第40.5話(特別編):バイト魔王の究極の放任記録と「コスプレ」という無敵の言葉
読者の皆様、こんにちは!
第40.5話は特別編! 新学期早々に「人間界の常識のガバガバさ」に気づいてしまったリンちゃんの、超省エネなバイト魔王生活をお届けします!
「コスプレ」と「ファッション」という魔法の言葉に守られた、200IQの極上放任主義(ギャルモード&魔王そのままモード)をお楽しみください!
波乱の新学期初日を乗り越えた木咲リンは、人間界の「常識」に潜む巨大な抜け道に気づき始めていた。この世界には『コスプレ』と『ファッション』という、あらゆる超自然現象をごまかす魔法の言い訳が存在する。
そしてこれは、バイト魔王による究極の「脳内省エネ進化論」の記録である。
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話は新学期が始まって間もない頃に遡る。この出来事こそが、リンに「四六時中認識阻害フィルターを張る必要はない」と気づかせたきっかけだった。
その日の夜9時頃、リンは猛烈な夜食の空腹に襲われた。脳の稼働率わずか2%という朦朧とした意識のまま、彼女は全身魔王装備(白髪、オッドアイ、ドラゴンの角、漆黒の爪)でベッドから文字通り這い出た。そしてフィルターの存在など頭から完全に欠落させたまま、牛乳とパンを買いに近所のコンビニへと直行したのである。
「お会計、450円になります……って、うわっ! お客さん、夜遅くからガチのコスプレですか!? 頭の角のクオリティ凄すぎません? 本物かと見紛うレベルですよ! しかもその無表情なジト目でダークなキャラ維持してるの、マジで最高っすね!」
お釣りを受け取る際、自身の黒い爪を見てようやく事態を把握したリン。
「……」
リンは眼鏡のブリッジを静かに押し上げ、淡々と言い放った。
「あ……はい。ちょうどコンテストの帰りでしたので」
袋を受け取り、無表情のまま店を後にしたリンは、心の中で呟いた。(この世界の人間は、都合よく解釈してくれて実に助かりますね……)
このコンビニ事件を皮切りに、リンは外出時に「フィルターを張り忘れる」事故を数回起こした。漆黒のオーラを纏ったままゴミ出しをしたり、書店へファッション雑誌を買いに行ったりしたが、目撃した人々は口々に「凄まじいプロップ(小道具)の完成度だ」「徹夜でキャラになりきっている」と感嘆し、親指を立てて称賛するばかりであった。
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フィルターの張り忘れが日常茶飯事となると、リンは最も脳のエネルギーを消費しない登校スタイルを選択した。すなわち、「角だけを隠す」カスタムフィルターである。白髪、オッドアイ、長い黒爪はそのまま放置し、「ダーク系反逆ギャル」として登校することにしたのだ。
この格好で毎日通学した結果、クラスメイトからは「オシャレでカッコいい」と大絶賛されたが、生活指導の教師は毎朝頭を抱えることとなった。
一方、陰からリンを警戒していた『例の警戒男』は、毎日ギャル姿で通学し、時には全身魔王装備で買い出しに出かけるリンを目撃するうちに、最初は戸惑っていたものの、次第に見慣れて日常として受け入れるようになっていった。
ちなみに自宅での生活についてだが、元々は母親から大人としての振る舞いを学ぶためオフィスカジュアルを勧められていた。しかし、魔王の衣装が女神からの授かり物であると確認した母親は、「部下の前で威厳ある魔王として振る舞う練習になるから」という理由で、家の中では魔王の格好で過ごすことを正式に許可したのだった。
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かくして、リンは究極の「ズボラ(怠惰)の極意」に到達した。それ以降、彼女の外出スタイルに決まったルールは存在しない。すべてはその日の「気分と眠気レベル」次第である。
・やる気がある日(脳稼働率80%):角だけを隠すフィルターを展開し、白髪&黒爪のスタイリッシュなギャルとして登校して周囲の視線を楽しむ。
・眠気が限界/やる気ゼロの日(脳稼働率0%):フィルターなど一切使わない。白髪、生え角、黒爪の魔王形態のまま堂々と近所のスーパーへ買い出しに行く。誰に見られようとジト目でスルーし、周囲の「あ、コスプレの人ね」という勝手な常識システムに説明を丸投げする。
IQ200のリンの頭脳にとってみれば……正体がバレることを一々気にするよりも、他人が勝手に勘違いしてくれるのに任せる方が、はるかに人生のエネルギーの節約になるからである。
最後までお読みいただきありがとうございました!
第40.5話の特別編では、人間界の「コスプレ」という最強の言い訳を活用して究極の省エネ生活を送るリンちゃんの日常をお届けしました!
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それでは、次回の更新もお楽しみに!




