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24/29

24.王都に到着しました!


村から旅に出て、王都までが長かった!

ですが、ようやく王都に到着です!

そして物語が動いていきます。

読んで頂けると嬉しいです。




爽やかな晴天が続くある日。


長かった王子様と一緒の旅も、終わりが近づこうとしています。

そう、あと何日かで王都に到着するのです。

村を出るのも初めて。

旅をするのも初めてという、初めて尽くしの旅でしたが、それもあと数日。

まあ、帰り道もあるのですけどね!

なんだかんだで、王子様一行との旅は、とても楽しかったのです。

私はちょっぴり寂しい気持ちになりながら、今日も夕飯を作っています。


さてさて、本日のお料理は!

手持ちの具材が少なくなってきた中で、お手軽に作れる鍋料理です!

お野菜の端切れをたっぷり入れて!

先日仕留めて血抜きしたお肉も大量に投入します!

さて、締めはご飯か、麺か・・・

悩みどころですね。

いや、だけれど私は雑炊が食べたい気分です!

締めは雑炊!

決定です!

鼻歌を歌いながら野菜とキノコとお肉を煮込み、私は今日の鍋の締めに心を飛ばすのでした。







そんなこんなで、あっという間に数日がたち・・・

ついに王都に!

到着しましたー!

長い旅でしたああああ!

キャッキャうふふ☆王子様との楽しい旅行編だけで、何話消費しましたか?

作者も驚いていますよ、きっと。



どれだけ私の住んでいた村が国の首都から遠く離れていたかってことですよ・・・

本当に・・・私、ど田舎に住んでいたんですねえ・・・

景色が・・・全然違いますよ。

王都の都会感ったらありません。

村とは全然違います!


整然と立ち並ぶ家々

綺麗に整備されている道路

沢山の人々が道を行き来し、往来沿いにあるお店は活気に満ち溢れています。

庶民の暮らす地区でこうなのです。

貴族の暮らす地区はどうなっているのでしょう・・・

私は王都の入口で雰囲気に呑まれ、ゴクリと唾を飲み込みました。


王都の入口から遥か遠くに見える白亜色の大きな宮殿・・・

屋根は濃いブルーで、白と青のコントラストが空にキレイに映えています。

遠くからでも、これほど大きく見えるのです。

近づいたらどれほど大きいのでしょう・・・

私は緊張とワクワクで胸を躍らせるのでした。




王都に到着し。

レイン王子と共に、王城へ向かーーーーー・・・

向かーーーーーーーーーー・・・いました・・・よ?

はい。

散々寄り道をした後に・・・ですが・・・

私たちは、庶民地区で買い食いをしまくり・・・

貴族地区で、ゆったりお茶を楽しみ・・・

もうすっかりお腹がパンパンになっております!

満たされましたー!

お腹をさすりながら、ニコニコ笑顔です!


庶民地区で食べたサクサクの揚げパンや、ジューシーな肉串はとっても美味しく!

貴族地区では、洒落たお店でお茶とケーキを頂きました。

ケーキはとっても可愛くて、美味しくて、職人さんの技術に感服しました。

これは真似できないですね!

砂糖で作られた小さな可愛らしい花々は本物かと見紛うばかりの造形美で。

そして美しく飾られたクリームが本当に芸術的な出来栄えのケーキでした。

この世界に転生し、初めて女子を堪能している気がしますよ!


それとーーー・・・

手作りの服しか持っていなかったので、シエル共々貴族地区でアリア嬢に服を見繕って頂きました。

さすがに・・・こんなボロ服では・・・

お城に上がれません・・・

服の代金もレイン王子が出して下さり・・・

頭が上がりませんよ・・・



こうして、やっと到着した王宮です!

レ、レッド絨毯カーペットの上を歩きます!

ひええ!

道の両端には騎士の方がズラリと並び、圧巻です。

自国の王子が長い旅から戻ってきたのです。

盛大な歓迎ムードにもなりますよね。


ミカエルさんとラファエルさんが王都に到着したと同時に、他のお三方に護衛をまかせ、脱兎の如くお城へと走っていったのは、王子の帰還を知らせ出迎える為だったのですね・・・

のんびり道草をしてしまってスミマセン・・・

なにやら、遠くに見えるミカエルさんらしき人から、怨念の籠った視線がビシビシ飛んできます。

ごめんなさいってば!

でもレイン様も他の方も、めちゃめちゃ楽しんでいましたからね?!!

私だけのせいではありませんよ?!!



そうして広い王宮を突き進み、王様の座す玉座の間に通されました。

室内には一段高くなっている場所があり、豪華な椅子に一人の男性が座っています。

もしや・・・

もしや、あれが・・・?!!


「王子よ、よくぞ無事に戻った」

「父上!只今戻りました!」


おおおおお!

やはりあの方が王様でしたかああ!

レイン様と王様が挨拶を交わしています。

それにしても、さすがレイン様の父親・・・

麗しく威厳に満ちた容姿の美中年です!



「元気そうで何よりだ、我が息子よ」

「はい!父上もお元気そうで」

「はっはっは。そうだな、私の方は変わりがないよ。ところで、そこの者たちの紹介はしてくれないのかな?」

「気がきかず、申し訳ありません。彼女は私の命の恩人です。」


そう言ってレイン様に紹介された私は、慌てて頭を垂れました。


「初めてお目にかかります!メルト・ブランシュと申します!こちらは私の家族のシエル・ブランシュです!」


緊張で、ガチガチになりながらも、なんとか王様にご挨拶ができました、ふう・・・


「それと、途中で旅に加わったアリア嬢です」

「ほお・・・アリア・クイーンベリー嬢まで一緒だったとは」

「ソル王、お久しぶりでございます。お顔を拝見でき、とても嬉しく思っておりますわ」

「そなたも元気そうだな」


アリア嬢が貴族の見本のようなお辞儀をされます。

私とは大違いですヨ。

はああ・・・アリア嬢の美しさに目が眩みますね!

そして厳かな雰囲気ながら、仲が良いと分かる親子の会話に、ほっこりしてしまいます!


ですが・・・そんな会話の最中に王様から盛大な爆弾発言が飛び出しました。



「ああ・・・そう言えば、お主に紹介したい者がおるのだ」

「?」


にこやかに話す王様に、レイン様は首をひねっておられます。

王様は立ち上がると、大きな声を発し、扉に向かい腕を伸ばされました。


「入ってきたまえ、聖女よ!」


・・・・・・はい?

聖女???


私たちが入ってきた背後の扉ではなく、王様が指示した真横の扉がゆっくりと開いていきます。

そしてそこから小柄な人影が現れました。

背後からの光が眩しくて、その方の顔が判断できません。

ですが・・・

何故か背中がゾクゾクするのですが・・・?

なんだろう?と私が首を傾げていると、突然隣に立っていたレイン様がガクガクと震えだしました。

え・・・どうされたのでしょうか・・・?


「き・・・君は・・・」

「お久しぶりです、勇者様♡」


どこからともなく吹く風に揺れるストレートの黒髪

(どこから風が・・・?)

青色に煌めくサファイア色の瞳

(どこに光源が・・・?)

そこにいたのは、儚く可憐な美少女。

彼女の名は、リリー・ローズ。

レイン様を恐怖のどん底に叩き落としたホラー少女です。


「何故・・・何故君がここに・・・」


レイン様が声を震わせ、そう尋ねられました。

顔が真っ青ですよ、レイン様・・・

私もレイン様同様震え上がっておりますが・・・


「レイン、お主とも顔見知りだと聞いている。彼女は我が国の聖女・・、リリー嬢だ」

「せ、聖女・・・?」


レイン様、冷や汗が凄いです。

もういつ倒れてもおかしくはない状態ですよ・・・

それに比べ、リリー・ローズ嬢は、それはもう・・・煌めいております。

彼女の背後に薔薇の花が見えるのは幻覚でしょうか、それともあれ本物なのでしょうか。


「どうして・・・どうして君がここにいるんだ・・・僕たちは馬車を最大速度で飛ばしてきたんだぞ・・・どうやって先回りを・・・」


そうだ、そうだ、そうでした!

私たちは、リリー・ローズ嬢を振り切って、全速力で馬車を飛ばして王都に来たのです。

先程まで王都で寄り道していましたが!

そんなに長い時間ではありません。

旅の間はあまり休憩もとらず、途中レイン様が湖で溺れてしまうというアクシデントがありましたが、あとの道行はとても順調だったのです。

そう・・・

この時代に、馬車に追いつける乗り物などはありません。

なのにどうやって・・・

近道を知っていた?

いえ、だとしたらレイン様たちもその道を知っていたでしょうし。

聖女と言われているぐらいですから、魔法でも使ったのでしょうか。

彼女は何か・・・

気味の悪いものに感じるのですが・・・

王様が聖女だと断言されております。

あ、レイン様白目をむいちゃっていますね。


「ああ、勇者様、お会いしたかった♡」

「ひいっ!」


あ、レイン様が意識を取り戻されました。

そしてリリー嬢は・・・

ニッコリ笑顔で近づいてきますが、目にハイライトが入っていない為、これまた怖い!

目に光がなく、死んだ魚のような目という例えがありますが、まさにその通りで!

ちびりそうです!


「そんなに怯えて・・・可愛い人」


フフッと笑う声が(おぞ)ましく聞こえるのですが・・・

ううっ!彼女に対して感じるこの凄まじい嫌悪感は何なのでしょう。


「レイン様に近づくな、女!」

「ミカエル!」


ミカエルさんがレイン様を背後に庇います。


「こんなに禍々しい聖女がいてたまるか!どうやって王を(たぶら)かした!」

「誑かすだなんて、そんな・・・」


真っ赤な口紅を塗ったリリー嬢の唇が三日月の形に歪められます。


「酷いわ。私は間違いなく聖女よ。だって私には、その力があるもの」


ゾゾゾゾゾッ!っと、背筋に特大の悪寒が走ります。

な、何なんですかああああ!




再びあの方が登場しました。

すでに酷い暴れっぷりですが次話で更に暴れます。

次の更新をお待ち下さい。


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