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世界が終わると思ったら 後

町に帰りたかった。

幼馴染のカナに会いたかった。


世界が終わると知ったとき都会にいた俺は町に帰ろうとした。

だけれど、交通は機能しない。電気は止まる。火事場泥棒やらなんやらが起こり、


そんな時に俺は暴動に巻き込まれて死んでしまった。


死んだ時に思った。


町に帰りたい、カナに会いたい。

好きだって伝えたかった。


そんな思いが強かったのか

俺は幽霊になった。

幽霊になったからといって別に特別な力を手に入れたわけじゃない。ただなんとなく体がないからかとても軽かった。

俺はカナがいる町に向かった。

歩き続けてカナの家にたどり着いたのは世界が終わる日が明日へと差し迫っていた。


久しぶりに見たカナは布団の中でゴホゴホと調子が悪そうな咳を何度もしていた。


昔みたいに苦しそうなカナの背中をさすろうとした。しかし、俺の手はカナの体をすり抜けてしまう。

『うわ!』

そのことに驚き声をあげるも、カナには何も聞こえていないようだった。


そこでやっと俺が死んでしまったことを自覚した。


ああ、そうか俺が死んでしまったから。

生きているカナには声も聞こえないし、触ることもできないのだ。


俺がカナに触れないことにショックを受けていた時、不意にカナの咳が止まった。


「ショウに、、会いたい。」

カナはぼうっとした顔で天井を見上げてポツリと言った。


そんなカナを見て俺は胸を締め付けられた。

どうして、俺はカナを残して先に死んでしまったのだろう。

『カナ、俺はここにいるよ。

カナの側にいるよ。』

聞こえないとわかっていても俺はカナに話しかけた。


しばらくぼうっと天井を見上げて、カナはまぶたを閉じひゅーひゅーと苦しそうな寝息を立て始めた。



その次の日だった。夜明け前にカナの呼吸が止まった。それからカナは二度と呼吸をしなかった。

あ、カナは死んでしまったのかとなんとなく思っていた時にカナは起き上がった。

布団の中に元の体を残して。


これってカナも幽霊になったのか。

起き上がったカナを見て驚いたと同時に今ならカナが俺に気づくかもと思った。


壁に掛けられたカレンダーを見ながら伸びをしているカナに話しかける。

『おい。』

カナは振り向いて俺を見た。


『一緒に来て欲しい。』

俺はカナの手を引いて外へ連れ出した。


読了ありがとうございました!

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