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時を奏でる境界線  作者: シャオえる


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一人の違和感は、みんなの疑問に

 夕御飯を食べずに帰ってきたメイナ達。ノエル達も、心配で食べておらず、みんな一緒に遅めのご飯を食べる。テーブルについて早々、カノンから昼間の事に関して話が始まる


「ドーケムで、何をしてたの?」

「リエルのお家に行ったよ!」

 カノンの質問に元気よく答えたのはメイナ。横でリエルも頷いている

「なんか変な人いたし、書斎も変な感じだったけどね。特に変わったことなかったよ」

 二人顔を合わせて、また頷く。その向かいに座っているノエルが、リエルの話を聞いて苦笑いしている

「いや、それはリエル……」 

「変な人ってどんな人?」

 ノエルが、話を聞こうとすると、割って入ってきたカノン。どんな人だったか、ご飯をモグモグしながら家の前に居た人を思い出す。ご飯を飲み込むと同時に、そうだ。と思い出して、じーっとクリルを見る

「えーとね。男の人で髪型が変な人だったよ。クリルさんみたいな感じで、ボサボサ髪だったよ」


「……えっ?」

 リエルの話に一瞬で険しい顔になるカノン。バルバやダング、カリアも互い見合わせて難しそうな顔になっている

「いや、ドーケムに行ってないけど」

「お兄ちゃんに似てる人なだけでしょ」

 カノン達の変化に気づいていないクリルとメイナ。

二人で楽しそうに話しあう


「リエルちゃん、書斎が変だったってどんな風に?」

 色々聞きたい気持ちが焦るのを押さえて聞いても、リエルはマイペースにご飯をモグモク食べている

「んー……ただ本が減ってるなぁって。来る前にお片付けしたっけ?」

「いや……あまり触るなって言われてたし。捨てることもないよ」


 リエルとノエルの話を聞いて、バルバとダングが、なにやらヒソヒソと話し始めた。カリアも今度は心配そうな顔でカノンを見ると、また険しそうな表情になっている。気づいていない四人は、楽しそうにご飯を食べ進めている


「今度、二人のお家に行ってもいいかい?」

 注ぎは質問ではなくお願い事に、ちょっと困り顔になるリエル。向かいに座るノエルにどうするか助けを求めて、またご飯を食べ始めた。そんなリエルの代わりに、ノエルがカノンのお願いを答える

「いつでもいいですよ。大分散らかってるけど……」


 ご飯を食べ終え、ちょっとのんびりしていると、もう9時を過ぎた頃、ノエル達は部屋に戻らないといけない時刻

「眠い……」

 ドーケムで、はしゃぎ疲れて眠そうなメイナ。みんなで自分達の部屋に向かう

「カリアさん一緒に眠ろう」

 リエルがカリアをお部屋へ誘う。それに待ったをかけたのは、ずっと険しい顔をしたカノン

「んー、今日はカリアは今からお仕事があるから、ゴメンだけど、二人で寝てね」

 仕事と聞いて、しょんぼりするメイナとリエル。だが、仕方ないとわかっているため何も言えない。落ち込んでいる二人に、カリアが二人をぎゅっと抱きしめる

「ゴメンね。お仕事終わったらお部屋に行くから、先に眠っててね」

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