寝過ぎだけど、まだ眠い
「まだ、いたのか……」
目が覚めたクリルが一番に見たのは、ノエルのベットで熟睡しているカノンの姿
「ずっと寝てるよ。起こす?」
先に起きていたノエル。二人のベッドの間に椅子を置いて座って、二人が起きるのを待っていた
「起こす……というか、起きてくれるか?」
「カノンさん!起きて!」
「そうだぞ!起きろ!」
二人でカノンを揺らしたり、声をかけたり叩いたりしても起きないカノン。朝も早くから、起こすために騒いで疲れる二人
「疲れた……もう置いていこう……」
「眠ーい……」
起きたばっかりなのに、もう眠そうなメイナ。玄関近くのソファーみんな集まって、バルバとダングを待っている。
「メイナ、12時間くらい寝てるよ……」
リーリルを抱いて座り、そのまま眠りそうなメイナを、リエルが体を少し揺らして起こそうとしていると、
「おはよう。カノンは一緒かい?」
遅れてやっと来た、バルバとダング。辺りを見回しても、カノンだけいない様子に、嫌な予感がしている様子
「カノンさんは、僕らの部屋で寝てますよ」
クリルがカノンの話をすると驚く二人
「起こしても起きてくれなかったので、そのままにしています」
苦笑いで話すノエルに、大きなため息をバルバがついて、ダングも苦笑いする
「はー……仕方ない。ダング、二人と一緒に起こしてきてくれ」
「……了解」
「おい!カノン!」
まだ、ノエルのベットで寝ていたカノン。ダングの声でちょっとだけ目を覚ます
「ねーむーいーよー」
「何言っている!もう、午後になるぞ!二人の部屋で寝過ぎだ」
怒られても布団の上をゴロゴロと動いて、起きる気がない様子に、イラついてくるダング
「たまにはいいじゃない」
目が覚めたようだが起きないカノンに、はぁ。とため息をつく
「今日は良くないな。今から会議の予定だ。早く起きろ」
「えー?聞いてないよ」
急な会議の話に、機嫌が良かったのに、一気に不機嫌になっていく
「先程決まった。だからさっさと起きろ」
文句を言いながらも、やっとベットから起きたカノン。二人のやり取りに、入る統べなく見ていたノエルとクリルに気付いたダングが、申し訳なさそうに話しかける
「すまないな。二人とも、今日はカリアと共に行動してくれ。会議が終わり次第、合流するから」




