プロローグ 『人生の夕暮れの夜明け』
太陽。夜明け。屋根の重みで今にも潰れそうな、小さな木造の家。
内部の、人の目から影に隠された寝台の上に、一人の姿が横たわっていた。小さな男の子が彼女の前に立ち、自分の涙を拭いていた。彼の妹は、縮こまって窓のすぐそばの街路のベンチに座っていた。
「お願いです……」
闇に隠れたシルエットが、子供に向かって弱々しく震える声でささやいた。その少年が次に聞いた言葉を、彼は生涯の終わりまで思い出すことができなかった。
翌日、夜明けの最初の光とともに、一人の女性が玄関の前に歩み寄った。敷居をまたいで、客は暗い隅で互いに寄り添う二人の子供を見た。兄と妹は救い主の後について、故郷の壁を離れることができた。
しかし去り際に、少年はまだ心の中で、あのシルエットがその時彼だけに告げた最後の言葉を反芻していた。
「ありがとう……」
***
かつて楽園だった場所の廃墟。明るい過去の最後の名残は、今や地獄の王国そのものが塵へと変わりつつあることを示していた。
地下王国の二匹の最強の存在の戦いが大地を揺るがし、周囲のすべてを破壊している。地獄の王は、この出会いのために山の頂上まで登ってきた人間の罪人と、激しい攻撃を交わしている。
「お前には何も変えられない!」
地獄の王は相手の攻撃に応えて叫んだ。
地獄には無限に多くの罪人がいたが、王都にまでたどり着けたのはほんの一握りだけだった。
顔に吹きかかる、暗くて濃い死の溶岩で満たされた暗い川を渡り。
永遠の冷気が一息ごとに肺を凍らせる忘却の洞窟をくぐり抜けて。
戦いの野原――無限の戦いが繰ッ広げられ、そこに入った者なら、たとえ最も誠実な友でさえも敵となる、その野原。
絶望の海から山頂の王都まで広がる、地獄の数え切れないほどの多くの他の階層を乗り越えて。
「地獄を今のままにしておくなら、お前にはその王であり続ける権利はない……」
十数発の激しい攻撃の後、息を整えて人間は言った。
「お前は間違った者たちを守っている! だがなぜだ?! お前は彼らに同意していないじゃないか!」
そして罪人は再び戦いに突進した。その鋭い一突きで、地下世界の支配者は数本の柱を貫いて吹き飛ばされた。地獄の王は全ての攻撃を防ごうとしたが、無駄だった。
「上には私にとって大切で忠実な者たちがいる。もし私が倒れれば彼女も倒れる、私を信じているあの娘が、そして私も彼女を信じている。もし……私たちの絆を断ち切れば、地獄も天国もなくなってしまう!」
地獄の王の記憶の中に、白い光と温もりを放つ、明るくて顔のない少女の像が一瞬よぎった。
「ならば、しかたがあるまい」
地獄の王と人間は互いに向かって突進した。両者の槍の打ち合う音が周囲一帯に響き渡った。武器の一振りごとに、彼らは大地を、岩を、空気を、そして互いの肉を切り裂いた。
――私はあなたに会うために地獄のすべてを旅してきた。それを変えるために。
地獄の王の命を狙った人間は思った。重傷を負いながらも、彼は力の限り戦い続けた。
――この世界を変える唯一の希望は、あなたと団結することだった。あなたより上位に立つ者たちに立ち向かうこと。犠牲を顧みず、ただ前へ進むこと。だが、あなたは臆病者だと分かった。
人間はさらに一撃の破壊的な打撃を加え、その意識の中に苦い記憶が閃いた。
――私は、倒れた仲間たちの姿を見ないように、目を閉じないようにしてきた。しかし、私は彼らを見た。彼らの顔を。彼らの手を。私は彼らを利用した。自分のために。私は彼らを失った。自分のせいで。そして今、お前のせいで……彼らの死は無駄になる!
地獄の王の命を最初に奪у者……モルテムだった。




