瘴気
遅くなってすみません。
またすこしずつ更新していきます。
昨日の夜、ミラが俺の部屋に来て告白されてしまった。
ミラの事は面倒を見てたからか、妹のように思っていた。
どうしたら良いかと思うのだが、すぐには答えが出ない。
王国に居たときはこんなことで悩むことなどほとんどなかったのにな。
早めに答えを出さなきゃな。
まずは王国との小競り合いを落ち着けなきゃな。
◇
今日はユリスから皆で話を聞くことになっている。
俺たち王国から来た三人は、魔皇国については詳しくないので、色々聞いてみたい。
全員がグルガさんの家の会議室に集まったところでユリスが話し始めた。
「みんな。集まってくれてありがとう。この国の人間にとっては、当たり前のことでも、長い間国交が無かった他国の人間からしてみれば魔皇国の動きは不思議に見えると思うわ。そのあたりをロイドくん達に説明するわね」
「ああ、これだけの戦力を持っているのに他国に侵攻しないのはなぜか。かなり興味のある話だからな」
王国はもし俺が居たなら拮抗するかもしれないが、俺も含めた今の魔皇国の戦力なら世界統一も可能なほどの戦力があるはずだ。
「端的に言えば、人間同士で争うと世界の瘴気が増えるからよ」
それを聞いて俺たちは驚く。
争いで瘴気が増えるだと!?
「王国では戦争をしていたがそんなことは起きなかったぞ」
「それはね、この魔皇国に眠る、大昔の魔王の魂の近くに瘴気が現れるからよ。だからそっちの国で戦っても瘴気が増えるのは魔皇国なわけね」
なるほどな。この国では瘴気によって生まれる魔物を必死に退治している。
他の国に攻撃をして自国の瘴気が増えたら何の意味もないと言うことか。
それに俺たちがやっていた戦争も魔皇国の瘴気を増やしていたというのか?
知らなかったとはいえ心が痛い。
何とか良い方法はないものか。
「ということで、これからの私たちの動きとしては王国との和平を結ぶ。もしくは国内の瘴気を何とかするかね」
言いながらユリスは俺たちの方をちらりと見る。
俺が瘴気を弱めたことをグルガさんから聞いているのだろう。
「ユリスは俺がヴェルサスの近くの瘴気を弱めたことを知っていると言うことだな?」
「そうよ。ロイドくんに隠すことでもないし、正直協力して欲しいわ」
そうだよな。俺にも責任がないとは言えないし。
まずはリアラの意思確認をしなきゃな。
「リアラ。お前の力を頼ってもいいか?」
リアラは急な俺の言葉に驚いたようだが、話の流れで俺が何を言いたいかは分かったようだ。
「うん。今の話を聞いたら手伝えないなんて言えないよ!」
そこにユリスが尋ねる。
「ロイドくん。どういうこと?」
「リアラの意思も確認出来たから言うが、瘴気を浄化する能力はリアラの方が俺より上だ」
そこにいたほとんどの人が驚く。
「なんですって!?ロイドくんが瘴気を弱めたということだけでかなり驚いたのに……。それが事実ならこの国にとって最高の人材が流れてきたことになるわね!」
俺も一緒に魔物を倒してきたから分かるが、リアラの存在はこの国にとって正に女神と言えるだろう。
「つまり、俺とリアラが居ればこの国の瘴気はかなり減らせると思う。だが、これ以上増やさないためにはこの世界を平和にしなければならない」
「なるほどね。今までだったら瘴気を増やさないようにすることと、瘴気から産まれる魔物を倒すことしか出来なかったわ。二人が協力してくれるのならば原因を取り除くことも可能かもしれない。世界から争いを無くすよりは簡単かもしれないわ」
「俺よりもユリスの方が現状は理解しているだろうから、何をすれば良いかは俺たちに指示してくれれば良い」
「ありがとう。ならちょっと時間をもらっても良いかしら?まずは国内の瘴気溜まりをどうにかしたいと思っているの。それを一つずつ消していければ、魔物による民の被害が減るわ」
「それなら俺たちは待機しておこう」
とりあえずの方向が定まったので話し合いは終了した。ユリスの指示を待とう。
忙しい一ヶ月だったなぁ(T-T)




