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10.サンドイッチの勇者様に・・・


今回は連続更新ではなく、こちらの1話のみ更新です!

お仕事が忙しく、なかなか書く時間がとれておりません・・・

申し訳ありませんー!

しかも、短いー!

申し訳ありませんー!


魔王城から帰ってきた日の事です。

ちょっとだけお家で休んだ後、庭先の掃き掃除をする為に外に出ました。

ぽかぽかのお日さまの光が気持ちよくて、体を伸ばします。

風も心地よくふいています。

良い掃除日和ですね!

私は箒を動かし、落ち葉を集めていきます。


集中して掃き掃除をしていると、突然背後なら男性に声を掛けられました。


「ああ、やっと見つけた!あの・・・そこの君!」

「・・・・・・」


私は話しかけられていることに気付かず、しばらく男性を無視してしまいました。

すると男性が、もう一度声を掛けてきます。


「あ、あの・・・」

「・・・ん!?え、私でしょうか!?」

「はい。突然スミマセン」


私が目線を上げるとーーー・・・

そこにいたのは、陽の光をうけて煌めく綺麗な金色の髪と、深い海色の瞳をした絶世の美少年。

汚れ一つない真っ白の鎧を纏い、黄金色の剣を持った凛々しいその姿。

その人は以前、魔の森の手前で倒れていたので、手作りのサンドイッチを渡した勇者様でした。



「ああ、やっぱり君だ!ずっと捜していたんです!」

「先日お会いした勇者様ですね。・・・それであの、勇者様が何故私をお捜しに?」


箒を持ちながら首を傾げていると、勇者様が深々と頭を下げてきました。


「あの時は、本当にありがとう!お礼を言いたかったんだ!」

「ああ、いえ、そんなたいしたことはしていませんので、頭を上げてください」

「君の作ったサンドイッチ、とても美味しかったよ!」

「ありがとうございます。お口にあったのなら良かったです」


まずいと言われたら悲しいですからね。

喜んで食べてもらえたのなら良かった・・・

・・・はっ!

もしやこれは、以前シエルが言っていた、お肉の心理?!

美味しいと言ってもらえたら嬉しいって・・・もしかしたら、このことなのでは?!

自身のお肉と、手作り料理では、だいぶ違うと思うのですが、感じ方的に・・・

こ、こんなことがわかっても嬉しくないです。


私が1人悶々と考え込んでいると、勇者様が「それで・・・」と頬を染めながら私に話しかけてきました。

何故頬を染めているのでしょう・・・

お礼の他に、私に言いたいことがあるのでしょうか?

ああ、もっとご飯を食べたいとかですかね?

この村はこじんまりとした村なので、食堂なんてものはありません。

お腹が空いて行き倒れるくらいですし、ご飯目当てという線が・・・


「あの・・・君に・・・その・・・」

「はあ・・・」

「その・・・あの・・・ええっと・・・」

「はい・・・」


とても言いづらそうです。

やはりご飯が食べたいのでしょうか。


「ぼ・・・」

「ぼ・・・??」

「僕の・・・妻になってほしいんだ!」


「・・・・・・・・・はあ?!」



な、なんですとおおお?!!

私が驚愕のあまり固まっていると、勇者様が私の手を取り、握り締めてきました。

ちなみに箒ごと手を握りこまれています・・・


「毎日君の作る料理が食べたいんだ!」

「あ、やっぱりご飯目当てなんですね」

「違うよ!それだけじゃなくて、君はとても優しいし、愛情深い!」

「え、いや、愛情???」

「きっと僕たちは良い夫婦になれる!」

「え、何故?」

「聖母のような君なら、きっと良き妻、良き母になるだろう!子供は沢山ほしいね!」

「聖母・・・?どこからそんな考えが・・・?」

「小高い丘に真っ白い家を建てて、家族みんなで幸せに暮らそう!」

「あのーーー・・・?」


この勇者様は、どこまで妄想の翼を広げていくのでしょう。

断られるという考えはないのでしょうか?


私は、彼の手をソッと外しました。


「申し訳ありません、勇者様」

「え?」


勇者様はキョトンとした顔をされています。

だけどここはキッパリとお断りをさせて頂きます。

私にはシエルだけで手いっぱいですからね!


「私には婚約者がおります」

「なん・・・だって・・・」

「もう家族同然の付き合いで、一緒に住んでおりますし、父や母も祝福してくれております」

「そ、そんな・・・」


あからさまに、ショックをうけた表情をしている勇者様。

そんなと言われましても事実です。

結婚の件は、納得していませんが。

外堀は埋められています。


「いったい、どんな男があなたと婚約を・・・」

「ああ、あちらにいるのが、その彼です・・・」


私は、人型で外に出てきたシエルを指示しました。

どうやら騒ぎに気付いて人型になり、服を着て出てきてくれたようです。


簡素な衣服をまとっていますが、シエルの美しさは人のそれを超越しています。

勇者様も、とても美しい美少年ですが、シエルとは比べ物になりません。

勇者様も茫然とした体で、シエルを見ています。


「そ、そんな・・・」

「私は彼と幸せに暮らしております。勇者様もどうか私のことを忘れ、別の女性をみつけてお幸せになって下さい」

「う・・・」

「う?」

「うわあああああああ!!!!!」


勇者様が号泣しながら、駆け出していきました。


え、ええー・・・

断られるとは思っていなかったのでしょうね・・・

残念な勇者様。


駆けだした勇者様を横目にしながら、シエルが近づいてきました。


「メル、どうした?アヤツは一体?」

「はあ、まあ・・・名前も知らない通りすがりの人ですよ。もう用事は済んだみたいです」


そうして私は改めて、庭掃除を開始しました。

人型シエルも手伝ってくれます。


掃除をしながら、何故急に勇者様にプロポーズされたのか訳がわからず、首を傾げます。

出会った時、そんなフラグありましたか・・・??

あんな美少年に一目惚れされるような容姿でもありませんし。

私は本当にモブ顔なのですよ。

それなのに、何故・・・

だいたい、どんなに美形でも、私は男性に興味がありません・・・

と、いいますか・・・

生まれてこの方、人を好きになったことがないのです。

そんな人間に、結婚を求めないで頂きたい。



私は溜息を尽きながら、庭の落ち葉を集めるのでした。




また続きを書き留めます!

頑張りますー!



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