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時を奏でる境界線  作者: シャオえる


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違和感と会いたい思い

「うーん、お家はやっぱりいいねぇ」

 久々の帰宅に、テンションが上がる。バタバタと入っていくリエルに対し、メイナとカリアはゆっくりと中に入ってく

「リエルのお家かぁ、良いなぁ……」

 カリアと手を繋いで入ってきたメイナ。基本、野宿で過ごしてきたので、リエルの家であれど入るのに、ちょっと緊張している様子。なぜか音を立てず、静かにリビングに入ってく。そのリビングの窓際に飾られている写真を見つけたカリア。そこには若い女性が写っている

「その人、私のお母さんだよ」


 二人の後ろから話しかけるリエル。声が聞こえていないのか、カリアは写真から目を離さないでいる

「お母さん、綺麗な人だね」

「ねー。お母さん、お料理が下手だったみたいだよ。私はあまり覚えてないけど……」

 メイナと笑って話したあと、リビングの奥の方へと消えていくリエル。その後をメイナも追いかけていく

「マリヤ……変わらないね」

 一人リビングに残ったカリア。マリヤの写真を抱きしめ、しばらく立ち尽くしていた


「あれ?」

 キッチンへ向かおうとしていたリエル。途中にある部屋を見て突然、立ち止まる

「どうしたの?」

 後を追っていたメイナも部屋の前に立ち止まる

 沢山の本や、ペンやノートなどが無造作に置かれた部屋。埃が目立つその部屋に入っていくリエル

「書斎が……」

 床に散らばった本を避けながら部屋の奥へと進んでいく

「ここ書斎なの?」

 メイナも書斎と呼ばれる部屋の中に入り、本を一冊手に取る。だか、難しそうな本に読むのをすぐ諦めて元に戻した

「うん、ここはお父さんのお仕事道具とか置いてるって言ってたけど、なんか変な感じ……」


 がさごそと部屋をあてもなく探すリエル。でも何も分からないまま、書斎からメイナと一緒に出る

「本とかなんか雰囲気が、違うような……」

 書斎の入り口で二人、書斎を見て考えてみる。が、やっぱり何も分からない

「まあ、いいや。カリアさん、どこー?」


 まだ来ないカリアを呼ぶ。まだリビングにいたカリアは、名前を呼ばれて急いで二人の元へ行く

「ゴメンね。二人とも大丈夫?」

 ちょっと目が赤くなって二人の元へ来たカリア 

「大丈夫だよ。それより飲み物、何にするー?」

 それに気づかず、話しながらキッチンの方へと、また先に歩きだすリエル。メイナは気づいて、またカリアの手をぎゅっと掴んで、二人一緒にリエルの後を追う。

「二人ともゴメンね。えーと、飲み物……どうしようかな」

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