王都の出来事
俺たちは王都に来ている、俺、シルビー、ロイド、ウィン、グレン、五人は、最近の事件の結末を王様に報告、と共に、シルビーを妻として王様に紹介する事、ロイドは顔見知り程度に知っているらしいが、俺の相棒として紹介、グレンは王様に会うのは初めてだが、ウィンの部下的存在で、これから、俺のブレーンとして紹介する、其れとこれからの計画に、王様を巻き込む為会いに来た、と言うのが俺の目的だが、実際は来たのではなく、招待と言うか呼ばれたのだ、いよいよオークションが始まる、大陸の金持ち、貴族がグロージン王国の王都ロードリアに集まっている、街は物凄い人で埋まっている、屋台も城へ抜ける大通りは、隙間が無いほど並んでいる、大通りに近い路地迄屋台でいっぱいだ、今回は人数も多いが、招待なので王城へ直接とはいかないので、門を通って入るよう、門の外に瞬間移動して、歩いて門迄行き、大勢の列に並んで門を通過した、出発の直前、シルビーに何の証明書が無い事を思い出した、急いでギルド証を作って出発した、シルビーのランクはB級、俺は今はA級グレンと同じだ、俺の方がずっと強いが、証明書になればいいのだから、こだわらない、強いと言えばシルビーも、SS級のロイドより強いのだが、初めてではB級がウィンの、ギルド長権限を以てしても限度らしい、B級と言っても馬鹿に出来ない、色々の待遇が準貴族並みだそうだ、驚いたのはウィンが元S級だったことだが、この際関係ない事、と言うわけで、全員ハイクラス冒険者なので、簡単に通過できた、いざとなれば、王様がくれたものを見せれば、一発だろうが、後の騒ぎが嫌なので使わない、人混みをかき分け、屋台を眺めながら、迷子にならないよう、シルビーと手をつないで歩く、他の三人は城門前で集合と言う事で、それぞれ自由に楽しんでいる筈だ
「何か、食べようか」
「私、あれが良い」
子リンゴのようなものが、串団子のようになっている、如何にも女性が好きそうな食べ物だ
「お姉さん、一本下さい」
「はい、五銅貨ね」
俺はちょうど隣で売っていた、肉の串焼きを買った、何の肉か分からないが、味が濃くてうまい、二人で串物を頬張りながら歩いていると
「おい、兄ちゃん、俺にも奢ってくれよ」
何処にでもいるんだな、こういうの、大柄で如何にも強そう、俺は身長はそこそこだが、筋骨隆々ではない、一見してひ弱に見えるのだろう、要するにこういう手合いにとって、良いカモに見えるだろう
「屋台のものはいいや、その、姉ちゃんを貸せや」
無視して歩きつづける、わざわざ人目のない方へ、男だけではない、三人に増えている、がしめしめ、とばかりについてくる
「何んとか言え、この野郎」
後ろから掴みかかって来た、さっとかわす、男は躱されて前のめりになったが、体制を立て直すと、前に立ちはだかった
「馬鹿め、これで逃げられねえぞ」
勝ち誇った顔で言う
「煩わしいな、どけよ」
片腕を掴むと無造作に放り投げた
「なにぃ、」
残った二人が驚いている
「かかってこい、お前らを無事に返すと、これから何人被害者が出るか分からない、痛い目を見せてやるから覚悟しろよ」
「何い、なめやがって、痛い目を見るのはてめえだ」
そう言って殴り掛かって来た腕を掴んで、一本背負い地面にたたきつけた、ついでに腕をおった
「ぎゃー、いてえー、くそう、てめー、、」
「うるさい」
腹を蹴って気絶させ黙らせた、残った一人が逃げようとしたが
「待ちなさい」
シルビーが近づき襟首をつかんで、俺の方に投げて来た、ドスン、八十キロはくだらない男が飛んできた、
地面で気絶している、こいつも、最初に投げた男も、腕を骨折して、少なくもオークションが終わって、暫くするまで悪さは出来ないだろう、それにしても、うちの奥さん怖い
小悪党どもを片付ける間も、手放さなかった食べ物を,二人で食べながら、城を目指して歩く
[公爵様の馬車の前を横切るとは、不敬罪で処罰してくれる」
あ~あっまただよ、あの馬鹿公爵は、国中で威張り散らしてるんだ、異空間から仮面を取り出てつける、シルビーは分かっていると、目で答える、小さな子供を抱えた女性が、額を地面につけて謝っている
「幼い子供の事、お許しください」
「許さん、大貴族の車の前を横切り、止めるとは何事か、幼子でも許す事は出来ん、母親ともども成敗してくれる」
どこかで聞いたようなセリフを吐いている、江戸時代の悪大名か馬鹿が
「馬鹿か、馬鹿公爵の前を横切ってら、殺すってか」
馬車の前へ行くと、何度も往復して横切る
「これがどうした、公爵が死にでもしたか」
呆気に取られて、呆然と見ていた騎士は、我に返ると
「貴様、無礼者」
いきなり剣を抜き切りかかる、躱しながら腕を取ると、ハンマー投げ、地面に叩きつけた、それを見た護衛の騎士が、馬を降りて周りを取り巻いて来た、十五人揃って剣を抜く音がする
「ちょっと、俺、鎧も着てないし、普段着素手だよ、其れなのに、一人に対して十五人、そのうえ、剣を抜く、騎士として恥ずかしくねえかてめえら」
大声で一喝する、騎士たちも後ろ暗さに一瞬たじろぐが、一人が切りかかって来た、躱して尻を蹴りつける、凄い勢いで吹っ飛んだ、それをきっかけに次々と切り付けて来た、躱して手刀で腕を打つ、完全に腕が折れたな、その足を救い上げる、一回転して道路に叩きつけられた、次は顔面にストレート、次々に倒していく、瞬く間に全員が気絶して、道路に転がっていた
気絶している、親子を脅していた騎士の腹を蹴りつけ、正気に戻す、
「う~~ん」
唸りながら目を開けたが、一瞬きょとんとして、周りを見回している
「おい、俺を殺そうとしたんだから、殺してもいいよな」
落ちていた剣を拾うと騎士の顔に突きつける
「ま、待て」
「待てだぁ」
「いきなり切りつけて来て、この期に及んで待てとは、何処まで腐ったやつだ」
「てめえのような、腐ったやつ、部下がこれじゃあ、公爵とかも腐ってるだろうな、口を聞いたらこっちの口まで腐りそうだ、今回は見逃してやる、但し、此処から引き返せ、腐った集団、王都が汚れる、てめえの地元に帰れ」
「引き返すわけには」
「うるせえ、四の五の言ってると、ご主人様共々全員殺すぞ」
そう言うと、転がっている騎士たちを、蹴っては正気付かせ、全員を気付かせて
「さっさと帰れ、帰らなけりゃ、全員殺すぞ」
そう言って落ちていた剣を拾うと、振り回した、凍り付いたように固まって、一部始終を見ていた御者に
「方向転換しろ、早くしろ」
と怒鳴る、御者は慌てて馬車の向きを変える、その時馬車のドアが開き、見覚えのある男が下りて来た
「何の騒ぎか、私はダラム公爵だが、帰るわけにはいかんぞ」
「うるせえ、公爵か何か知らんが、耳はあるだろう、聞いていた通りだ、帰れ」
「貴様、私に向かって」
怒りの顔になった、その顔に往復びんたを食らわせた
「貴様・・・」
恐らく頬を叩かれたのは、生まれて初めてだろう、目を白黒させている
「帰れ、帰らなければ殺すぞ」
そう言って脅すと、急いで馬車に乗った、馬車に近づくと馬の尻を引っ叩いた、馬は突然走り出した、騎士達は慌てて馬に乗り後を追って行った、それを見て成り行きを見ていた、群衆が口々に
「良くやった」
「ざまあみろ」
「貴族だからって、威張り腐っていい気味だ」
口々に罵っている、立ち去ろうとすると、母親が地数いて来た
「ありがとうございました」
と言って手を合わせている
「早く帰りなさい、警備の兵士が来ると面倒だから、急いで」
そう言うとお親子は丁寧にあ頭を提げながら、人混みに消えて行った、急いでシルビーの所へ戻ると
「また、よけいな事をしちゃった」
「良い事でしょう、でも、みんなが待ってるわ」
急いで城に向かいながら、物陰に入る、仮面を外すと門に向かって急いだ
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