911.再び異世界(5) オリンポス国(3) 落人
その落ちてきたという者、落人に会おうと思ったけどまだ意識が戻っていないらしい。
とりあえずダメモンに案内してもらって、その者が落ちていた現場に来てみた。
そこには宇宙船・・いや、10メートル程度の脱出ポッドの様な物があった。
ダメモンによるとハッチは開かれており、ハッチから出たところで倒れていたそうだ。
「大師匠調べますね」
『シリル、この脱出ポッド調べてくれる?』
シリルに指示を出して。私達は各々鑑定をした。・・みんな鑑定できるからね。
いくら神といえど鑑定の内容に得手不得手はある。こういった機械類は大師匠と私が詳しい。
それによると
脱出ポッド(異世界のもの)
ポッド自体に異世界間を航行する能力はない。筐体はニアニウム製。
「あ、私これ知ってる」
デストラ姉さんのまさかの一言
「この船体のマークは私の管理している世界の、ある国の物よ、
確か“ナルハヤ星のナルハヤ帝国”・・だったかな?」
「じゃあ、落ちていた人もデストラ姉さんの世界の人って事?」
「そうなるわね」
ドラゴンの里に戻り、落人の回復を待つことにする。
ナルハヤ帝国はデストラ姉さんの信者が多く、神託を下したりもしている。
科学技術は発達しているが、どういったレベルにあるのかデストラ姉さんには難しくてよくわからないらしい。 そのへんはシリルの解析を待とう。
「あ、この人知ってる」
またもデストラ姉さんのまさかの一言
知り合いだった様だ。
デストラ姉さんを祀る“デストラード教”の教皇のペタンと言う者らしい。
なんかヤバそうな名の宗教だね。デスペラード(ならず者)に似てるし。
なぜ教皇が脱出ポッドに乗って来たのか、どうやって? 何のために?
疑問はたくさんあるが本人に聞くしか無さそうである。
ペタンは外傷はなく、ただ疲れ果てて寝ているだけの様で、揺すってみても反応は無い。
強制的に目醒せることも出来るが、体への負担が大きいので目覚めるのを待つ・・・・。
・・待つ・・
・・待つ・・
・・・・
デストラ姉さんが我慢できなくなって
ばしぃ〜
「ヒール」
ビンタでペタンを起こしてからヒールで回復した。
「うわぁ~」
起きたみたいだ。
「ペタン、どうしたの?」
「あなたは・・デストラ様・・私は死んだのですね」
「死んでないし」
「では私は生きてデストラ様のところにたどり着いたのですね」
「ここは別の神の管理する星だし、あなた間違ってるし」
「私は助けを求めて・・私達の国が、私達の世界が侵略されているのです」
話を聞くと、異世界間侵略みたい・・でもどの神が管理する世界からの侵略なのだろう?
デストラ姉さんの世界に手を出すなんて・・・そんな事したらデストラシスターズが黙っていないとは思わなかったんだろうか?
大師匠のオリンポス国の見学を早々に切り上げて、デストラ姉さんの世界のナルハヤ帝国に向かうことにした。
「助けたお礼も無しか?」
ダメモンが愚痴った
「ありがとう祝福を」
デストラ姉さんがダメモンに祝福(微)を授けた。
「これはこれはエラン国王、ご無沙汰しております、今日はどの様なご要件で?」
ダメモンが国王の名前を言えた。・・が、先程までのやり取りは忘れたみたいだ。
・・・祝福の恩恵ですこし賢く・・・微妙に普通になった様な気がする。




