910.再び異世界(4) オリンポス国(2)
“神々の集いデストラシスターズ”(勝手に命名) としてオリンポス国を見学すると大変な騒ぎになるので、
国王とそのお友達として観光に出かける。
オリンポス国は少数の種族が集まってできている。国土は中央山脈のほぼ全体で広いが住民は種族ごとに点在している。なので、国王といってもそういった種族間のまとめをしているだけで、支配しているという感じではない。困っていることがあれば助けるぐらいと大師匠から聞いている。
ドラゴンや妖精から税金を取ることは出来ない、従って無税だ。・・・が、彼らはいろいろなところから拾い集めたお宝を持っているので、それをくれる。というかゴミ捨て場にあるので自由に持っていっていいよ、らしい。
大師匠は鉱山も持っていて宝石類は有り余っているので貰ってきたことは無いという。ただし大師匠の持つ宝石類は桁外れに高品質で巨大なため異常な価格設定になってしまい、誰も買い取りできず売り物にはならないらしい。 まさに過ぎたるは及ばざるが如し。
妖精の里に行くと、全員が固まってしまった、約5柱が里の外に並んでいるのだから妖精族にとっては天変地異に等しい。 ちなみに約5柱と言うのは私が亜神なので4.5柱で四捨五入して5柱だから。
彼らの呪縛が解けるまで小一時間待たされた。
なにかしなければ失礼になると、必死の思いで再起動した様だ。
ウェルカムドリンクは給仕の手が震えて落とされ、己の失態に恐怖し失神して倒れるとか。散々だった。
「なにか困ったことは無いか?」
と大師匠が聞くと
「今、5柱を前にして、どの様に対応していいかわからず、とても困っています」
と即答された。
こんな調子では妖精喫茶は諦めた方が良さそうだ。
早々に引き上げることにした。
「あっ、そういえばドラゴンの里で誰かを保護したらしいです。
詳しい事は聞いてませんが」
遭難者かな?
緊急性があるか分からないけど次はドラゴンの里に向かった。
「お前ら何者だ?
ここはドラゴンの里、人族は入れない、帰れ」
ぱぁこーーん
いい音を出して殴られたみたいだ
「ダメモン、何度言ったらわかる、その方はエラン国王だ」
「嘘つけ、国王は一人だ、こんなに沢山居ない」
「だからその中の一人がエラン国王だ」
「こんなに居たらわからん」
「デキルコ代理、なぜダメモンを門番にするの?」
「いえ、この門に人が来るのは稀なので、暇なこいつを割り当てるしかなくて・・
ほぼ立っているだけの仕事ですから・・
国王だけは覚えてくれていたと思ったんですが・・」
人材不足らしい。
「だが、この前落ちていた人を助けてあげたぞ」
「確かにな、休憩時間でもないのに持ち場を離れてな」
「空から降ってきたからな」
「だから、他の者に通報すればよいだろ」
「その間に死んだらどうする?」
「物か人かもわからなかったんだろ」
「人かもしれないじゃないか」
確かに最悪の場合を想定するのは悪くは無い。
「助けたら何かお礼をくれるかもしれないじゃないか、
そんなのを他の者に取られたら嫌だからな」
単なる損得勘定だった




