二十六話 第一次 俺、争奪戦勃発だそうです
「やべっ忘れてた」
俺はルミリアからテストがある事を
教えられて思わず口に出してしまう
「もぉ〜!ちゃんと勉強しなきゃ!」
どうしましょ…ルミリアさんがお怒りです
これは真面目に勉強せねば!
「い…今からやるよ」
そう言って俺は机に向かい教科書を開く
テストと言っても日本のように
数学や国語などがあるわけではなく
魔法の基礎についてやモンスターの対処など
と簡単なテストなのだ
ちなみにルミリアが寝付くまで
俺は机から一度も離れなれなかった
だって怖いんだもん…目線が…
〜テスト当日〜
「では始め!」
先生の合図でクラスのみんなが一斉に
問題にとりかかる
きっと大丈夫…
そう心に言い聞かせ俺はテストに
とりかかった
「それまで!」
先生の終わりの合図でクラスのみんなは
握っていたペンを離す
「はぁ…やっと終わった」
俺がそうつぶやくと隣のルミリアが
声をかけてきた
「セラフィ!勝負だからね!」
「いや…勝てるはずな」
「勝負だからね?」
とルミリアの声が若干低くなる
「はい」
俺はそう答えることしかできなかった
魔法学校のテストはすぐに結果がわかるため
すぐに順位が貼り出される
「いこっ!セラフィ!」
「私もご一緒してもよろしいでしょうか?」
とアンネロッタもついて来たいようだ
「じゃあ3人で行くか」
そう言って貼り出された順位表をみるため
俺たちは教室を後にした
「えっ…」
ルミリアが落胆した表情で口にする
「さすがですわ!」
とアンネロッタは歓喜の声を上げる
順位は俺が1位
ルミリアが5位
アンネロッタが3位だった
確かに自信満々で「勝負!」とか言ってたな
俺だったら恥ずかしくて死ぬレベル…
すると見覚えのある小さい女の子が
トコトコと歩いてきた
そうアイリスだ
「えっへん!」
とアイリスは腰に手を当てて胸を張っている
アイリスの順位を見てみると2位だった
なるほど…それでルミリアに勝ち誇って
いるのか…
「アイリス…頭良かったんだな…」
俺が不思議そうに尋ねると
「もちろんこれくらい当たり前」
そう言って頬を赤くする
それを聞いたのかルミリアは廊下で
うずくまり地面を叩いている
よほど悔しかったんだろう
すると聞き慣れたやつの声がする
「みなさんお揃いで何やってんすか?」
ルシウスだ
俺はふと疑問に思ったのでルシウスに
聞いてみる
「ルシウスお前何位だったんだ?」
「俺っちは…勉強が苦手でして87位です」
「苦手なのか…」
ルシウスは勉強が苦手なのか…
ふむふむ心のメモに記録記録っと
「この後どうする?」
と俺がルミリアに声をかけると
「実戦…そう実戦練習したい!」
ルミリアは立ち上がり目を爛々とさせて言う
「お前らも行くか?」
「お供いたします」
「了解」
「俺っちはパスっすね」
ルシウスは手をひらひらさせる
「どうしてなんだ?」
「ちょっとだけ真面目に勉強をと思いまして」
「なるほど…がんばれよ」
そう言うとルシウスは歩いて行った
「じゃいくか」
俺たちは近くの訓練所に向けて歩き出した
「で?どういった感じでするんだ?」
俺がルミリアに聞くと
「今日は一対一をしたい!」
「なるほど…いいかもな」
「では早速始めましょうか」
アンネロッタが切り出すと
アンネロッタとアイリスは一斉に俺の腕を
逆方向に引っ張る
「私が相手をいたしますわ!」
「私がやる」
2人が睨み合っていると後ろから
ルミリアの気配が
まさか!
そう思った瞬間にルミリアの両手によって
俺の首は絞められる
「セラフィは私とやるの!」
首を絞める力がだんだん強くなる
「むりむりむりむり死ぬ!死ぬから!」
俺がギブアップを告げると
あっ!といった表情で手を離す
「はぁ…なんで俺とやりたいんだよ」
俺は首をさすりながら言う
「テストの恨み」
ルミリアがガッツポーズをしながら言う
「私は手合わせしたいだけでございます」
アンネロッタは健全な理由だった
「屈辱の恨み!」
アイリス…許してくれてなかったのね
そのあと3人で戦い勝った1人が
俺と対戦することになった
今美少女3人による
バトルロワイヤルが幕をあげる!




