833.番外編(3) 皇舞亜の場合(44) ロントロの末裔(36) コンパス帝国(4) コンパスβ(4)
デモ隊が邪魔だから、装甲車の飛行モードで中庭まで飛んでいく。
シャトルは軌道上のシリルに戻す。
「ふぅ〜、ようやく落ち着けるかな」
「歓迎の宴まで、しばらくお休み下さい」
私達と宰相と代表で歓談を・・・いや寒談かな
「代表、こんな様子じゃ視察は無理でしようか?」
「いえ、地方では大丈夫です、こんなに騒いているのは首都だけです」
「そう、ならいいけど、どうやって收めるつもり?」
「今は沈静化を待つだけです」
「手を貸そうか、条件付きだけど」
「どの様な条件でしょうか?」
「レジスタンスのリーダーと会食したい」
「それは・・無理ではないでしょうか、呼び出しても警戒して来ませんよ」
「じゃあ煽ってみるわ」
「ドリ、ちょっと来て・・ごにょごにょごにょ」
「マイ、まどろっこしい事言わずに潰せばいいだろ」
「ライは黙ってて」
ドリから聞いたことがある、子供をあやすのに幻術でアニメーションを作ったりしていたらしい。 そこで私は『帝国と煽動家と王国』というアニメーション物語を作って、首都上空で披露してもらう事にした。
物語の内容は、現状そのままシチュエーションだ、
悪徳王国の末裔が悪巧みをして、煽動家を雇う、民衆は躍らされて独立運動をして王国復活を進める、独立運動は成功して、扇動家は逃げ出す、扇動家は賢い独立後うまくいくはずがないと別の星に逃げてしまう。
独立後王国が復活するが、以前よりも税金が上がる、復刻のためだと王様は言い、民衆は仕方なく従うが、税金はどんどん上がっていく、帝国とのつながりが無くなった影響だと言い民衆を納得させる。
しかし、王様は一人贅沢三昧のために税金を使っていただけだった。
このアニメーションを連日首都上空で披露してもらった。
その後、代表の呼びかけで、レジスタンスの代表と会合が持たれることになった。黙っては居られなくなったようだ。
「あの映像はなんだ、愚弄するのか」
「他の星であった、よくある話です」
「お前は?」
「私は、塔の国 国王のマイ・ロントロです」
「部外者は黙っていろ」
「貴方、王族では無いですね・・言葉の選び方がおかしいですね、
私は王族と話したいのですが・・」
「俺は王族だ」
「証明なさい、そんな粗野な王族って居ないでしょ」
「お前はどうなんだ、証明できるのか?」
「出来るわ」
げんこつで宰相を殴ろうとすると
「マイ様、もう止めて下さい、あれ結構痛いんですよ、
それから宰相をなぐっても文句が出ないなんて証明にならないです」
「そうなの? じゃあ、あの教会破壊してみましょうか」
「マイ様、教会はちょっと・・」
「教会がレジスタンスのアジトって知らなかったの」
実はドリが調べてくれている
「この罰当たりめ」
「大丈夫です、神の許しは得ていますので、罰はありません、むしろ褒美をもらえます」
大師匠から神を騙る者は懲らしめて良いことになっているんだよね。
「わかった信じてやる、その“神の許しは”信じないがな」
「さて、皆様お揃いということで私から提案があります。
ここは酪農が盛んと言うことですので、
私の持ってきたチーズ料理に匹敵するもの、できればそれ以上の物を揃えられた方に手を貸しましょう。」
「なんじゃそりゃ」
「これがチューズフォンデュです」
大師匠から毎年もらえるんだよね、獣人国の鼠人族の名産品チューズを使った料理、これを超えるものは食べたことがない。ここで出されたものの中にもチーズはあったけど地球のより不味かった。
もちろんこれは魔力は抜いてある、
眷属になって魔力の含まれた物を食べられるようになって更に美味しく食べられるようになったんだよね
チーズではないチューズだと別物のように言っても問題にはならない存在だ
「これがチーズなのか?・・・」
「違う、チューズです」
「私達の食べているチーズは石鹸みたいだ、これがチーズというものか・・」
「違うって、チューズ」
なかなかわかってくれない、まあチーズでいいか
「これを超える物・・・俺は食べたことがない」
ちょっとまったぁ、諦めてどうするの、
私はね、もっと美味しいチーズを紹介してもらってですね、その褒美として手を貸すつもりだったんだけど
「わかった、私の知る世界は狭い、
独立なんて早まった事をしてしまうところだった。
気づかせてくれてありがとう」
いやいや、もっと美味しいチーズをですね、欲しいんですけどぉ
「デモは止めさせる、ただ色々と改善をしてもらいたいことがある。
話を聞いてくれるか?」
「代表としてもそうしてもらえるとありがたい、また会話の場を設けよう」
いやいや、勝手に解決しないでよ
美味しいチーズぅーーーー
「マイ様、ご助力ありがとうございました」
「・・はい、どういたしまして」
しょんぼり
・・・・・
話を聞くと、実はレジスタンスのリーダーも扇動家に騙されていたらしい。
今回はチューズの力に負けた。
チューズを甘く見ていたのは私の方だったかもしれない。
大師匠に今回の話をしたら、次からもっと貰えるらしい、ただ生産量も少なく現在ほとんど大師匠が買い占めている状態で、鼠人族の集落を守るために軍を常駐させている状態だとか。




