とある侍女の話
リリアーナ様が変わってしまった。
純粋で無邪気なお方が…
まるで大人の貴族の令嬢になったような気がした。
変わったと日としたらあの日だと思う。
いつも通りにお嬢様を起こしに行こうとした時
「うっ…!」
と切羽詰まった声が扉の先からして私は心配して思わず部屋の扉を思い切り開いた。
見てみれば動悸が激しい状態かつ冷や汗を沢山かいていた。私は慌てて浴室からタオルを持ってきては冷や汗を吹いていた。その間、不思議なことにリリアーナ様は
異様に手を見ていた。
タオルを洗濯するための籠に入れた後戻ってきてから
リリアーナ様は私に問いかけた。
「ロロナ、今帝国歴何年?」
あのリリアーナ様が帝国歴を聞いてくきた時
戸惑いを隠しきれなかった。
あのリリアーナ様が…帝国歴を忘れているなんて。
けれど、問いかけられたのだから答えなくてはいけない。帝国歴を答えれば、驚愕されていた。
酷くお疲れなのかしら…。
それは無理もない。何せその日は王宮でのお茶会があった。沢山の貴族のお方もいるかつ、王族の方達もいるのだから。日がやってくるまでにも、リリアーナ様は
「あともう少しで王宮でのお茶会の日が…。
緊張するわ!」と仰っていたし緊張しすぎる余り疲れが出てしまったと最初は思っていた。
それは違っていた
無理もありません。お茶会がありますものね。と言えば
再び驚愕するような表情をしていた。
なぜだか、驚愕の表情には絶望と拒絶が含まれているようだった。
そして、おめかしをした後公爵様と奥様のいる執務室の方へ行ったあとカーテシーをした後
数分程静止した状態。
か細かにも手が震えていた。
まるで侯爵様等に怯えているかのように。
侯爵様が話しかけた時、頭を上げて心配されれば
「大丈夫です。」と言いながら微笑んだ。
けれど、その微笑みは本心ではないような
自分を守るかのように偽っている様子。
一体どうしたのだろうか。
緊張ではない、何かがリリアーナ様にあるような。
そしてその何かがリリアーナ様を苦しめているような
遠くから感じていた。
聞き出したいけれど…。
そんなの無礼。
私のような侍女が遣えるお方から聞き出そうとするなんて。
きっと今リリアーナ様は誰にも言いたくないことがある。私がすることはただ待つこと。
リリアーナ様が話したいと思うまで。
その間私はいつも通りに接しつつも
リリアーナ様の心の中で苦しめている何かを取り除けれるようにサポートをしていく。
そうとなれば、今日はリリアーナ様のために
実家から送られてきた疲労に効果のあるラベンダーの
入浴剤を用意しよう。
きっと疲れて帰ってくるだろうから。
けれど
疲れていながらもリリアーナ様は平常心でいそうだ。
リリアーナ様
疲れているのなら疲れたと言っていいです。
休みたいというのなら休んでいいのです。
心配させたくないからと自分を犠牲にしてまで
平常心でいようとしないで。
1人で苦しんだりしないで。
私が隣にいることを忘れないで。
そして、いつしかあなたの抱えているものを
吐き出してほしい。
それが私の願いだった。
それは今、心の中に入れて鍵をかけた。
読んでいただきありがとうございます。




