六十六話 温泉は気持ちいいようです
「ルミちゃんもこっち側だったとは……」
「違いますぅ!これから大きくなるんですぅ!」
「そうですわルミリアさん、諦めないことが大事なのですわ!」
「「こんな大っきいのぶら下げてよくゆーよ」」
「ひっ!」
アンネロッタの豊満な胸をレティスとアイリスが同時に揉んだ。
「サナファルより大きい……」
「え?私より大きいの?どれどれ」
「ひゃっ!そんなっ助けてくださいルミリアさん!」
するとルミリアは遠い目をしてこう言った。
「アンネちゃんは大きくていいよね……ふふふ……この際私も揉んでみようかな……ご利益ありそうだし……」
「ルミリアさん⁉︎」
この後アンネロッタはユスを除く4人から終始揉まれ続けた。
「大丈夫か⁉︎」
振り返るとそこにはセラフィムの姿があった。
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少しだけ時間を遡り、入浴タイムを終えた
セラフィムたちは……
「ふぅ……いい湯だった……」
「訓練の後とかだったら最高っすね!」
「ははは!俺の部屋にも作って貰おう」
「はぁ……起こしてくれてありがとうねセラフィム、起こしてくれなかったら今頃死んでたよ」
「温泉で寝ちゃダメだよ……」
なんだかんだ言って温泉最高そして凄く眠くなる。今すぐゴートゥーベッドしたい。
「とりあえず他のみんなと合流しようか」
「「「わかった」」」
えぇと確かみんなはどこだっけ……ここから来たからこっち側の道を……右に……
「あれ……迷った?」
「大丈夫っすか?」
「その内着くだろ」
「やば……眠くなってきた」
こっちの道で合ってる……はず。
「きゃーーー!」
聞き慣れたルミリアの声が聞こえてくる。
「向こうからだ!」
「何があったっすか!」
「とりあえず急ぐぞ!」
「まってよー」
なんかあったのか!でも魔王が3人もいるのに……
木々を掻き分け声のした方へ道なき道を進んでいく。
くそっ……邪魔だな。
「ちょっと離れてないと被害食らうかも……」
「「「ちょっとまて!」」」
「へへ……おりゃぁぁぁ‼︎」
一瞬にして目の前の木々が消失し、一本道が出来る。
よし!一気に突っ切る!
「おい!大丈夫か⁉︎」
みんなを発見し声をかける。
「えっセラフィ?」
「なぜここにいるのじゃ!覗きなのじゃ!」
「大胆だねセラフィム君!」
そこには、和気あいあいと温泉を楽しん……あれ?なんでみんなアンネロッタの胸を揉んでるの?はぇ?
「いきなり飛び出してどうしたっすか?」
「やばい……寝そう……」
「クラーク俺が運んでやるから寝てろ」
少し遅れてクラーク、ファミスタ、ルシウスがやってくる。
「だって俺はルミリアの叫び声を聞いて…」
「変態なのはダメなのじゃぁぁぁぁ!」
「セラフィのえっちぃぃぃぃ!」
「ぐぼはぁ!」
ユスティシー、ルミリアの魔法を受けて思わずセラフィムは地面に倒れこむ。
「ぐふっ……俺はぺったんこでも気にしない……」
そこでセラフィムは意識を手放した。
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「セラフィ……セラフィ!」
「ん……あっルミリアおはよう」
「おはよう!じゃなくて!その……ぺぺぺったんこでも大丈夫って本当?」
「むしろぺったんこが……グッジョブ」
「聞いた?ぺったんこでも大丈夫だって」
「まだお婿さんにできる」
楽しそうな声が聞こえてくる……それよりも
ルミリア……胸が小さいの気にしてたんだ。
「じゃあ許してあげる……ふふっ」
「私は許してないのじゃ!裸を見られたのはこれで2度目なのじゃ!」
「えっ……セーラーフィームーくーん?詳しく!話を!聞かせて!欲しいな!」
「それは、あの一緒に温泉に入ったって言う少し前に言ってたやつで……俺は悪くないのだ」
「嘘だよ!怒ってないよ!」
「本当に?本当の本当の本当に?怒ってない?怒りに任せて魔法ぶっ放したりしない?」
「しないよ!」
おぉ!今日はルミリアの機嫌がとても良いぞ!いやっふーい!
「そろそろ起きて?足が痺れてきちゃった」
「ん……足が痺れて……まさか膝枕⁉︎」
「ざんねーんもうお終いでーす」
「そんなぁ……」
膝枕だったの知ってたらもっとスリスリしてたのに……不覚。
「仲が良すぎるのじゃ!」
「セラフィム君は幸せ者だねー!」
「私もセラフィム様に膝枕して差し上げたかったですわ!」
「私もやりたかったー」
「スリスリしたいー」
「ははっ……今度お願いするよ」
何はともあれみんなが襲われたとかじゃなくてよかった……
「今日はもう寝るのじゃ!」
「みんなー!部屋に案内するからついてきてー!」
「「「「「はーい」」」」」
やっと寝れる……




