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6話 村人達の迷宮への避難

迷宮の静寂を破る足音が響いた。天井のモニターに映るのは、慌てふためきながら森を走る大勢の人間たち。年老いた者や子どもを抱えた母親、身軽な若者が互いに助け合いながら迷宮へと向かっていた。


「なんだこれ……人間か?」

主人公はコアの画面を操作し、映像を拡大する。彼らの背後には、武器を振り上げたゴブリンたちが迫っている。


「これは……どうやら村人たちがゴブリンに追われ、迷宮を目指しているようですね。」

セリアが冷静な声で分析する。


「なんで迷宮に来るんだよ。普通、迷宮ってのは避けるもんだろ?」

「恐らく、あなたの迷宮がまだ新しく、内部のモンスターが弱いと考えたのでしょう。それに……ゴブリンの群れの方が直近の脅威として大きかったのかもしれません。」


主人公は画面越しに村人たちの姿をじっと見つめた。彼らの表情は恐怖と絶望に満ちている。


「……迷宮を荒らされるのは困るが、追い返すわけにもいかないな。」

「そうですね。彼らを受け入れることで、迷宮が外界との関係を築く足がかりになるかもしれません。」


主人公は深くため息をつき、モンスターたちに指示を出した。

「よし、入り口のモンスターたちを後退させろ。村人たちが入ってこれるようにしてやれ。」


迷宮の入り口に駆け込んできた村人たちは、足を止めて荒い息をつきながら辺りを見回した。薄暗い通路に佇むゴブリンやシャドウウルフの影に怯え、互いに身を寄せ合う。


「こんなところに逃げ込んで大丈夫なのか……?」

「でも、外のゴブリンに捕まるよりは……!」


村人たちの間に不安の声が広がる中、年老いた村長が杖をつきながら前に出た。

「みんな、落ち着きなさい。ここに入れただけでも命拾いしたんだ。感謝しなければならない。」


その時、迷宮の奥から足音が響き渡る。村人たちが音の方に顔を向けると、そこに立っていたのは主人公だった。


「よくここまで来たな。で、どういうつもりで俺の迷宮に逃げ込んできたんだ?」


村人たちは驚きの声を上げ、一歩後ずさった。村長が震える声で答える。

「あ、あなたがこの迷宮の主……?」


「そうだ。お前たちを助ける義務はないが、ここに逃げてきた理由くらいは聞かせてもらおうか。」


村長は一瞬ためらった後、深く頭を下げた。

「私たちは近くの村の者です。ゴブリンの大群が村を襲い、どうすることもできず、ここに逃げ込んできました……どうかお許しください。」


主人公はその言葉を聞きながら、周囲の村人たちの顔を見渡した。どの顔にも恐怖と絶望が色濃く表れている。


「まあ、迷宮に来たのは間違いだったな。ここだって安全なわけじゃないぞ?」


村長は力なく言葉を続けた。

「それでも……外でゴブリンに捕まるより、ここに賭けるしかありませんでした。どうか、どうかお助けください。」


村人たちも次々に声を上げる。

「お願いします……!」

「助けてください!」


主人公はしばらく沈黙し、村人たちの様子を見つめていた。そして、静かに息を吐き出した。


「まったく……勝手に逃げ込んできて助けを求めるなんて、図々しいやつらだな。」


村人たちはその言葉に怯え、ますます縮こまる。しかし、次に主人公の口から出た言葉に、全員が驚きで顔を上げた。


「まあいい、助けてやるよ。俺の迷宮を荒らさないって条件付きでな。」


村長は驚きと感謝の表情を浮かべ、深々と頭を下げた。

「ありがとうございます……! この恩は一生忘れません!」


「恩とかはいい。それより、まずは外のゴブリンを何とかしないとな。」


ゴブリンは迷宮の入り口に近づき、すでに突入の準備をしているようだった。


「これはかなりの数ですね……しかし、あなたの迷宮であれば迎撃可能です。」


「よし、やってやる。モンスターたちを配置し直して、ゴブリンを迎え撃つ準備をするぞ。」


主人公は迷宮全体を操作し、シャドウウルフやフレイムゴーレム、アンデッドウォリアーを適切な位置に配置していった。


村人たちが感謝の声を漏らす中、主人公は静かに画面を見つめ、戦闘の準備を整えていった。


「来いよ、ゴブリンども。ここがただの避難所じゃないってことを教えてやる。」


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