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「おぉ! リーベさんとこの嬢ちゃんじゃないか!」
「今日はなんだい? 一人でおつかいかい?」
「そうだけど……。あたしは魔女よ! 怖くないっての?」
「確かに魔女は古くから恐れられているけど……。リーベさんが傍に置くんだ。悪いやつには、到底思えんがなあ!」
「それに。ここ何百年、魔女との戦争はないそうじゃないか。誰も恐れてなんかいないとも」
なにそれ……。てかあいつリーベっていうんだ……。
「あんた、名前。何て言うの」
「随分唐突だね。言っておくが、私の名前を知ったところで、契約は解けないぞ」
「わかってるわよそんなこと!」
「冗談だよ、そんな怒らないでくれたまえ」
「リーベ=ティーフ」
「苗字は?」
「あんなの、いらないよ。――今はもうね」
「そう、覚えておくわ」
「それだけかい⁉」
――いい名前ね。
「これ、やる」
「なんだい? これ」
「別に。あんたいつも感謝伝えるときは言葉で伝えてんでしょ。だから……あたしも、その、手紙」
「手紙、か。どれどれ」
「あー! 今読むんじゃないわよ! あ、あたしはもう行くから!」
「騒がしいやつだな」
リーベ=ティーフへ。
あんたにはいつも感謝してる。村のみんなには良くしてもらってるし、お家にいた時より、よっぽど楽しい思いをさせてもらってる。
あの日、いつか殺してやるなんて言ったけど。今は、思ってないから。
それと、ネックレスも上げるわ。あんたは強いし、加護なんかいらないと思うけど。魔除けぐらいにはなるから。
死にたくなきゃ、形見離さずもっていることね。
あんたの魔女様より。
――あはは! 本当、不器用だな。愛らしい奴だ。
「魔女様、魔女様」
「なに?」
「この間の手紙のお返しだ、私からもどうぞ」
「ネックレス……。まぁ、貰っといてやってもいいわ」
「形見離さず、持っておいてくれ」
「――気が向いたら、ね」




