<湖で遠泳>
朝だ。
今日は湖の真ん中の岩を登ってみせる!
「おはよう秀吉!」
テンションを無理やり上げて秀吉に声をかける。
まだ半分眠ってるようでぼーっとしていた秀吉をなでてから立ち上がる。
さて、とりあえず、腹ごしらえと向こうに着いたときの分の食料をとってこよう。
歩き回って探した結果、森に入らなくてもある程度探せば果物は手に入ることが分かった。
確保できた果物の内リンゴ2個を向こうでのお弁当用にもって行くことにする。
そのままだと持ち運べないので服を脱いでそれにリンゴを包み、倒木の枝の部分にしっかりと縛り付けた。
これなら泳ぐ時の邪魔にならないし平気だろう。
秀吉は泳ぐのは苦手なようなので今回はお留守番だ。
「じゃあ、いってくる」
犬相手にこういうことを言うのもどうかとおもうが、もう一週間は誰とも話してないし察して欲しい。
湖に入って倒木を引きずり込んで今度はそれに掴まりつつバタ足。
予想以上に速度が出ないが、掴まるものがあると疲労の度合いが全然違う。
それと、泳ぎだして分かったことだが、この湖透明度が物凄い。
ほとんど底まで見えてるんじゃないか? これ
のんびりばしゃばしゃやりながら岩を目指していたわけだが、倒木に掴まってのバタ足なので一時間ほどかかってしまった。
といっても時計があるわけじゃないし正確な時間は分からないので体感時間だが。
勿論途中で疲れて休憩も入りましたよ。はい。
温暖な気候のおかげで水温が低くなくてほんと助かるわ。
湖底を見ていて分かったが、ここはどうやらクレーターらしい、すり鉢状にくぼんでいる中心があの大岩なので、もしかすると岩は隕石なのか?
それにしても、こんなサイズで地表まで到達する隕石って元はどんな大きさだったんだ。
そんなことを考えてるうちに岩がもう触れるくらい目の前に。
岩に到着したのは良かったんだが……何処から登れば良いんだこれ?
目の前は垂直の崖のようになっていて掴まれるところもない。
仕方ないので泳いで岩の周りを回ってみる。
もしかすると反対側には登れそうな場所があるかもしれないしな。
◇ ◆ ◇
反対に回るだけで30分以上経ったとおもう。
もし昨日の午後泳いで向かっていたら帰りはすごいことになっていただろうと今更ゾクッとした。
そして、ありがたいことに登れる場所があった。
というか、人工的に加工したスロープのような場所が……
これってどう見ても自然に出来たものじゃないし、上に見えた人工物が関係あるんだろうなー。
と思いつつ、ゲームとして考えたら何らかのイベントの開始地点なのかもしれない。
スロープの一番下はほとんど水平になっていたのでそこに倒木を引きずりあげて乾かすことにした。
その横で休憩しつつリンゴをかじる。
上のほうを見ると、なんとか登れそうな傾斜で頂上までスロープが続いている。
よく見るとご丁寧にスロープには滑り止め加工までされていました。
さあ、いっちょ頂上まで登ってみるか!




