Merry Christmas
擦り切れたコートのポケット
触れた指先の温度をまだ覚えてる
忘れたふりをしてもこの手は正直だ
Merry Christmas
君のいない世界で
飾りつけられた街がやけに騒がしい
Merry Christmas
笑えない僕をよそに
雪は静かにまた行き交う人々の心を埋めていく
交差点の真ん中で立ち止まったまま
行き場を失った言葉が白く消えていく
君が好きだった歌が
どこかの店先で流れて胸を刺す
「また来年も一緒に」なんて
言わなきゃよかった
Merry Christmas
君のいない世界で
願い事ひとつ叶わなかった
Merry Christmas
あの日の約束だけが
雪の粒みたいに手のひらから零れた
「Merry Christmas 」
そう煙る空に呟いた
もしかしたら君が聴いているかもしれないから




