戻ってしまったそれを見て、男は叫んだ。
1人の男性がまとめる。
白く美しい白髪に白いヒゲ黒いスーツで、執事のように落ち着いて喋る。
「ひとまず、この場にいる方々の確認をしましょう。」と言って、人数を数える。
「ここに集まっていたのは、全員で7名」
と全体の人数確認をしたところで、自己紹介をしておきましょうと言った。確かにここに集まったもの全てになにかの意味があると思う。
「それでは私から」と最初は、当然《執事》風の男性だった。
「私の名前は、ミシェル ・デュ・バリーと申します。ミシェルと読んで構いませんので、以後よろしく。」
外人の方だとは思ったけどここまで日本語ペラペラだと怖いくらいだ。
「じゃぁ、次俺な」と少しやんちゃしてそうな髪の毛の色に少しパーマのかかった、18歳くらいの男性が自己紹介を始める。
「俺の名前は、山田 夏海、ナツって気軽に読んでくれっ!」
「じゃぁ次は私かな?」と髪を後ろでまとめていて、色が白く、その金髪の長い髪が良く似合う女性。次々と自己紹介を済ませていき、僕の番だ。
「僕の名前は、神山 零夜といいます。れいやと呼んでもらって構いません。」
簡単にまとめこれで全体の自己紹介が終わった。
「連絡先は一応交換しときますか。」
ミシェルさんがうまく進めてくれるのでみんなはそれにうまく流されて、連絡先をみんな交換する。端末をみんなが片付けたところでミシェルさんが「今日は、解散しましょう。のちのち連絡を取ってまた時間をとって話を致しましょう」と言ってくれた。
そうですねと言ってみんな帰る。
全員が帰っていく時僕は、気になったことがあった。
この世界樹の中に人がいるとするなら、一体どうやって500年も生きていたんだ。
果たして、この7名で何が始まるのだろうか。
「世界樹の謎に繋がるのだろうか…。」
~キャラクター紹介~
・ミシェル ・デュ・バリー
ドイツ出身であるが幼い頃に日本に引っ越してきた。その頃仲の良かった富豪の少女の執事として、小さい頃から執事修行を行っていた。
身長.179 体重.65
能力 : 銃術《吸収型》
・山田 夏海
女の子みたいな名前を本人も気にしているが、気にしていると可愛いとかと言われるため、気にしてないようにする。1人の妹がいる。
やんちゃそうな雰囲気からは感じられない戦いがかっこいいと言われている。
身長.167 体重.64
能力 : 剣術《捕食型》
・シュミット・クリス・メアリー
金髪が似合う透き通る様な白い肌に透き通るような淡い水色の瞳。ロシア出身で10年前からここに住んでいる。美人という一言でまとめるには勿体ない。
細く長いが、肉の付き具合いがどことなく色っぽい。
身長.168 体重.59
能力 : 雪の操作
・神崎 美穂
黒髪のショートボブで鼻が高く、目もぱっちりしていて、整ったその顔は美しい。
職業は、花屋の定員で街では美人の花屋店員として人気がある。
低身長がコンプレックスである。
しかしその低身長は、男の人を虜にしてしまう。
身長.159 体重.52
能力 : 思考操作
・長瀬 友海
長く艶のある髪の毛が美しい小学5年生。
7名の中では、いちばんの最年少で自称天才でもある。
細く伸びた体型からは、ほんとに小学生であることが感じられてくる。
身長.147 体重.41
能力 : 物質操作
・東郷 哲也
少し荒い気性の持ち主。茶色い色に髪に染めていて薄い眉毛、耳には小さいピヤスがついており、それも少し怖い風貌だが、怒っていない時の彼は、とても優しく、頼りがいがある。女の人には、絶対手を出さない。
鍛え上げられたその体は、男からも憧れの的である。
身長.180 体重.75
能力 : 火炎操作
・神山 零夜
この物語の主人公。
能力は時間を操る。
少し暗いイメージのある高校1年生で学校では優等生。少し長く伸ばしている髪の毛は、よりいっそう暗さを強調させる。
身長.161 体重.59
能力 : 時間操作




