第7話 ゴブリン掃討戦
第7話: 村人を追うゴブリンの群れ
迷宮の中心にある管理画面が淡い光を放ち、主人公は目の前に浮かび上がる操作パネルに視線を落とした。
外部センサーが反応し、迷宮の入り口付近に複数の赤い点が次々と表示される。それらは村人を追う50体近いゴブリンの群れを示していた。
「来たか……」
主人公は冷静を装いながら、内部のモンスター配置を確認する。入り口にはシャドウウルフを待機させ、さらに迷宮内の各層に配置された罠とモンスターを効率的に活用する準備を整えた。
「セリア、状況は?」
画面の片隅に姿を現した案内役のセリアが即座に答える。
「ゴブリンの群れは非常に統率が取れています。おそらく指揮官となるリーダーが存在する可能性が高いです。現在の迷宮構造とモンスター配置で対処は可能ですが、侵入された場合のリスクは無視できません。」
「そうか。なら、全力で迎え撃つしかないな。」
主人公は操作パネルに指を走らせ、入り口に近い層のトゲ罠を起動。シャドウウルフ4体を第一防衛ラインとして展開し、後方のアンデッドウォリアーを補助として配置した。
迷宮の入り口では、ゴブリンたちの喧騒が響いていた。興奮した咆哮と足音が徐々に近づき、やがて最初の数体が迷宮内に侵入した瞬間、トゲ罠が作動する。
鋭いトゲが床から飛び出し、数体のゴブリンが悲鳴を上げながら崩れ落ちた。しかし、ゴブリンの群れは怯むことなく突進し続ける。
「ここからが本番だ……!」
シャドウウルフが影のように音もなく動き出し、素早い動きでゴブリンたちに襲いかかる。牙と爪で次々と敵を仕留め、短時間で数を減らしていく。しかし、群れの中心に立つ大柄なゴブリン――リーダーと思われる存在がシャドウウルフの一体を払いのけ、進軍を続けていた。
「強いな……アンデッドウォリアー、出番だ。」
主人公が命令を下すと、第二層に待機していた5体のアンデッドウォリアーがゆっくりと前進を始める。ゴブリンリーダーとアンデッドウォリアーの間で激しい戦闘が始まり、その様子が管理画面に映し出された。
リーダーの鋭い攻撃はアンデッドウォリアーの盾によって受け止められ、逆に連携された斬撃で徐々に追い詰められていく。主人公はさらなる罠の起動を計画しつつ、画面を見守った。
戦闘が激化する中、迷宮の奥で避難している村人たちがざわめき始めた。村の長老と思われる老人が怯える子どもたちをなだめる声が聞こえる。
「どうか……助けてくれ。」
その言葉に応えるように、シャドウウルフの1体が奥の通路に向かい、周囲を警戒するような動きを見せた。主人公は画面越しにその様子を確認し、最後の防衛ラインとして残しておいたフェアリードラゴンを村人の側に移動させた。
「フェアリードラゴン、村人を守れ。ゴブリンが侵入した場合は即座に攻撃を開始しろ。」
命令を受けたフェアリードラゴンが羽を広げ、淡い光を放ちながら防衛体制に入る。
一方、戦闘の決着は目前だった。アンデッドウォリアーの連携攻撃がゴブリンリーダーに致命傷を与え、リーダーが地に伏せた瞬間、残りのゴブリンたちは統率を失い混乱状態に陥った。
主人公はすかさず全モンスターに追撃命令を下し、生き残ったゴブリンを次々と排除していく。最終的にゴブリンの群れは全滅し、迷宮内は再び静けさを取り戻した。
村人たちはその知らせを聞き、涙ながらに安堵の表情を浮かべた。長老が迷宮の中心に向かい、静かに頭を下げる。
「本当に、ありがとう……この恩は、一生忘れない。」
その言葉に主人公は微かに笑みを浮かべ、管理画面を閉じた。
「これでいいさ……迷宮も、俺自身も、まだこれからだ。」
外界の脅威はこれで終わりではない。主人公は次なる準備に取り掛かるため、操作画面を再び開いた。




