エンディング Sエンド
クリオ「ノワールは課金ガチャアイテムには手を出さなかったな?意外だぜ。」
ノワール「なにそれ?」
つか、ここはどこ?
クリオ「死者と生者の交わる世界、白でも黒でもない灰色の世界さ。」
ふ~ん。
2人の座る席とテーブルと味のしないコーヒーの入ったコップ以外、何も無いところに私とクリオはポツンと向かい合っていた。
ノワール「で?その課金ガチャってのは?」
クリオ「いろいろな事業で金を集めてただろ?アレでヘパのところでガチャ回してレア武器とかリサの所でレアアイテムなんかを課金できたんだ。」
ノワール「へー?最初にダマスカス鉱とか言う奴が出たけどアレもガチャ?試しに作ってもらったやつだったんだけど。」
ウンウンと言いながら、クリオは味のしないブラックコーヒーを飲んでいる。
クリオ「アレもかなりの上位武器だな。それとゴブリンの通訳ブレスレットも。運がいいぜ!」
私はこの世界の確信を突く質問をした。
ノワール「ねぇねぇ、これはゲームなの?」
クリオ「みたいなもんさ、禁足地になった星を使った実体を使った神の遊び。俺なんかよりもっと上の連中さ。」
ノワール「なんかムカつくわね。」
人の人生を誰かが操作して遊んでるなんて。
クリオ「まあ、そう言うなよ。コレで一応、ノワールの物語は終わりだけど、人生はまだまだつづくぜ?前に言ってたけど、遊んで暮らすのか?」
どうしよう?
勇者一行を退けた激闘から季節は巡り、まだ冬の寒さの残る2月の中ほどのことだった。
マリアッチと臨月を迎えたホムンクルスと一緒に部屋でお茶を飲みながらくつろいでいると、急に産気づいたホムンクルスが陣痛に苦しみだした。
私とマリアッチは慌てていろんなところに走り回り、メイドにホムンクルスを見てもらったり、産婆さんを呼んだりとてんやわんやだった。
ようやく落ち着いて、通路のに用意された椅子に腰掛ける。
ノワール「あー、びっくりした。」
マリアッチ「突然の破水でしたからねー?」
子供をうむのってリスキーだわ。
ホムンクルスにやってもらってよかったのやら?よくわからない。自分も慌ててたし。
ホント、二人産んでる経産婦のメイドがいてくれて助かった。
ノワール「これも適材適所ってやつね。」
マリアッチ「ですね~、私も疲れました。」
瞬間移動で色んな箇所に行って疲れただろうマリアッチは私の隣で座っている。
そこへ.メイドが買ってきてくれたパンのはいった紙袋をマリアッチに手渡してきた。
マリアッチ「ありがとう!ノワール様も食べます?」
ノワール「いただくわ?」
気がつくと、ちょうどお昼の時間だった。小腹がすいてるわけだ。
マリアッチ「はい。新作ですよ!」
アンパン?にしては真ん中にまぶしてあるツブツブがない。
ハム!モグモグ
ん?
餡の代わりにイチゴのジャムが入っている。
ノワール「……生クリームとかも欲しいわね?」(モグモグ)
マリアッチ「全部クリームにしてもいいかもしれません。」(モグモグ)
2人でアイデアを出し合っていると部屋からも大きな赤ちゃんの泣く声がする。
産婆さんの手伝いに入っていたメイドの一人が部屋から出て私たちに告げる。
「おめでとうございます!男の子ですよ!」
ノワール「おぉ!」
マリアッチ「よかった!跡取りですよ!」
まあ、そうだな~。そう言うのは女より男の仕事だ、とつくづく思う。
昼の時間は慌ただしかったのでもう、軽くでいいかとホムンクルスにもアンパンを渡す。
けど、ベッド上で食べるには片手で食べれるくらいのパンがちょうどいいのかもしれない。
マリアッチ「アンコは糖質の塊ですから。今必要なのはエネルギーですよ!」
ノワール「甘いのもいいけど、コレも食べときなさいよ。」
私はやつれ顔のホムンクルスに卵サラダのサンドイッチを渡した。
ホムンクルス「いただきます。」
そうだ!とマリアッチが手を叩く。
マリアッチ「その子の名前、決まってるんですか?」
ホムンクルス「いえ、ヴァイス様がお戻りになられたら相談して決めようかと。」(モグモグ)
たまごサンドを食べていたホムンクルスは口元を手で押さえながら話していた。お上品?私とマリアッチはそんなことはしない。
ノワール「候補くらいあるんでしょ?」
母体は子の名前を夢か何かで託宣を受ける。と聞く。
ホムンクルス「リチャードとかどうでしょうか?」
ノワール「父さんと同じじゃない。こりゃ、ヴァイス待ちだわ。」
ホムンクルス「いい名前だと思うんですけど……気に入りませんか?」
ノワール「早死にした人だからねぇ。そこがちょっと引っかかるだけ、否定はしないわ。好きに決めなさいよ。」
不安げだったホムンクルスの顔がほころぶ。
日の落ちた頃ようやくヴァイスがドッグローズから戻ってきて、リーリアの宿に二三日休暇をもらえないかと打診してた。
ノワール「長期のもらいなさいよ。経営は安定してきたんでしょ?」
ヴァイス「いやいや、ゲルブムントの新規開店の準備で忙しいんだ。」
ノワール「それなら私が行くわ。リーリアとも会いたいし!」
ヴァイス「え?!ノワールが?」『むちゃくちゃしないよな……』
エンハンブルクとソリタニア首都を結ぶ街道が開通し、ゲルブムントの町は観光客、行商人で一杯になった。
マリアッチ「迷いの森も肝試しスポットとして人気になりましたねー?スケルトンとかゴブリンが出るとか。」
うん。アンパンや桃の天然水は名物になっていいけど、それはダメなやつだわ。
ノワール「はいこれ。」
マリアッチ「何です?この揚げパン。」
ノワール「カレーパンですって。試作品くれたの。」
モグモグ
マリアッチ「……辛いです。」
ノワール「そうね、桃の天然水を売るのに辛めの設定にしたけど、辛すぎるわ。」
ゴブリン達の巣がある山の頂上にピクニックに来た、私とマリアッチ。眼下の賑わう街並みを見ながら大きな磐座に腰掛けていた。
ノワール「で、あの話なんだけど。」
マリアッチ「はい!魔獣たちはエンハンブルクに派遣予定ですよ!」
ノワール「やっぱ、それ中止して?」
マリアッチ「え?そうなんですか?良心の呵責がついに。」
ノワール「違うわよ。」
マリアッチは不思議そうな顔で私を見つめる。
ニチャァ
ノワール「エンハンブルクをもらおうと思って。」
驚くマリアッチ。しかし、思い直したのか、恐る恐る口を開いた。
マリアッチ「まぁ、ノワール様は1領主で収まる器じゃないですよねー。」
私は太ももを叩くと磐座に立った。
ノワール「やるわ、私が私の人生を。」
ーーー――――――
エンディング Sエンド それはまた別の話
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ぴ!
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―おわり―




