遅い帰宅は、心配の元
「帰ってくるのが遅い!」
本部へ帰ってきたカリア達。だが、時刻は午後8時。外は真っ暗になって、帰ってきたことに、カノンが本部の入り口で怒っている
「ごめんなさい……」
帰宅早々に怒られ落ち込む三人。回りの人達も何事かと通りすがりながら見ている
「カリア。あなたもです。午前最強と言えど、時間が違うというのに、連絡もなく動いて、二人に何かあったらどうするのです?」
「はい。すみません……」
特にカリアに対して怒るカノン。側にいるノエル達も声がかけられないほど怒っている
「そんなに怒らなくても……」
「まあ、それだけ心配だったんだろうが……」
ちょっと引くほど三人に怒り続けるカノンに、呆れ始めてきたノエル達
「メイナ、ドーケムどうだった?」
「楽しかったよー」
緊張感がないのか飽きたのか、明るいテンションで会話を始めるクリルとメイナ
「メイナちゃん!クリル君!」
だが、更にカノンの怒りに触れて、クリルもついでに怒られる
「……はい。ごめんなさい」
「カノン、一旦終わりにしろ。まだ怒るというのなら後でにしな」
怒るのを止めないカノンをダングが止めに入る
「けど、みんなに心配かけて……」
「お前だけ心配しすぎだ。とりあえず、三人のお土産話しでも聞こうじゃないか」
しょんぼりした表情の三人と、ついでに怒られたクリルも落ち込んでいる。四人の様子を見て、さすがにちょっと怒りすぎたと、今度はカノンも落ち込みだす
「四人ともゴメンね。みんなで食堂に行きましょう。怒りすぎてお腹が空きました……」
「帰ってくるのが遅ーい!」
日付がもうすぐ変わりそうな頃。ドーケムでリエルと出会った男性が、どこかの森の中の小屋に戻ってきて早々怒られていた
「時間が違うのだ。仕方ないだろ」
分厚い本を数冊を渡して、疲れているのか、ため息ついて、ベットに倒れこむ
「あー、時間を言い訳にしちゃう感じ?」
ちょっとムッとしながら、渡された本を一冊読み始めた。懐かしそうに本を読み進めていく
「今は、な……言い訳にしておこうか」
真っ暗な天井を見ながら返事をする男性。昼間の出来事を思い出す
「ところで、お前の娘……」
「んー?リエルがどうかした?」
本を読みながら返事をする。薄暗く本が溢れた小さな部屋に、二人の会話がよく響く
「いや……しかし子供同士、出会えば強いな」
その言葉を聞いてパタンと本を閉じる。ベットに隣に座って、一緒に窓から少し欠けた月を見る
「そうさ、だから必要なんだ。時間がね」




