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1.プロローグ

初投稿です

よろしくお願いいたします



いつものように朝早く起きて、母の作り置きをしてくれていた朝食を取りながらテレビを見ると、どこどこのダンジョンが攻略されたといったニュースが当たり前のように流れている。



「ダンジョン」



20××年。突如世界中にダンジョンが発生した。発生当時、世界中に混乱が起きた。そこらにあるビルや、公園、山なんかがダンジョン化してしまい、ダンジョン化した場所にいた人たちが被害を受けたニュースなんて連日報道されていたそうだ。



ネットでは世界が崩壊するんじゃないかとか、異世界からの侵略だとかいう、投稿が星の数ほどあったりとそれはもう凄かったらしい。



ただ数十年経った今。慣れとはすごいもので、将来就きたい職業は「ダンジョン探索者」。なんてことが当たり前の時代になった。



ダンジョンが現れてから人々に、どこかのアニメや漫画お約束のスキル能力が発現したのだ。ダンジョン探索者とは、その発現したスキルによってダンジョン内のモンスターを討伐したり、資源を持ち帰ることの出来る力を得た人たちのことだ。



ダンジョン内にある資源は今や日本だけではなく、世界中のどの国にとってもなくてはならない、大切な資金源となっている。



例えばモンスターを倒すと落とす魔石なんかは、昔にあった乾電池や電気といったものの代わりに使用されているし、家電や家を作る時に使われている木材や金属なんかは今はほとんどダンジョン産だ。



どれだけ採掘しても、伐採してもダンジョン内のものは数日後には元通りになっているため、ダンジョン外の資源より安価で丈夫な素材らしい。



そんな具合に、ダンジョンは生活していく上でなくてはならない存在、あって当たり前のものとなっている。



この説明だけだと、ダンジョンは人々にとって利益しかないように聞こえるだろうが、実際にはダンジョンによって起きる問題や被害なんかもある。



モンスターは普通、ダンジョンの中から出てくることはない。しかし、ダンジョン内の魔素が一定数を超えてしまうと「スタンピート」と呼ばれる、ダンジョンの外にモンスターが出てきてしまうという災害が起こる。



過去に何度かスタンピートが起こってしまい、少なくない犠牲者が出たことがある。そのスタンピートが起きてしまう原因が、ダンジョン内のモンスターの数が増えてしまうことらしい。



なんでもダンジョン内の魔素が一定数溜まると、モンスターが発生するらしく、モンスターが発生しすぎてダンジョンの許容魔素値を上回ることにより、スタンピートが発生するようだ。



ダンジョン内のモンスターを倒すと、そのモンスター分の魔素が消える。そのため、スタンピートが起きないように定期的にモンスターの間引きを行うことが推奨されている。



その間引きを行うのが、冒険者の役目だ。まぁ役目といっても、冒険者はとんでもない数いるし、そこまで切羽詰まってモンスターを倒さなければいけないってこともないらしい。



いろいろぐだぐだと考え事はしたけれど、そろそろ学校へ行く時間だ。



「ごちそうさまでした」



食事を終えて椅子から立ち上がる。食器を片付けてから玄関へ向かう途中、カバンを拾い上げ玄関で靴を履き、いつものように靴箱の上に置いてある写真に向かい言った。



「行ってきます、父さん」



父さんは俺が生まれる時、職場から病院へ向かってくる途中、スタンピードに巻き込まれて亡くなったそうだ。母は、俺をここまで1人で育ててくれた。祖父母たちの助けがあったとしてもとても苦労したと思う。



俺は早くたくさんお金を稼げるようになって、母に恩返しがしたいんだけど、バイトしようにも母は、子供は勉強が仕事って言って許可を取ることができず歯がゆい気持ちで過ごしている。



15分ほど歩き、学校へ到着した。



「(いつみても、でかい校舎だなぁ…)」



桜ヶ丘冒険者育成学校。小中高の一貫校で、一般教科に加え、冒険者になるための基礎も学べる、将来を担う冒険者を育成するための学校。俺はここの高等部に通っている。



1クラス40名、1学年に6クラス。高等部だけで教員と生徒合わせて800人以上いる、結構大きい学校だ。



本来ダンジョンへ入るには冒険者ライセンスというものが必要になるのだがライセンスは色々な手続きに加えて、結構なお金がかかる。



しかし、冒険者育成学校に通っている場合、個人の成績によっては高等部に進学したと同時に仮の冒険者ライセンスが発行される。



ちなみに俺も一応ライセンスを持っている。まあ、俺の場合は1番下のGランクのものだけど。



理由は簡単。俺が自分のスキルを使いこなせていないから。俺のスキルは「式神使い」。一応ユニークスキルらしいけれど、どうやって使えばいいのかがさっぱりわからない。



ユニークスキルとは、個人専用のスキルのこと。スキルには3つのランクがある。



まずコモンスキルと呼ばれる、ある程度決まった鍛錬をして本人の素質があれば誰にでも発現するもの。または、素質があり初めから所持しているスキル



次にレアスキル。会得している人が少なく条件もコモンよりはっきりしていない、少し珍しいスキルのことだ。



そして最後にユニークスキル。極々一部の人間にしか発現することはなく、同じ名前のスキルも二つとして存在しないものだ。そのため使えるようになるには本人の努力が必要。



10才の時に、定期鑑定でユニークスキルがあると分かった時は周囲が少し騒がしくなった。研究機関やら学者やらが、どんな効果のスキルなのかを知りたがったためだ。



一年ぐらいは色々と試しはした。式神使いという名前なので、お札のようなものを使ってみたり、陰陽師とかが使ってるイメージがあるのでその辺りも試しはした。



想像力が大事なのかと、陰陽師が出るいろんな本や漫画やアニメなんかもみた。けれどなんの効果も発動しなかったのだ。



これにはユニークスキルということで盛り上がっていた研究機関の人たちにもお手上げらしく、俺、夏川冬樹はスキルはあるけど使いこなせない人に分類された。



これは、夢もなく、自分のスキルの使い方も知らない俺が自分だけの夢を見つけて、叶えるまでの物語。

ここまで読んでくださりありがとうございました。

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