912.再び異世界(6) ナルハヤ帝国(1)
こちらの戦力は5柱と戦艦シリル、戦力的には問題ないだろう。
ただ、その戦力を想定して対策をされている可能性が高いので注意が必要。
当然敵も神、またはそれに準ずる者達と考えられる。
ただ、師匠と私とその仲間たちは想定外のはず・・
敵は少なくともデストラシスターズの倍の6柱以上は想定しておかないといけないと思う。
いざとなったらローズや、スミちゃんも召喚しよう。
あと、なぜデストラ姉さんの世界が狙われたのか・・・ひょっとしたら大師匠の世界やヴィーナルス姉さんの世界も既に侵略が始まっているのかもしれない。
今、戦力の分散をするのは危険な気もするが、大師匠とヴィーナルス姉さんは各自の世界の確認、デストラ姉さんと師匠と私達(仲間たち含む)がナルハヤ帝国に行くことにした。
もちろん呼べばすぐに駆けつけられる。大師匠は分身ではなく分体を使用しているので、同じ能力のエワンを予備戦力として派遣する手配をしている。
・・・ややこしいけど、万が一の時はとにかく大師匠が来てくれる。
師匠と私はまだ世渡りを使えないので、
デストラ姉さんの世渡りでペタン教皇を伴い、シリルに乗ってナルハヤ帝国に来た。
・・来た・・
来たはずだ・・・
そこには小惑星帯が広がるだけだった・・・
「そんな・・・・」
ペタンは浮遊する小惑星を呆然と眺めていた
が、後ろを振り向くと(シリルの後方モニター)・・・ナルハヤ星があった
どうやら破壊されたのはナルハヤ星の月だった様だ。
「シリル、知っててやったでしょ」
『テヘペロ!
お約束だと思って』
なにがお約束だ、こんな非常時に不謹慎だ、真面目にやってほしい。
デストラ姉さんに嫌われたらどうする・・・あ、ペタンの様子を見て笑ってる。・・・大丈夫だ。
でも月が破壊されたら自転も変化したりして壊滅的な自然破壊が生じるのは間違いない。
既に月の破片が隕石として大量に降り注いでいるみたいだし、生活する星としては終わりかもしれない。
で、敵は? どこ?
ペタンによると、空間の歪みのような場所から突如現れたらしい。
ではもう既に去った後か・・一気に星を破壊しなかったのはじっくりといたぶるため・・・
そして・・・
「シリル、方位128度、仰角32度、距離2.5キロの小惑星破片をバリシールドで確保!」
・・それをじっくりと観測している者が居るはず。・・・カメラだけかもしれないけどね。
ま、世渡り出来る者をバリシールドで捕らえられるかはわからない。
「大師匠ーー、助けてーー」
既に出立の準備は出来ていたようで、エワンがやってきた。・・見ても大師匠との差はよくわからないけど。
そういえば瞳に分体ナンバーがあるって聞いたな・・・小さくてわかんない・・ま、いいか。
「大師匠、念の為にバリシールドごとダンジョンに収納してもらえます?」
「わかった、周囲の景色が今と変わらないダンジョンに入れよう、
そうすれば現在位置が混乱して世渡りできないだろうと思う。
世渡りには明確にここからここへという認識がないと出来ないはず」
なんだ、そんな手があったのか、さすが大師匠、まさに迷宮入りさせた。
さて、観測者を捕らえてはみたが、どうしよう。
尋問?
全員苦手であった、
大師匠とデストラ姉さんは手加減が出来なくて、師匠と私は精神的な忌避感から出来ない。
そういえば大師匠の知人?に拷問官が居たな。
“召喚! 拷問官”
あ、しまった尋問と拷問は違うよね・・・出来るかな?
「大丈夫です、我々は手加減が得意ですから、
殺してしまうのは三流の拷問官です、
私は超一流ですからね」
頼もしい拷問官だった。
小惑星に隠れていた観測者は、観測設備を守る下っ端の兵士だった。
当然世渡りなど出来ないので無駄に厳重な対応をしてしまったけど、
敵も観測者が居なくなれば気づいて探すだろう・・・でもダンジョン内なので見つからないはずだ。
この対応で正解だったみたいだ




