049.学園(28) 採掘楽しい
移民入植も決まったので、休日の鉱山採掘は採掘しにくい深部だけに変更した。取りやすいものが全く無いと鉱山に入った人の収入が減り魅力が無くなるからだ、採掘しにくい深部であればそういった悪影響は無いだろう。
問題は取りにくい場所にある物をどうやって採掘するかだ。ここは鉱山ダンジョンなので壁が削れる。普通のダンジョンは壁を崩すことは出来ないので状況が異なる。穴を空けても大きな落盤は無いので、階層の外周は硬い壁に覆われていて、その中が岩盤で埋められて、通路が作られている形だろう。
色々試してみよう。今目の前の岩の面から10メートル先にオリハルコンの塊がある。通常ツルハシで10メートル掘るのは難しい。そこにあるとわかっていればまだ良いが、やみくもに10メートルは掘らない。
アイテムボックスを使ったら階層毎入ってしまったら怖いので、別のところで実験しよう。
岩がごろんと落ちていたのでその一部をイメージして収納してみた。一応出来た。こんな感じで掘り進めそうだ。別の方法として錬金術の分解を試してみた。これも使えそうだ。
分解と合成を使って岩の中をそのまま歩くように進む方法を考えた、その時に壁を構成している岩だけ分解するので、鉱物とかはポロリポロリと落ちてくる。この方法でただ歩き続けて回収していけば総取りだ。
とりあえず、1階層の深部を歩き続ける。
今日一日で
オリハルコン 20キロ
ミスリル 180キロ
魔鋼 1000キロ
鉄 20000キロ
銅 10000キロ
魔石 1000個(サイズ色々)
その他宝石 大量
この調子で頑張ろう。もう領の運営なんて面倒だからやらなくても良いよねってなりそうだ。
石油王になった様な気分だ、なったこと無いけど。
次の長期休暇まではこれを続けて、長期休暇は魔道具制作に打ち込もう。
毎週ヴァルハラ領には行っている。
監視員の報告で、1名の不法侵入者が居たらしい。
牢屋に入っているという事で、見に行った。
ん?人族では無い?
「ダン、こいつの種族は?」
「おそらく猫人族だ、この大陸では獣人はめったに見かけない」
「話せるのか」
「ああ、話せるみたいだ」
「ちょっと話してみても良い?危険は無い?」
「お前は危険と言う文字を知っていたのか」
「うるさいわっ」
こんこんっ
「ちょっと話せる?」
「ここから出せーにゃ」
語尾に「にゃ」が付くんだ。ラノベの通り。
そう言えば異世界なのに人種以外は見ていないなぁ。
「とりあえず事情を説明してくれるかなぁ、名前は?」
「ニャーヤにゃ、この平原に入ったら捕まったにゃ、通りかがっただけにゃ」
「何か目的があったのか?」
「前はすんなり通れたにゃ」
「目的は?」
「ここは、狩り場にゃ」
「そうか、どこに住んでいる?」
「あっちにゃ」
「そうか可愛そうな子なんだな」
「ちがうにゃ」
「もう少し具体的に」
「平原の西側の森にゃ」
「いつから住んでる?」
「一年前船が難破して、ここにたどり着いたにゃ
親切な人から餌をもらってたにゃ」
「それは大変だったな、以前この辺りに居た人はもう居ないよ」
「そう言えば見かけないにゃ」
「多分ドロシア帝国の見回りだろう、無害だと思って食べ物を渡していたんだろ
これからどうしたい? この地は今は私の領地だ」
「助けて欲しいにゃあ」
「我々に迷惑を掛けなければ滞在を許可しても良い、ただ指示には従ってもらう」
「わかったにゃぁ」
やった、獣人ゲット。
「他の乗員は?」
「わかんないにゃ、たどり着いてからは一人にゃ」
ちょっと「にゃ」が煩わしくなってきた。
「全部で何人居た?」
「20人にゃけど何人かはクラーケンに食べられたにゃ」
「特技とかはあるか?」
「体術とかは得意にゃ、これでも武術大会チャンピオンにゃぁ」
「では私の護衛をするか?」
「やるにゃー」
「食事にするか、食べ物の制限はある?」
「多分人が食べられる物なら何でも、猫とはちがうにゃ」
「ダン、開放してやって、その後ダイニングルームへ」
「いいのか?」
「こいつに悪意はない、遭難者を助けるのは当然、ダンも自分が遭難したとしたら助けてほしいでしょ」
「わかった」
「ちょっとばっちいからバスルーム使って、ダン誰かに着替えを借りて」
「レディにひどいにゃ〜」
「自分の匂い嗅いでみて」
「?くしゃいにゃーぁ?、改めて嗅ぐとくしゃいにゃー」
賑やかな仲間が増えました。




