048.学園(27) ヴァルハラ領視察ツアー
ここでちょっとだけ1話からの思い出が出てくる。長〜い振りです。
ツアーコンダクダーは私エラン
エラン領に集合した。
参加者は
商業ギルド調査員は、イアン・ロレイン ロンの従兄弟らしい と秘書
冒険者ギルド調査員は、ソード・ジャラルド ジャラルド将軍の息子らしい と秘書
エラン領から、代官のホワイトと秘書の2人
の6名
みんな秘書持ちか、私は居ない。エレンを秘書にしよう。もちろん横にいる。
「エレンを臨時秘書に任命する」
「えっ?私ですか、ヴァルハラ領の事何も知りませんよ」
「お飾りで良いです、単なる対抗意識ですから」
まずは、エラン領で新しく開店した魚介類の店でエラン領の宣伝をするのは忘れない。接待だ。前世では社長に接待されていたが今回は私が接待する側だ。
もちろん個室で予約している
今回はフルコースだ、日本酒は無いので、食前酒としてスパークリングワインで今回の集いを祝う。
「本日はお忙しいところヴァルハラ領視察ツアーに参加いただき大変感謝しております。
ここエラン領ではエアロ商会飛龍便を利用することで魚介類を新鮮な状態で提供出来る様になりました
フルコースになっておりますので存分にお楽しみ下さい」
もずく酢、焼き魚、あら煮、と続く、刺し身は抵抗がありそうなのであえて出さない。
最後は寄せ鍋からの雑炊、昆布だしと魚の肝の煮汁と魚醤で美味しい。
もちろん菌床栽培したきのこも入っている。
宴会は嫌いだったがカワハギの肝の入った雑炊は美味しかったな。懐かしくなった。ぐすん
皆は慣れない海鮮料理に戸惑っていたものの、食べてみるとその味わいに感嘆した。ヴァルハラ領の調査ではあるがエラン領の宣伝も忘れない。
デザートはさっぱり柑橘類のシャーベット。雑炊で温まり過ぎた体を少しクールダウンする。
そして、紅茶を飲みながら歓談。私はこういう時はカフェ・オン・ザ・ロックを飲みたいが残念ながらコーヒーは無い。でも似たような植物はあるだろうから研究してみるかな。そう言えばヴァルハラ高原に赤い小さな実のなる木があったと報告にあったなぁ、探索してみよう。
世間話から吟遊詩人の話になった。恥ずかしいやつだ。気配を遮断した。
宴会は無事に終わり皆満足してして宿に帰って行った。
接待って結構大変だな。社長ありがとう、と届かない思いを心のなかで告げる。
ちなみに今回のフルコース、一人金貨1枚の特上コース料理だ。安くなったとは言えやはりコストはかかる。需要がもっと増えれば少し安くなるのだけれどまだまだ浸透していない。現状は予約してから食材を取り寄せているので特注扱いだ。庶民向けの安い料理は銅貨300枚〜銀貨1枚ぐらいなので高いが手が届かないわけではない。一夜干しの焼き魚定食(小銀貨3枚)、がおすすめだ。一般的な料理が小銀貨1枚。
金貨1=銀貨10=小銀貨100=大銅貨1000=銅貨10000枚
(金貨10万円、銀貨1万円、小銀貨1000円、大銅貨100円、銅貨10円のイメージ)
代官のホワイトは有力者の接待でたまに来るらしい、銀貨1枚ぐらいのコースだけど、今回のは初めてだそうだ。だってこのコースは今回私がプロデュースしたんだもの、特注だよ。自腹だけど、後で必要かもしれないからちゃんと記録しておく。
明日はヴァルハラへ向かう。
今回のストーリーは、私が賢者の魔道具で超高速の乗り物を作って地下でエラン領とヴァルハラ領を繋いだ。という事にする。
バーチャルライド系の乗り物に乗って、車体を傾けて加速を味わってもらい、また車体を傾けて減速を味わってもらい、ホームに到着する。まあ実際の移動距離は20メートルぐらいでホームに着く。
効果音も忘れない。窓の外の流れる星。星なんてあるはず無いんだけど。
荷物便は別に車両に繋がっている。時間は10分ぐらいだ、どんだけ速いんだと言うツッコミの出来る人は居ない。外から見たら何だこれ状態だが、ここに外は無いダンジョンだから。
これは、偽装ではない。演出だ。エンタメだ。
エランランドだ。
エラン領の駅名は『エランランド駅』で領主邸の近く、ヴァルハラ領の駅は『ヴァルハラ鉱山駅』だ。
1つのライド、じゃなかった車両は20人乗りだ。今回は一度で移動できる。
車両型にしたのも意味がある、大量に一度に人や物が移動できるとなると悪用される可能性がある。一度に20人で10分であれば、間隔20分、1時間で60人。1日フルでも1440人、乗り降りの時間を考えれば1日1000人が程度だ。もしセキュリティゲートが破られても少しは足止めになる。
駅の出入り口も人一人が通れる程度。もし軍隊が来ても一人づつ狙撃すればそのうち死体が溜まって出られなくなり駅から出られなくなり、ホームがいっぱいになりライドが停止する。
そんなライド、じゃなかった車両に乗ってヴァルハラ鉱山駅に到着した。
車窓と音と加減速感で目を回しそうな視察団、テーマパークのように横に振るとかは無いので大丈夫だと思ったが。結構効いているみたいだ。
少し休憩しよう。
鉱山ギルド後で休息を取る。
鉱山ギルド内部を案内して地図で鉱山の中の説明をし、街の中を廻り説明して回る。
そして実際に鉱山に入って魔物の討伐や採掘の体験をしてもらう。まあ取りやすいところも残してはあるし、徐々に増えていくみたいだ。
「街の環境は良さそうだ、人さえ入ればすぐにでも使えそうだな、まず100人ぐらい入植しよう」
「商業ギルドはとりあえずギルド経営の雑貨店舗を1店出店しよう」
「鉱山ギルドは買い取り所を1店出店しよう」
「冒険者ギルドは鉱山ギルドと共用は出来るか? 受付一人を常時在住、エラン領冒険者ギルドには常時依頼として掲示板に張り出そう」
「鉱山ギルドと冒険者ギルドで運用経費を折半しましょう」
「では当面商業ギルドの荷物の輸送は無料にします、鉱山ギルドの買取品の輸送もエラン領までは無料とします。冒険者は行きのみ無料とします実質半額ですね。
冒険者には鉱山以外にも仕事を頼みたいです。
それからホワイト様、入植者の選定はお願いします。飲食店とか鍛冶とか色々必要だと思いますので」
採掘した資源はエラン領が規定料金で買い上げる、税収はヴァルハラ領の取り分になる。
買い上げなので買い取り金額は相場よりは安い。冒険者は採掘物を持って出ても買取金額はどこへ行っても安いので鉱山ギルドの買い取り所で売るのが基本だ。鉱山の鍛冶屋で自分の装備にするのは可能なので装備にしてしまって持ち出すことは出来る。その場合領は鍛冶屋からの税収だけになる。
なんか冒険者にとっては有利だが、魔物などの危険があり、命がけな仕事なので当然とも言える。
採掘物を無税で運び出すのは脱税及び窃盗・密輸の罪になる。ヴァルハラ領からしたら資源を勝手に持ち出されるのだから窃盗になる。周囲のセンサー網はその対策にも使われる。
ヴァルハラ領の法律では最悪死刑にする事にした。良くても一族全財産没収で犯罪奴隷になる。
資源が命のヴァルハラ領では特に厳しく対応することにした。監視員も増やそうかな。
山脈を超えた新しい2領と王都との交通が困った、素通りされたら、途中で採掘物をピックアップして持っていかれたら分からない。
なので、もう一本ライドを開設することにした。山脈超えの街道と、平原の王都側を結ぶシャトルラインだ。ここの使用料を格安にして。馬車等も運べる仕様にした。利用者も日程を短縮できるので使用料を払っても損はしない。検問所に設置することで2領とは合意した。
以降このシャトル便を使わないものは不法滞在として取り締まる事にした。侵入しただけでは大きな罪にはならないが、調査のために一週間以上足止めされて、その間の費用が不法侵入者持ちなので普通ならそんな事はしないはずだ。場合によっては飢え死にするかもしれないな。
なぜ一週間以上かかるのかと言えば、私が立ち会うから休日しか来れないのである。休暇の時期だと何処かへ行っているだろうから2ヶ月は足止めされるけどね。
入植者はこれらの保安維持管理の業務をしてもらおう。入植者は全員冒険者ギルドに登録してもらい、領から依頼する形にしよう。派遣会社みたいなものだからね。




