その9
ミア達は突然の暗黒教による襲撃から王都アルバルスからチェリーランド公国に逃げるため暗黒教に追われながらも、うまく振り切った。果たしてミア達の冒険はこれからどうなるのだろうか。
「チェリーランド公国まであとどれくらいで着くんだ〜〜。もう半日経ってるよ〜、」
メルスはだるそうに言った。あれから1日半経っていた。
「そういえば、あれから何も食べてないわよね。そこの川でちょっと休憩しようか。川魚取って食べましょ。」
「そうだな。腹も減ったし、スタミナ蓄えとかないとな。」
ミア達は林の川で休憩を取った。
「しゃー取れたぜぃ‼︎ うまそーだなー。4匹も取れたぜ‼︎ 焼き魚にするぞー‼︎」
「うんま〜い。こんなの初めて‼︎ 今までこういうのは食べたことないから。」
「そうか。ミアはいつも城の中でご飯食べてるからか。こういう川魚とか焼いて食べたことないんだね。」
「そういえば、メルス。聞きづらいんだけど、あなたのお父さんとお母さんはなんで亡くなったの?」
ミアはあれから気になっていた。なんで彼の父と母が亡くなったのか。
「俺の母ちゃんは…病死だ。俺が生まれてすぐに亡くなった。俺の父ちゃんは……アヴェーゲ海戦で戦死した。」
アヴェーゲ海戦とは、数十年前にアヴェーゲ海で起きたルイス王国と暗黒教との間に起きた戦争である。
「アヴェーゲ海戦か……。私もあの時は小さかったからあまり分からなくて。でも、あなた達ルイス王国の兵士が必死に戦ったのは聞いてるわ。メルスあなたの苗字は何?」
「メルス・ヴェーゲーナ。」
「どこかで聞いたことある苗字……もしかしたらあなたのお父さんは…」
「ああ。俺の父ちゃんは、ルイス王国第41師団に所属していた。それ以上のことは分からない。」
「そっか。ありがとう。」
「ああ、いいけど、もうこの話はやめようぜ。今は飯を美味しく食べたいからさ。」
「あ……ご……ごめん。そうだよね。変なこと聞いた私が悪かったわ。」
「飯を食ったら少し寝る。2時間後に出発する。」
「うん。わかった。」
ミア達は川魚を食べた少し昼寝してから再度チェリーランド公国に向けて出発する。
一方…王都アルバルスでは…
「フランシス様。お呼びでしょうか?」
青いマントを付けた男がいた。
「おお。よく来てくれた。司教マブクレニアよ。お前に命令がある。ミア・ルイスを殺すことだ。」
「ああ、そういうことですか。喜んで引き受けましょう。」
これは大きなことだ。ミアルイスを殺せばあのお方に認めてもらえる。こんな素晴らしい任務引き受けないわけがないでしょう。
「で。フランシス様。ミア・ルイスは今どこにいるのですか?」
「おそらく奴は、チェリーランド公国に向かっているところだ。ああ…あと、もう一人男がいたそうだ。そいつもまとめて殺せ。」
「わかりました。この私、司教マブクレニアが殺してみましょう。では、行ってまいります。」
マブクレニアはミア・ルイスを探しに出発した。