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まさかの過去


さて、中断してしまった興味深いお話…魔力の外部からの取り込みについて。


いつも厳しいながらもわかりやすく、魔法や魔力について教えてくださるキュミラスさんに聞いてみようと思ったけど、どうやら噂によると宮廷魔術師団は1か月後に式典を控えているとのこと。

と言うことは忙しいということだね。私の質問なんかで貴重な時間を使わせるわけにはいかない。残念だけどしょうがない。


なので精霊さんに聞いてみたのだが、残念と言うかやっぱりと言うか、精霊さん達はどうもピンとこないようだった。



「魔力をダンジョンとかから補給するとか、まあ、そういうのって聞いたことある?」

「ダンジョン?」

「なんか、火のダンジョンでは火の魔力に耐性が付くとか、そういうの!!」

「なぁに、サラ、火のダンジョン行きたいの?」

「サラのおうちの近くにあるじゃーん。」


ダメだ、私の質問も酷いが、精霊さん達の答えも酷い。

普段の会話は結構このパターンで脱線していくことが多いんだよな。


「あ!!そういえばダンジョンに籠って修行するぞ!とか昔アッシュが言ってた!!」

「……アッシュって誰?」


まーた、知らん名前来た…。

でも、先ほどまでの答えよりは有用そうだ。


「その人について詳しく教えて。」

「あのねー、ウィチードにいたの!!」

「王様になったの!!」


ウィチードとは、かつての魔導王国の名前です。滅んでかなりの時間が経ってるのに、しょっちゅう名前が出てくるあたり凄いよね。

特に古代の魔法、魔道具の話になると必ずと言っていいほど話題に出てくる国だ。


「へー、凄い人だね………ん?ウィチードの王様でアッシュって……それって狂王アッシュじゃね?」

「きょうおう?」


確か去年くらいに習った。流石に覚えてる。

ウィチードの…何代目だったかな?やべぇ、忘れた。とにかく色々ヤバくて有名な王様の名前が確かアッシュだった気がする。


「その人、何した人?」

「んーとね、魔道具をいっぱい作ったの!」

「歴代の王様のお墓を開けてね、」

「おk、わかった。もういい。」


グロ注意な話になる予感がしたので、私は精霊さん達の話を強制的に終わらせる。


ちなみに、今はほとんど残っていないが、かつて強力な魔道具の一部は高い魔力を持つ人の体の一部を用いて作られていたらしい。

それこそ今は国宝級とか、行方不明とかばっかりらしいけど。

その作成方法自体は、それこそウィチード初期からあったらしいけど、積極的に行ったのが例のアッシュ王だ。

大量生産された魔道具を使って、兵を無理やり強化し敵国に突っ込ませたとか、儀式のために何千人犠牲にしたとか…。

亜人種の人達に対しても色々やったらしいけど、授業では詳細は伏せられてたな。

一応前世でほぼ大人だった私なんかは、そのあたりで察した。子供向けじゃない&亜人種の多い今現在では大っぴらに言えないことだな、と。


ていうか、後々伝説になるくらいのことを大量にやらかしてるわけだけど、もうそれ、魔人化してないか?下手な魔王よりヤバかったりして。


「ねえ、アッシュ王ってさ…もしかして魔人化してた?」

「してた!!」

「あっさり!!!」


そして私の予想通りの答えである。

溜めが無い当たり精霊さんである。


「でもねー、アッシュはね、すぐに殺されちゃったの!」

「えー……。」

「騎士団長が、強かったの!!」

「うわー、ある意味切ない…。」


どうやら精霊さんによると、魔力の影響かなんか知らないけど色々やらかしたアッシュ王はついに魔人化してしまったが、当時の騎士団長がめっちゃ強くて、あっという間に討伐されてしまったらしい。


「でもね、騎士団長さん、いなくなったの!」

「そうなの?誰かに責められたのかな?」


魔人化しても一応王様だからなぁ。

なんとなく納得していた私だったが、続けられた言葉に目が点になる。


「うん、ルダさまと一緒に!!」

「は?」


は?なぜそこでルダ様!!?


意味わからん!と一瞬困惑する私だったが、その瞬間先日聞いた話が頭の中に蘇る。

まさに、点と点が線で繋がる、といった瞬間だった。



「その騎士団長さんは、ルダ様の声が聞こえたんだね。」

「うん!」

「……カナハさんみたいに。」

「そうだよー!」




はい、理解した。




魔人化した王様を討ち、国難を未然に防いだものの、居づらくなったのか王宮を去った騎士団長。

ルダ様と会話でき、強い絆で結ばれていた騎士団長さんは、その後の余生もルダ様と過ごした。




『彼の使っていた剣だけは、置いていきたくなかったの。』


そうつぶやいた瞬間の、ルダ様の表情を思い出す。


ああ、その騎士団長さんはカナハさんのご先祖様だ。



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