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魔法で式神召喚したら魔法少女がやってきた    作者: ソルト
第二章 異世界 流浪編
73/221

29話 新たな戦いの舞台 後編

長くなりました

城内の会議室で話し合いが行われている、

集まっているのは正人の関係者おんなたちと、

若林、木ノ花、きりしま、そして魔法少女隊の装備係りの娘である。


あの後騒ぎを聞きつけた若林たちに何とかその場を収めてもらったが、

みんなの衝撃は大きかった、ルアン王国側に知られなかったのは奇跡と言っても良い、

知られていたら大変なスキャンダルである。


「全く何やってるんだか。」


若林が呆れたようにヨウコを見る、ヨウコは椅子の上で正座をさせられている、

なんで私だけとか言っていたがみんな無視した。


次いではつゆきとしらゆきの方を見て、


「お前らもやりすぎだ。」


「正人のためにやった、反省も後悔もしていない。」


はつゆきが言いしらゆきが頷く、彼女たちはヨウコたちが正人と結ばれるのは本当に不味いと思ってるようだ。


「はぁ、確かに政治的にとか色々不味いよな。」


「最悪国が割れるかも知れません。」


木ノ花が指摘する。


「王女は王位継承第一位の方です、その方が選んだのが異世界人となれば高位の貴族としたら

反乱への大義名分にもなりかねません。」


「そんなことは・・・」 ヨウコが言おうとするが。


「この国はそのようなことを問題視する国です、それでなくても正人さんへの風当たりは強いんですよ。」


木ノ花は、ちらりと亜由美、美奈、美月を見て、言った。


「異世界からの勇者一行の複数の女性を婚約者に持つ者が、

王女と神の巫女ヨウコまでも手に入れればこの国の貴族としては我慢ならないでしょう。」


「!それは」


ヨウコは絶句する、彼女自身はまさか自分が神だとは言えないので王家の一部のもの以外には

神の巫女だと説明していた。


「それに正人さんはこちらに来て早々に転移に巻き込まれて行方不明、その間に何をしていたかも

定かではありません。」


「大功を立てているじゃないか!」


「それを成したのはグリーゼです、正人さんではありません。」


「あ、・・・」


ヨウコはやっと気が付いた、正人=グリーゼの図式を知るものは少ない。


つまり公の場では正人はたいした功も無いのに婚約者を複数持ち、

さらには王女や巫女に手を出す奴になるのだ。


「それに、今その事実を公表することも出来ません、連合軍が維持できなくなる可能性が出てきます。」


先日の会議でも獣王国や鉄鋼王国とのあいだにわだかまりが出来かけていたのだ。

正人=グリーゼの図式が公表されればどうなることか。


ルアン王国側の人族至上主義者が声高に騒ぎ始め、他の国はそれに反発して離れていく、

崩壊の図式しか浮かばないのだ。


「では、どうしろと?」


ヨウコがうめくように聞く。


「無かったことにするしかないでしょうね。」


「そんな!」


ヨウコの抗議の声を聞き流し木ノ花は続ける。


「昨日正人さんの部屋に行ったのは、亜由美さんと美奈さんです、それ以上でもそれ以下でもありません。」


昨晩は強制的に眠らされ、拘束具まで付けられていた二人は不本意そうにしてたが頷いた。


「王女様もよろしいですね。」


先ほどからうつむき、時々溢れる涙をハンカチで拭いていた王女は肩をぴくりと震わせてから、

顔をあげ力なく頷いて見せた。


ヨウコは口をパクパクさせて何か言いたげだったが睨まれると頷き、ぶつぶつ小さい声で、

「処女捧げ損してしまった・・・」とか言っていたようだ。


次に木ノ花は装備課の娘、木原綾芽に向き合って言った、


「変身リングですが使用した方法は最低ですが、要人警護の観点からは有用性を認めます、

各国の首脳へ護身用に提供するので量産化を目指してください。」


「わかりました。」


ヨウコの魔道具作成の弟子とも言える綾芽は神妙に答えていた、ヨウコたちが使用したことは、

内緒ということになっている。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


会議はその他こまごまとしたことを確認した後解散となった。


正人たちは移動して比較的小さな部屋に移動した、ソファやテーブルのある部屋だ。

一緒にいるのは王女と亜由美、美奈に美月だ。

ヨウコはさらに木ノ花に説教されるために別の部屋に連れて行かれた。

きっとSAN値が削られることになるだろうが自業自得であろう。


はつゆきたちははずしてもらった、王女が恐慌状態になるからだ。


「木ノ花さんはああは言ったけど、なかったことには出来ないよなあ。」


正人が言うと。


「それはいくらなんでもね。」


「そんなことになったら王女様がかわいそうです。」


「二人ともやさしいねぇ、身代わりにされたんだよぉ。」


亜由美と美奈の発言に美月が指摘する。


「でもね、気持ちは判るから、好きな人に何も言えない、何も出来ないなんて悲しいから。」


美奈の発言は自分の過去の経験からだ、その時のことを思うと他人事ではないのだ。


「ありがとう、美奈さん、私が王女でなければ良かったのに・・・」


ルーダ王女は溢れる涙をハンカチで受けながら答える。

罵倒されても仕方が無いところにやさしい言葉をかけられて涙が止まらない。


「当面は秘密にするしかないですけどね。」


正人はそう言ってテーブルの上に変身リングを置いた。


「こいつにも役に立ってもらわなくてはね。」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



それから数日、森林神聖同盟からの連絡が入ってきたとの連絡があった。


正人はグリーゼの姿で獣王国の使節の面々とお茶をしていた、


「反乱は鎮圧されたのか?」


「なんとか出来たみたいです、相当な被害が出たそうですが。」


ミリヤムが報告書を見ながら話している。


「やはり反乱を起こした高官は魔族に操られていたようです、なまじ優秀だったので

反乱が大規模になり被害が大きくなったようです。」


ため息をつく面々にミリヤムは書面の続きを読み上げる。


「全滅した首脳部の代行がようやくこちらに連絡をよこしてきたんです。」


「あそこは部族会議で選出された大統領が元首だったか?」


グリーゼ(正人)が聞くと。


「そうです、臨時に大統領についているのは精霊族の族長ですね。」


テレーゼも書面を見ながらそこに記されている名を読む。



それからルアンの王宮に呼ばれ、会議室に集められた、

ルーダ王女が口火を切る、


「森林神聖同盟から救援の要請がありました。我が国も連合軍の一員として支援したいと

思っています、勇者の方々にもご足労ですが支援に行って頂きたいのです。」


先日のことからは立ち直ったかに見えるりりしい姿に事情を知る面々は内心で安堵しつつ。


「承知しました。」


と答えた。


向う人員は王国軍と勇者たちからは正人、亜由美、美奈と美月そして式神たちである。


獣王国側からもミリヤム、グリーゼ、テレーゼにリアンナが同行することになった。


「正人殿よろしくお願いします。」


王女に声をかけられ、正人は頷く。


ミリヤムやグリーゼも「お任せあれ。」と請け負った。



控え室に戻った面々は早速準備に入ることにする、


「うまくいったみたいだな。」


グリーゼが正人に声をかける。


「声を出したらばれるからねぇ冷や冷やしたよ。」


正人はそうやって腕のリングに触れると光の中から現れたのは美月だった。


変身リングを使って影武者をしていたのだ。


「これで、どちらかが居ないと怪しまれずに済むな。」


そして、みんな準備にかかるのであった。


誤字・脱字などありましたらお知らせください。


次回投稿は6月28日18時予定です

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