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<10>神界②

「ライト様、クレミ様、お茶をお持ちいたしました」


「あ、ありがとうございます」


「ありがとね」


宮殿へ入った俺達は、メイド達に案内されて客間にいた。

俺的には早くラグリに会ってとっとと帰りたいんだけど、どうやら外出中らしく戻ってくるのに少し時間がかかるそうだ。


「にしても神様の名前ってクレミって言うのか」


「そうだけど....言ってなかったっけ?」


「うん。ずっと気になってたけど」


「なんで聞かなかったの?」


「魔物にノロムっていうやついるだろ?」


「うん。確かノロムの前で名前を呼んだら呪われるんだっけ?」


「そうそう。で、クレミ様全然名前言わなかったからもしかしてノロムみたいな能力を持ってるのかなーと」


「失礼な!そんな神いないよ!」


「悪い悪い」


俺は申し訳ないと思う気持ち1割で謝る。


「ほんとに悪いと思ってるの?」


俺の謝り方が軽いと思ったのか、ジト目で見てくる神様に俺は笑顔でこう答えた。


「そんなにおもってない」


俺の頭にはたんこぶが出来ていた。


「・・・にしても遅いなー」


こっちは朝までに帰らなきゃいけないってのに。ていうかそっちが呼んだくせに待たせるってどういう了見だよ。


「多分、別世界で何かあったんじゃないかな?」


「何かといいますと?」


「この前はねー、銀河破壊爆弾とかを人間が作っちゃって大変だったんだよ〜!」


「随分と恐ろしい物を作るんだな。別世界の人間は」

「で、どうなったんだ?」


「発動した直後にラグリ様含め神数十人で、バリア張って何とか被害を最小限に止めたらしいよー」


最小限....ねぇ


「最小限っていうと?」


「発動したからその星と周りの星は消滅しちゃったね」


「開発者は何がしたかったんだ...」


「うーん、自殺しようと思ってたけど1人で死ぬのは怖かったからみんな巻き込んじゃえーみたいな?」


「最低だな!」


そんな話をすること十数分。


朝までに戻れるか心配になってきた時、ドアが勢いよく開いた。


「ハロー!ハロー!元気かい諸君!」


入ってきたのは金髪で頭の悪そうな少年だった。


「ハ、ハロー.......誰だこいつ」


ここにいるってことは神か何かか?

神ってのはガキもいるのか。


「き、君!ダメだよ!そんな口の利き方しちゃ!」


「えぇ、流石に神でも年下に敬語は使いたくないなぁ」


クレミ様...俺は年下には絶対に敬語を使わない。そう...あれは俺が16の誕生日を迎えたこ——


「ラグリ様はもう1億歳超えてるよ!!」


「ラグリ....?」


あの子が...?

少年を見る。


「ないない。1億歳超えてるならもっと老けてるっつーの」


笑いながらクレミ様を見るとクレミ様は額を両手で押さえていた。


「神と人間を一緒にしたらダメだよ.....」


「.......」


「そろそろ僕も喋っていいかな?」


「すんませんしたぁぁぁ!!」


客間には土下座をした俺と、顔を押さえるクレミ様と、ニコニコ笑顔のラグリと無表情のメイドがいた。

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