表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦野に舞う英  作者: NBCG
設定(ネタバレあり)
9/10

兵器設定

大浜綴帝國

帝國陸軍

汎用ヘリコプター

月桂(げっけい)

始めて大浜綴帝國陸軍が制式採用したヘリコプター。この機体の採用によってオートジャイロが衰退していくことになり、採用数も徐々に減っていった。複座式。白伏木研究所が開発。最高速度は120㎞/h程度。今までに使われていたオートジャイロの用途とは異なる用途を想定して試作機よりも大型化、航続距離の延長がなされている。汎用型、連絡用として納入されているのは計100機であり、別用途として様々な機体が採用されている。他用途機体と識別するために「無印月桂」「汎用月桂」とも呼ばれる。名前の由来の月桂樹の花言葉は「栄光」「勝利」。

月桂甲型

練習機型としての採用。元の機体と大差ない。25機採用。

月桂乙一型

偵察型としての採用。通信機の強化などがなされている。回転翼機の偵察機としてはオートジャイロ時代から足の遅さとしてあまり重要視されておらず、採用は10機だけとなってしまった。

月桂乙二型

乙一型から強化した通信機を一部除き、容量を確保し汎用機・輸送機として扱えるようにしたもの。最初から乙二型として生産されたのは4機のみ。

月桂二型

主人公らが最初に駆る機体。戦闘型としての採用。最高速度は150㎞/hと引揚げられている。武装は7.62粍機銃1門と多連装噴進砲(6連装短距離空対地ロケット砲発射機)2門、戦闘用火器管制電探が搭載されている。短距離ロケット砲は探照灯や照明弾発射機、欺瞞弾(チャフ・フレア)発射装置、より大型の機関砲への換装が可能。タンデム複座式だが、片方は操縦、もう片方は火器管制・航法がしやすいようにしてある。複座で両方操縦が可能であるが、特に操縦に向いた座席(所謂操縦席)と火器使用や航法に向いた座席(所謂銃座)がある。それらに座る人員はそれぞれ主操縦手と砲手と呼ばれる。操縦席には愛乃が座り、銃座に慎治が座る。「月桂乙二型」との呼び分けもあり、「月桂二型」としての呼び名以外に「戦闘月桂」とも呼ばれる。在栄導入後、最前線に投入されることはなくなり、後方支援やある程度航空優勢を得られた場面での後押し、それ以外の約半数は練習機、連絡機、地上整備練習機として機種変更された。80機程度納入予定ではあったが、駒喰隊二番機墜落と在栄導入計画の前倒しなどから60機弱に留まった。


音祇(ねぎ)

一型

搭載量を重視されて帝國陸軍航空技術研究所が白伏木研究所と共同で開発した機体。搭載量の多さから物資輸送、人員輸送、強襲などを主な目的として使われる。野躍隊が使っている。名前の由来は(ねぎ)、アリウム。花言葉は繁栄。「祇」は天の神である「神」に対する地の神の意味を持つ。輸送用の月桂から搭載量を増加させること等の理由からおよそ30機程度納入され、輸送用の月桂は多くが海軍、空軍ほか、警察や消防、救急など民間機として移され、残りは練習機や地上整備演習用に用途変更された。最高速度は月桂と比べてほぼ変わらないが燃費向上によって航続距離が大幅に伸びた。

護衛機銃試験搭載型

輸送用途に使われる機体の自衛や降下する機の支援として機銃を搭載する考えが軍上層部で出、それを実際に前線で出して使えるかどうかを試すために一型を改造した機体。汎用機から改造しただけであるため戦闘用途で前線に出るし在栄より後から納入されたが最高速度は在栄よりやや劣る。機体に固定されている機銃の他、手持ちの小銃などが複数の種類、搭載されている。主人公らの在栄が落とされ、補機が無かったため実験を兼ねて宛がわれた機体。全て改造機であり、一型から5機改造された。

一型甲

一型の用途と同様であり、護衛機銃試験搭載型と同じく後部席に機銃を搭載した型式。20機程度納入予定。

二型

攻撃(戦闘)ヘリコプターとして重武装を施された機体。月桂二型や在栄と同様に搭乗部外側に武装が搭載されている。最高速度は在栄と同様にまで引き上げられている。後述の在束希(あさつき)が発想の元となっている。30機程度納入予定。


攻撃(戦闘)ヘリコプター

在栄(あろえ)

主人公らが月桂二型の次に乗る機体。月桂二型の反省点から最初からより戦闘に特化させた設計思想に基づいて作られた機体。最高速度は170㎞/h程度と月桂二型よりも向上している。武装自体は月桂二型とほぼ変わらないが、変更可能な武装の取り付け/取り外し易さ等整備性が向上した。防弾性や生存性がある程度向上しているとされており、撃墜された場合の安全性も考慮された設計である。タンデム複座式は月桂二型から踏襲されており、操縦や火器管制も月桂二型とほぼ同じである。名前の由来はアロエであり、その花言葉は「万能」「健康」である。導入予定数は月桂二型のキャンセルされた20機と追加で40~50機の60~70機の導入予定。尚、神津丸に搭載される主人公らの機体には塩害対策の塗料を海軍から購入、塗装している。また神津丸に搭載すること、燃料槽の保護を強化することに加えそれによる燃料の搭載量の低減から燃料槽の大型化によって航続距離が延伸されている。取り付けられる増槽も月桂二型のものよりも大型のものが取り付けることが可能となった。

在栄甲型

無印在栄から武装を除いた練習機。連絡機、輸送機、偵察機としてもそのまま扱える。30機採用。


在束希(あさつき)

相坂らが搭乗していた護衛機銃試験搭載型音祇が被弾、硬着陸した後にその前に硬着陸した在栄の機関を中心に一部部品を用いられている。貨物用の空間を大幅に削除、多少軽量化し、在栄に搭載されていた航空機用機銃を搭載することとなった。武装は在栄に準拠。原型機は一応音祇となっている。名前の元ネタは葱の中でも万能ねぎに似たワケギと同じ仲間である浅葱(あさつき)から。名前の頭文字が「在」なのは在栄の部品が用いられているため。名称は整備士と相坂が話した中で出したものなので正式な名称ではなく、機体そのものも正式な装備ではない。


司令偵察機

吊雲(ちょううん)

海軍の機体と比較して対地電探の能力に長け、陸上の部隊及び戦況を捉えることに重きを置いている。現在使われているジェットエンジンの燃費が悪いということもあり、長時間滞空することを考えられてプロペラ機である。名前の元ネタはレンズ雲の位置が高高度にあると呼ばれる吊るし雲。空軍設立後、空軍に移管される。


偵察機

弓雲(きゅううん)

レシプロ固定翼機の偵察機。ジェットエンジンがまだ安定して使われていないこともあり、安定性が重視される場面や、最高速が意味を為さない場合や低速を求められる場合はこちらが使われる場合もある。名前の元ネタはアーチ雲(アーチは弓の意味もある)。空軍設立後、空軍に移管される。



帝國海軍

汎用ヘリコプター

月桂三型

海軍仕様の汎用ヘリコプター。塩害対策の塗装がなされているかどうかと電子機器の仕様以外は殆ど「無印月桂」と変わりない。蓑亀型強襲揚陸艦に搭載される。対潜哨戒装備が搭載されているものも存在する。練習機には陸軍に用いられている月桂甲型を採用している。


戦闘機

光風(こうふう)

噴式艦上戦闘機。単発機。遷音速機。現在海軍で主力艦上機である。意味は春の光をはらむ風。雨あがりの明るいさわやかな風。乗員は1名、全幅 11.9m、全長11.1m、全高4.2m。機関はヌ65号16甲型軸流式ターボジェットエンジン(推力3,500kg) 1発、最大速度1,090km/h(高度10.670m)。航続距離は3,250km (760リットル増槽×2と1型空対空誘導噴進弾×2を装備した状態)、実用上昇限度14,300m、上昇率38.9m/s。固定武装20mm機関砲×4門、ミサイルは 1型空対空誘導噴進弾× 4発、爆弾は1,400kgの搭載が可能。


甲型

光風を攻撃機任務に特化させた機体。翼下に6つのパイロンがある。


乙一型

海軍基地に配備される型式。燃料槽の小型化など、装甲以外の部分で軽量化がなされている。多くが後に空軍所属へ移管された。


乙二型

乙一型を甲型のように攻撃機任務に特化させた機体。多くが後に空軍所属へ移管された。


丙一型

乙一型を元に陸軍向けに改造され配備された機体。燃料槽のみは元の形状に戻され、逆に着艦具は乙型とは異なり省略されている。後に空軍所属へ移管された。


丙二型

丙一型を甲型のように攻撃機任務に特化させた陸軍向けの機体。改造機含み全ての派生型の中で最も重く、最高速度も最も遅い。が、低空での安定性が高い。後に空軍所属へ移管された。


新技術実証基盤機型

光風をベースにロケットエンジン搭載型の試作として2機のみ製作された。超高音速を記録したとの噂もある。


帝國空軍

風音(かざね)

帝國空軍として初めて最初から空軍機として採用される機体。陸軍航空隊、海軍基地航空隊の後継機としては光風乙型および丙型の後継となっている。実用の最高速として超音速を目標に開発されている。


茜空(せんくう)

帝國空軍の保有する空中空輸機。レシプロ機。後にジェットエンジンを搭載する計画も存在する。


艦船

帝國陸軍

陸軍特殊船

神津丸(かみつまる)

天州丸からの3代目の後継艦。天州丸から神津丸までの2隻は海軍の索冥型や玄武型などを踏襲した航空母艦型の船型であり、神津丸もまたその流れを踏襲している。ただ、前型の2隻と違うのは搭載する固定翼機の一部、そしてオートジャイロの数を大幅に減らし、ヘリコプターの数を増やした。陸軍にとってのヘリコプター搭載型強襲揚陸艦としての実験運用艦として扱われている。同時に4機発着可能。


帝國海軍

空母

煙龍えんりゅう型航空母艦

燃焼噴射推進器搭載型航空機を発着させるために大型化した主力大型航空母艦。かつて帝國海軍中最大であった栄龍型航空母艦を越え、最大の軍用艦艇となった。強化制動索、油圧式射出器、耐熱甲板を搭載。12.7粍連装高角砲六基、20粍三連装機銃八基。対潜装備はもとより搭載されておらず、改造をもってしても爆雷を投射する機構を取り付ける余裕のある区画もない。偵察機、攻撃機がネ式推進器搭載の大型機であるため、補用含め74機の搭載に留まる。また、攻撃機に重量の多い兵器を搭載して発艦する場合は燃料を満載で飛行出来ないため、空中給油機を搭載し、戦闘機や攻撃機の数が今までの空母と比較してやや少なくなっている。「戦野に舞う英」では一世代前となった耐熱装甲空母。煙龍と「駆号作戦」により海軍内でジェット機搭載空母の推進派が広まり、卷竜型以前の空母の殆どが練習空母か二線級空母、護衛空母、退役のいずれかになった。名前の由来は妖怪煙羅煙羅から。

2番艦 沼龍しょうりゅう元ネタは印旛沼(いんばぬま)の怪獣から。


辰暉(たつき)型航空母艦

煙龍型の正当後継の正規空母。高角砲は五基に省略。機銃、対潜装備は煙龍と同様である。初めてアングルドデッキを採用。補用含め84機の搭載。最新鋭空母ではあるが、「戦野に舞う英」時点では次期正規空母の計画、建造が始まっている。

2番艦 辰飛(たつひ/初代を凪中突風の辰飛として二代目)


強襲揚陸艦

蓑亀(みのがめ)

作品当初の帝國海軍最新鋭の強襲揚陸艦。固定翼機を極端なまでに廃してヘリコプターの搭載を想定した艦艇。揚陸艇もまた搭載している。同時に4機発着可能。

名前の由来は古くからさまざまな文学作品や芸術作品に記述が見られる、藻(苔。実のところは緑藻類)の付着したカメのこと。

(2番艦 罷羅(まから) 元ネタはマカラ(Makara)であり、インド神話に登場する怪魚)


文華民国

民国空軍

他国(浜綴、煤羅射(駆号作戦脱落機鹵獲による)、伊銀田(独自開発)、成会矛(独自開発)、浮蘭詩(独自開発及び煤羅射との共同開発)、払綿土(実証実験段階))がジェット戦闘機の開発に勤しむ中、未だ理論実証と実験のみの段階であり、遅れを取っている。

完全なジェットエンジンを製作できるのは浜綴、煤羅射、成会矛のみであり、伊銀田と浮蘭詩は現在、ジェットとレシプロの複合機だけ(払綿土はどことも協力はしておらず、開発研究と実験用エンジンのみ)である。

戦闘機

畢方(ひっぽう)

旧式の機体。前作の猎豹から正統な進化を遂げたレシプロ戦闘機。2発だけミサイルが搭載可能である。が、作中の場面では搭載していない。一部が反乱分子に渡っている。最高時速は480㎞/h程度。南西の諸島に飛来し浜綴軍と交戦した。

(元ネタは中国の神話に登場する赤い文様、白い嘴を持った鶴のような一本足の霊鳥)


犼牙(こうが)

新型の機体。いずれジェット機化できるようにとエンジンを翼の後ろにした所謂推進式の機体になっている。4発のミサイル、または2発のミサイルと2つの増槽または爆弾の搭載が可能。エンジンそのものも改良されているのもあり、最高時速は500㎞/hを大幅に超えるとも言われている。

(犼の元ネタは中国神話に出て来る2つの長い耳を持ったライオンのような神獣/妖怪)


オートジャイロ

金烏(きんう)

文華民国の共産党反乱分子に渡っていたオートジャイロ。遭遇した機体には機銃を2挺装備されていた。正規の掩盤羽から一部輸入し、あとはライセンスを購入して生産している。(元ネタは三足烏とも言う中国の神話生物)


パーラメント連邦

アグーチン(Агутин/Agutin)設計局

Аг-12

ジェット戦闘機。光風他、多く他国のジェット機を参考に製作された機体。パーラメント連邦空軍および国土防空軍の両方に採用される予定だが、後編ではまだ国土防空軍のみが保有、配備している。

マニロフ(Манилов/Manilov)設計局

パーラメント連邦と後に連邦から独立した国を又にかけた設計局。本拠点がある当該国が連邦から独立した後、支部の中で最も大きい拠点がパーラメント連邦マニロフ設計局の本拠点となった。

汎用ヘリコプター

Мн-2(Mn-2)

Мн-1(Mn-1)の動力を発展させ大型化する再設計を行った。小型汎用ヘリコプター。Mn-1は独立した国のライセンスであったため、どうにか改造して製造する必要があったのではないかと囁かれている。Мн-1(Mn-1)自体は浜綴のヘリコプターが中編以降、公に認識され、数年前に生産された。

Mn-2URP

Mn-2は大量に生産されて多数の派生型が開発・生産されているがその内、敵を攻撃し、敵部隊を弱体化させて味方の地上部隊を援護することを目的とする攻撃ヘリコプター型は大きく分けて2種類が開発されている。一方は非装甲・軽装甲車両や陣地、人間など「軟らかい目標」を標的とする無誘導兵器を大量に搭載するもの、もう一方は戦車など「硬い目標」を標的とする対戦車ロケット等を装備するものである。前者はMn-2US、後者はMn-2URPとして開発された。また、Mn-2URNは前者の発展型であり、Mn-2URP-GやMn-2URSは後者の発展型である。物語で登場した機体は原型機に武装を取ってつけた試作段階の機体だが、量産機とほぼ同等の能力を発揮する。

主回転翼直径14.50m、テールローター直径2.50m、全長12.00m、全高3.30m、空虚重量1,911 kg、通常離陸重量2,470 kg、最大離陸重量2,550 kg、出力460 kW、超過禁止速度160 km/h、巡航速度135 km/h、実用航続距離165 km、上昇限度3,000m、ホバリング高度2,500m、乗員2名、武装23mm機関砲×1、7.62mm機銃×2、対戦車ロケットコンプレックス×4または空対地誘導ロケット×4(誘導ロケット完成後の後日装備)。(Mn-2URPの緒元であり、Mn-2USもほぼ同様だが武装が異なる)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ