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有無の騎士  作者: 七咲衣
鴉の巣窟
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第六十一話 探り

説明回っぽくなっちゃったかなぁ・・・

「ふぅむ・・・」


カシャッ・・・カチンッ


「何してるの?ロスト」


とある街の宿、そこには銀色の髪を短くし少々目つきの悪い青年が自分の武器の状態を確認していた。そして青年に寄り添ったこの場には似つかわしくないこの世の物とは思えない絶世の美女がいた。


「ん?クロエか。いや、自分の使う武器の確認をしていただけさ」

「そうなの?」

「ああ。一応いつでも瞬時に攻撃出来ないとあっさり死んじまう」

「地上じゃロストを瞬時に倒せる相手なんてそうそういないと思うんだけどなぁ」


クロエは朗らかに笑ってロストに抱き着く。


「はは・・・ま、用心に越したことはない」

「それもそうだねぇ」


二人は笑いながらこの後も会話に興じていた。






「・・・全員、集まったな」


世界を統べる超大国アヴァロン。そのアヴァロンを統べる王城、その中にある12魔騎士しか入れない特殊な会議室。そこには12魔騎士の現当主、次期当主の合計24人が集結していた。


「ではこれより12魔騎士、士族会議を始める」


開始の声を告げたのは12魔騎士の最高位、国の王でもあるアーサー家の現当主ジュード・アーサー。その横に座っているのは次期当主のセレナ・アーサー。


「今回はかねてより調査を進めていた我が国に不満を持ち反逆しようとする愚かな組織についての会議だ。どのような意図であれ我が国に害をなす存在であるなら徹底的に潰すしかあるまい」


ジュードは威厳に満ちた声で他の12魔騎士に話しかける。


「しかし、よくもまあこの国に反逆の意図を持てる奴らがいたもんだ。普通こんな大国に挑もうとするかね?」


そう発するのはパラメデス家次期当主、キール・パラメデス。彼の一族は毒魔法を得意とし、戦争時には敵軍の食料、飲料水、野営地に毒を流すなど間接的にだが確実に影響を与える魔法を最も得意とする家系である。


「まあそういうなよ、人口は今も増え続けている。人口がこの世で増え続ければ不満を持つ者達が現れるのも必然ではないかな?」


そう言うのはガラハド家次期当主、キルツ・ガラハド。彼らの一族が得意とする氷魔法は直接的な攻撃手段によるところが多いが冷気を発し敵の体調を崩したり氷柱を作り高速で発射させ的確に急所を刺していくことが出来る、対人においてはランスロット家の次に強いと言われている。


「だがパラメデスの言うことにも一理あると思うんだが?」


そう言うのはトリスタン家次期当主、アルス・トリスタン。彼の一族は風魔法を得意とし自身だけでなく弓矢なども風魔法で加速させ相手は自分がやられている、という実感もなく気づけば死んでいた、そんな戦い方をする。


「確かに私達は世界を支配するだけの力はあるものね。ここにいる私達次期当主の12人でも2,3国の戦力なら同時に相手出来るわ」


強気の発言を見せるのはモルドレット家次期当主、リリィ・モルドレット。彼女の一族が得意とするのは絶大な威力を誇る雷属性の魔法である。彼女が放つ雷撃が直撃した場所は正に壊滅的の一言に尽きる。それほどまでに絶大な威力を誇る魔法を得意とする一族である。彼女の強気な発言はこの魔法から来ているという部分も見られる。


「まあ何でもいいんじゃないか?」


そんないい加減なことを言うのはケイ家一族の次期当主、ルシル・ケイ。彼の一族が得意とするのは麻痺属性の魔法で敵を足止めするだけでなく相手の魔力を狂わせるという驚異的な副効果もある。


「そんないい加減な事を言っちゃダメですよ、ルシル。もしその組織が動き出して多くの命が戦いに巻き込まれたりしたらどうするんです。ね、アンガラ」

「ガルルル・・・」


一匹の獣を連れ、ルシルを諫めるように発言する女性はアリア・ユーウェイン。彼女が得意とする魔法は土属性の魔法で、彼女が土魔法で大地を揺らし、彼女の相棒でもある百獣の王、アンガラというライオンが彼女の敵を圧倒的な力で捻じ伏せる。彼女のおおらかな性格からは考えられない戦い方をする女性である。


「ふん、どんなやつだろうと俺達に勝てるかよ」


彼はアトス・ボールス。彼の一族であるボールス家は空間魔法を得意とする一族で、戦争を陰で支える食料等の物資を大量に抱え込み一気に戦場で出現させることが出来る魔法を扱う一族でもある。


「どんな組織であれ私達がいる限り好きにさせないわ」


彼女はルキナ・ベディビエール。彼女の一族は闇魔法を得意とし、相手を惑わせ同士討ちなどをさせる戦争において絶大な影響を起こさせる魔法を得意とする一族である。


「それより、早く説明してくれるかしら?」


スッと通る声で話の続きを促すのはパーシヴァル家次期当主、ローズ・パーシヴァル。睡眠属性の魔法を得意とし、夜戦や奇襲を確実に成功させてきた実績を築いてきた一族である。


「ああ、そのことなんだが」


そしてアーサー家現当主ジュードが一枚の紙を全員に見せる。


「これは俺の諜報を担当している部下からの報告書なのだが、どうやら奴らに動きがあったようだ」


最後まで読んでくださってありがとうございます。

この回で12魔騎士の適性検査の時の子供達の名前が全員出ましたね。

また、12魔騎士の強さがロストのせいであまり分からないかもしれませんが、普通に12魔騎士は強いです。どれだけ強いかというと十二人が国3つ分の軍隊を相手にしても平気で相手出来ます。魔法の相性もありますが確実に1国は潰せるだけの力はあります。まあそうなるとロスト、どれだけだよってなるんですけど主人公最強なのでいいですよね!

注意 この作品の12魔騎士は円卓の騎士を参考にしていますが全員が絶対に原作通りの円卓の騎士、という訳ではありません。ガラハド家とかなんて特にそうですね。アーサー王物語だとガラハドはランスロットの息子です。こんな感じで違いはあるのでご注意ください。また名前の違いとかですね。ここでもガラハドを例に出すと正式名称はガラハッド、になるはずです。

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