君色
君の名前を呼ぶたびに
心の奥で
小さな花火がひらく
ぱちん、と
新色がひとつ増える
朝の光よりも
信号の青よりも
君の笑顔がいちばん進めって言うから
僕は今日も迷わず君の方へ歩く
君のことを考えるたび
ひそやかに灯る光がある
誰にも見えないのに
音量をひとつだけ下げてしまいたくなるぐらい
この忙しい鼓動は君にだけ聴かれたがっている
ねぇ
恋ってもっと複雑で
もっと深く考えるものだと思ってた
でも君は
好きをこんなにも簡単に優しい形にして
僕の手にそっと置いてくれた
一体どこでそんな色味を覚えて
作ってしまえる君になったのかな
僕は謎に思うけれど
きっと君は分からないと答えるのだろう
それは秘密にしたい訳ではなく
知らぬ間に身につけた君だけの虹色が架けるんだ
君の背中ごしから見える景色は
いつだって光って輝いている
そうやって架けてくれてた先で
君は待ってる
僕がまた新しい名前をつけるのを
この使い古した感情に注ぎ込まれる
初めての色を
与えられすぎて溢れてしまうよ
もしも未来が
思っていたより遠回りでも
君となら
寄り道の全部が宝物になる
そんな確信だけは
誰にも奪わせないよ
君の笑う声が
僕の心の天気予報を塗り替えていく
晴れ、のち、君
だから
どうか今日も
僕の世界を君色に染めてほしい
そっと触れるだけで
あたたかくなる
この胸の真ん中を




